初めてのパチ屋

あれは多分高校三年生の夏休み。そこそこの進学校に通っていたものの受験戦争からは早々にフェードアウトした僕は毎日ぷらぷらと遊び歩いていた。
ある日「プールにナンパでも行こうぜ!」と出来もしないのにちょっと大きめのプールへ
プールでのナンパなど勿論成功するはずもなく、いい女いなかったなーとイキりながら帰る道すがら「パチンコ行かない?」
と誘ってきた同じく受験フェードアウト組のやまとくん。

一緒に行ったやまとくんはパチもスロも経験者。友達に金を借りてパチ屋に行き、勝った時にまとめて返してくれるという高校生にしてギリギリで生きている人間でした。

当時パチンコなど縁もゆかりなかった僕ですがなんとなく金がかかることは知っていたのでそんな金持ってないよと一度は断ります。
「大丈夫!1ぱちって言って1球1円で遊べるのもあるから!ゲーセンみたいなもんだよ!」
まぁ2〜3000円なら付き合ってやるかと初めてのパチンコ屋に向かったのでした。

初打ち🎰

初めてのパチ屋に入りソワソワする僕。
とりあえず座った台はエヴァンゲリオン。

当時のパチンコ屋は台の横に金を入れる所はなく、島の真ん中まで玉を借りに行くシステムだった。

ドル箱に500円分の玉を借りて打ち出す。
胸を躍らせながら、少し冷や汗かきながらの2枚目。(2k)
打ち始めて数分…「ミッションモード!!突入!!」
え?え?当たった?
「30秒以内にリーチをかけろ!!」
当たってないのか!リーチかければいいんだな!え、やばいやばい!ちょうど玉なくなった!
と急いで島の真ん中の玉を借りにいったところ詰まってて玉が出てこない…!!呼び出しボタンを連打。
店員にキレ散らかすどうみても高校生のクソガキ。

このクソガキがパチンコの仕組みを理解してミッションモードに球がなくなっても焦らなくなるのは、まだまだ先のお話。

この日は確か4000円くらい負けて死にたくなりながら帰った。高校生の4000円はでかいからね!!!

もしかしたら続く。

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