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ママを卒業する日

会社にすごく仕事ができる先輩がいる。
その人はシングルマザーで、すごく努力家で、仕事もバリバリできる。

好き嫌いがはっきりしていて、『わたし、あの人嫌い!』と悪口も平気で言う。


悪口を言う人は苦手なのだけれど、その人は本当に仕事ができて(パソコンに強く、仕事に無駄がない)人生プランもしっかりしているので、いつも尊敬してしまう。

その先輩に先日、
「え、息子くんまだ『ママ』って言ってんの?
一年生やろ?恥ずかしいで!
もう直しとかな!!」
と、言われた。

元々、自分が小さい時、『お母さん』『お父さん』『おじいちゃん』『おばあちゃん』で育てられたので
子どもが産まれるまで『ママ』『パパ』なんてー!恥ずかしい!

と思っていた。
しかし、子育てのハウツー本のほとんどは『ママパパ』だし、保育園へ行けば『◯◯ちゃんママ』みたいな呼び方が飛び交う。

もちろん、『お母さん、お父さん』と育てる家庭もあればママ友の中には『かか、とと』と呼ばせている強者も。

「いやぁー、『パパ』って顔じゃないでしょ、ウチは」と言って笑う彼女がかっこよかった。

結局、我が家は『ママ、パパ』に落ち着いたのだが。


話は戻って、
その先輩いわく、やっぱり男の子だと『ママ』と呼ぶのが恥ずかしい時期が必ずくるし、急に『おかん』とか『おばはん』なんて呼ばれる日が来る、と言う。
実際、旦那がそうだから同じようになるのは目に見えている。

…娘だったらなぁ。
大人になっても『ママ』って呼んでる人はたくさんいるし、違和感も特にない。

でも息子だとなぁ、、大人になって『ママ』はちょっとなぁ。。
冬彦さん!みたいになるかもやん??←ドラマ見たことないけどさ!笑

なんて考えてしまう。
あぁ、また『娘欲しい欲』が…。

「小学校に上がってんからそれを機に『ママ』は卒業やで!」
ときっぱり言われてしまうと
従わないといけないような気になって、さっそ
く息子に提案してみた。

「今日から『お母さん』って呼んでな。いつまでも『ママ』って恥ずかしいで」
と言うと

「え、じゃぁ『マミー』って呼ぶわ!」

慣れない「お母さん」が恥ずかしいのだろう、なかなか呼んでくれない。

そして、わたしも
「それ、ママのやで」と自分のことをママと言ってしまうのだ。

わたし自身もなんだかあやふやなのだけれど、
少しずつ『ママ、パパ』を『お母さん、お父さん』にチェンジしていこうと思う。

「ママー!!」と呼ばれるとまだまだ赤ちゃんのような気がするのに、「お母さん」と呼ばせると、急に大人びて見えるから不思議。


嬉しい反面、なんだかちょっぴり寂しい。

下の子はお兄ちゃんが「お母さん」と呼んでいるのを見たら自分もそう呼ぶようになるだろうか?

いや、赤ちゃんのうちはまだ『ママ』と呼んで欲しい。

うーん。

『ママ』を卒業できていないのはどうやらわたしのほうみたいだ。 

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