「深夜の電話」第35話

電話口からの警察署員の声が次第にわんわんと強くなってきた。伝言リレーの「責任」バトンを、何が何でも押し付けようとジタバタ藻掻いているのだ。耳から受話器を離して、少年はそれをじっと見つめた。受話器から漏れ聞こえる怒声が、どす黒い汚物のようだった。……続く

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