秦の始皇帝の母：趙姫

趙姫は、多くの人々にはあまり知られていないかもしれませんが、彼女は秦の始皇帝の母であり、中国の歴史において非常に重要な役割を果たした人物です。

彼女は、当初は商人であった呂不韋の愛人でしたが、子楚（後の荘襄王）が彼女の美貌と魅力に魅了され、彼の妻として宮殿に迎えられました。その後、彼女は政という名の息子を出産します。この政が後に秦の始皇帝として知られるようになるのですが、彼の実の父が呂不韋であるのではないかという噂が広がっていました。

政が秦の王になった後、趙姫は王太后の地位を得て、一方の呂不韋は相国として大きな権力を握ります。この二人は、秦の政治を大きく動かしていくことになります。

ところが、呂不韋は新しい愛人として嫪毐を趙姫に紹介します。趙姫も嫪毐を気に入り、二人の間には子供が生まれることとなります。しかしこの幸せも長くは続きません。嫪毐は、自らの子供を秦の王位に就けるために、政を排除する計画を練るのですが、この陰謀は失敗に終わります。

この結果、嫪毐とその子供たちは処刑されることとなり、趙姫も政によって監禁される運命となります。自らの母から命を狙われる経験は、始皇帝の人生において非常に重大な出来事となりました。