チー餃について
チーズ餃子という食べ物を三十路になるまで食べるのを避け続けてきた。
いや僕は餃子もチーズも大好物だ。好きな食べ物第一位は鶏の唐揚げだけど。
基本的に美味しい物+美味しい物=滅茶苦茶美味しい物ってなる単純思考の僕が、何故チーズ餃子から逃げ続けてきたのか。
関係ないけどここ数年無人の冷凍餃子販売店増えたけどあれなんでなんだろ?
更に関係ないけどカツカレーを初めて考えた奴って天才だよね。マッシュアップの理想系の一つじゃんカツカレーって。
それは僕が恐らく8歳だか9歳の頃にまで遡ることになる。
当時母親とお昼を食べに行こうと実家の近くの宇◯宮餃◯館まで行った時のことだ。
そこのメニューにチーズ餃子があった。その当時から餃子が大好物だった僕からしたら、チーズ餃子なんて間違いなく美味いに決まってる、しかも生まれて食べたことがない食べ物。
そしていざラーメンとチーズ餃子が提供されて、チーズ餃子を口にした瞬間だ。
いやこれ当時の記憶掘り返してるけど、もう臭みとか酸味とか焼き切れてない皮とか全てが総攻撃を仕掛けてきた悪夢しか思い出せないんだよ。本当に。
吐いた。2口、3口しか食べてないラーメン目掛けて吐いた。
いやこれあまりにも大惨事過ぎて、母親がもう帰ろうと言い出して速攻で会計済ませて帰ったんだわ。マジで本当に申し訳ないことしたわ。
人生で不味い食べ物ってそこそこ食べた気はするんだけど、吐くほどに不味い食べ物って人生でこれっきりだわ。
なんなら母親は25年以上過ぎた今でも宇都宮餃子館事件の事をネタにしてくる始末だぞ。あとチーズ餃子のせいで記憶が飛んでるんだけど母親曰くラーメンも普通に不味かったと言ってた。餃子を不味く作るって普通無理じゃない?とも言ってた。
そんな経験を幼少期にしてしまったせいで、それからの人生必死でチーズ餃子から逃げてきた。
いや宇都宮餃子館のあのチーズ餃子と他のちゃんとした美味しいチーズ餃子を比べるのが本当に失礼極まりないんだけど、公衆の面前で思い切り吐いた時のことを思い出してしまってチーズ餃子を食べる気にはどうしてもならなかった。この感覚20年以上続いたからな。
そしてチーズ餃子恐怖症はあっさりと終わりを告げる。なんとなく冷凍食品のチーズ餃子を近所のドラストで買って、食べてみたら普通に美味しかった。
餃子とチーズって組み合わせが絶望的に相性が悪いって思い込んでた節もあったけど冷食でリリースされてる時点でそんなワケないし、初めて冷凍食品のチーズ餃子を見かけてきっと大丈夫だと自然に思えたんだろうな。
本当に死ぬほどしょうもないことなんだけど幼少期の嫌な経験ってこんな形でも大人になっても引き摺るんだなって改めて思い返した次第。
因みに僕は生まれも育ちも栃木県宇都宮市で、初対面の方に「生まれは栃木の宇都宮です。」というとほぼ99%餃子ってレスポンスされる。その次にレスポンスが多いのは作新学院江川卓だ。
とはいえ餃子は大好物だけど、今は週一とかでしか食べてないし、実家住んでた頃は週二で食卓に出てきたけど、宇都宮の人間、普通にチェーン店の餃子も美味しく食べる。王将とかバーミヤンの餃子に美味しいっていう。
そもそも宇都宮以外にも餃子美味しい店って多いのになんで宇都宮の街中の餃子通りはいつもいつも死ぬほど並んでいるのか。地元民街中の餃子屋とかわざわざ並んでまで食べねえぞ。
そりゃR藤本に「汚ねえ行列だ」とか言われるわ。
あと名物ねえから無理矢理名物作り上げたとか言うなよ!宇都宮はジャズの街とかカクテルの街とか更に無理矢理推してるネタあるから!
因みに僕が東京で個人的にイチオシの餃子専門店は野方餃子です。
ここの麻辣坦々水餃子が本当に美味しいんだ。焼餃子も美味しいし、チーズ餃子もしっかり美味しいよ。飯でも飲みでもオススメの店っす。
まあ結局何が言いたいかっていうと宇都宮餃子館の事を僕はいまだに許してないからな!!!!!
クチャラーや駅の階段登る時に後ろ歩いてる人に傘が刺さりそうな傘の持ち方してる奴と同じくらい嫌いだよ。
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