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美味しい紅茶の入れ方 〜実質デバッグ〜

先だってお話した方から、拙作のシミュレーションゲーム「紅茶カルテ|LoveSoTea」を遊んでから紅茶を入れてみようと思います! と言われました。

お仕事の打ち合わせ中だったので詳しくお聞きしていないのですが、なぜ「拙作を遊んでから」とおっしゃったのか少し考えてみて、とどのつまりは「美味しい紅茶を入れたい」からだろうと想像します。

入れ方ならパッケージに書いてるだろうしネットで調べれば出てくるのに、とは私は思いません。一般的な入れ方でその人が美味しいと感じるかどうかはまた別の話です。実際、パッケージ説明通りの量/時間で入れると「自分の感覚では」めちゃくちゃ濃く・苦くなることが多いので、私は大体無視してます。

本稿では、茶葉を買った・もらったけどどうやって入れたらいいのか悩む方に向け、私が普段試している入れ方(まあまあ雑)をまとめてご紹介します。

〜用意するもの〜
-やかん
-マグカップ
-紅茶/ティーバッグ
-お茶パック
-水 ※紅茶はどっちかというと軟水がおすすめで、日本国内では9割強の地域が軟水ですので、おうちのお水で良いと思います。ペットボトルで買うと硬水の場合があるのでご注意を。

1.まず好きに入れてみる

新しい茶葉を手に入れたら、まずは思うように入れてみましょう。

いやその「思うように」が分からないんだが? という方は「100均で売ってるお茶パックにちょっと大きめのスプーン1杯くらい茶葉をバサー入れて(目分量でok)マグカップにIN、そこに熱湯を注いで1分待つ」とかでいいです。

ちなみに熱湯の基準は100度ですが、いちいち計ってられませんのでね、私の場合は「沸かし続けてもそれ以上音が変わらない」などを基準として火を切ります。なお、湯気はゆらゆら・ふかふかしておらず、この動画のようにオラついて「噴出」していれば概ね沸いています。

いやマグカップの大きさも色々あってお湯の量が変わりますよね、と気づいたあなたは正しい。正しいですが、本稿で追求するのは正しさではなく美味しさです。大事なのは「毎回きっちり計る」ではなく「比較できる手順で試す」。今回でいうと、慣れるまでは同じマグカップを使うことが大切です。

ティーカップじゃなくていいのか? について、私んちにティーカップはありません。あとイギリスの人もマグカップで入れてます。


2.味を調整する

さて1で入れた紅茶を飲んでみて、どうでしょうか?

あ、これ美味しいわと思ったら、ここから先は読まなくて大丈夫です。その入れ方を採用してください。

ちょっとイマイチだな……と思われた方、何がイマイチだったでしょうか? 

以下、1と同じマグカップを使い(水の量を毎回計る必要がない)、お悩みに応じて少しずつ茶葉の量や温度、抽出時間を変えながら試してみてください。自分はストレートでしか飲まないんですけど、お好みでお砂糖やミルクを入れたり、甘いものと一緒ならまた味わいも変わったりするのでおすすめです。

a.苦かった

苦さが「ざりざり・がさがさ・いがいが」のような尖った感じなら「お湯の温度が高すぎる」可能性が高いので、次は「沸騰した」と思ってから一呼吸置いてから注ぐと良いでしょう。それでも苦いと感じるなら、冷ます時間をさらに少しずつ延ばしてみてください。ちなみに、1〜2秒置くとかで割と変わります。

紅茶=熱湯で入れないと美味しくない、とは限りません。実際、和紅茶などで80〜90度をお勧めされることもあります。

ネットで「苦くない紅茶」みたいなことを調べると「苦いのが紅茶です。嫌なら飲むな」みたいな意見もありますが、それは暴力だと私は思います。

私には紅茶は苦いという認識はないです。苦味の感じ方は人それぞれですので、好みに合わせて調整しましょう。

塩入れたい人は試せばいいし、邪道などとも思いません。各人好きにいろいろ試せばいいんじゃないでしょうか。まあ私は入れませんけど。

b.なんかめっちゃ濃い

「カップの底が見えないほど色が濃い」なら「茶葉の量が多い」と思われますので、茶葉を減らすかお湯の量を増やします。

ちなみに「マイ美味しさ基準」では、多くのティーバッグはカップ1杯分ではなく1.5〜2杯程度入ることが多いです。1人分入れるときはどうしているかというと、ティーバッグを割いてお茶パックに入れ替えています。なので一人暮らし・1人分入れたい方にはティーバッグそんなにおすすめじゃないです。

c.味がもっさりしてる、重たい

なんか、いかんとも表現し難いがどんよりもっさりしている……ということがあります。

1つめの理由として、おそらく「抽出時間が長い」ことが考えられます。少しずつ短くしてみましょう。茶葉が細かいと抽出時間が短くても割と色も味も出やすく、自分は失敗しやすいかな〜と思ってますので、茶葉は大きめがおすすめかもしれません。

2つめの理由として「お湯の温度が低い」ことが考えられます。特に、味がシャープさに欠けるな〜みたいな感じでしたら、しつこく沸かすか、火を切ったあと速やかに注ぐようにしてみましょう。

3つめの理由として、紅茶の産地による可能性があります。例えば、ディンブラという種類の紅茶は自分はかなり重たいと感じます。私はスリランカ系のやや重たいお茶が好きなのですが、重たすぎるとしんどいので抽出時間は50秒くらいにしています。

d.番外編・草っぽい

実は私はダージリンのファーストフラッシュが草っぽすぎて正直あまり好きではありません。これ入れ方というより茶葉の種類や好みなのでどうしようもないです\(^o^)/ が、こういった場合アイスティなら割と飲めることもあるので「4」をご参考ください。

3.繰り返し、自分専用の入れ方を探す

トライアンドエラーを繰り返し、温度、茶葉、抽出時間、いずれに問題があるか探る。そう、これはつまり……実質デバッグです!

1〜2を繰り返し、自分が美味しいと思う入れ方を探します。新しい茶葉を買うたびに入れ方も更新します。

例えばひとくちに「ダージリン」といっても、メーカーさんによって茶葉の細かさが異なり、摘み取った時期によって風味が変わります。何なら同じ農場の同じ種類の茶葉でも年によってちょっと変わったりもします。都度好きに調整しましょう。

4.それでもなんか美味しくない場合は

1〜3を試してみて、色々やったけどなんか美味しくないな……という場合は、ホットではなく水出しアイスティなどを試してみてください。

特に発酵したような趣のある茶葉は、ホットだと香りが立ちすぎている可能性があります。アイスにするとシャープさが増し、もわっとした感じは控えめになります。

なお、同じアイスティでも熱湯で入れて氷で冷やすいわゆる「急冷」という方法は、失敗しやすいのであんまりおすすめではありません。

しかし……もしアイスにしてもなんか美味しくないんだが? と思われたら、それは残念ですがそもそも自分に合わない紅茶だった、ということになります。私にも香りが気に入って買ったら飲んだらいまいちで処分してしまった経験は結構あります。

あと激安茶葉とかは確かに味もそれなりで、自分はちょっと飲むのしんどいです。普段飲んでるのは50gで千円前後のものが多いです。高けりゃいいというものでもなく、値段が上がるとブレンドや香りが複雑化する傾向があるように思うので、これもやはり好みです。

というわけで「好みで入れて好きな味を探る」雑・紅茶の入れ方noteでした。皆様が紅茶を好きに楽しめる一助になれば幸いです。

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