「深夜の電話」第16話

実際以上に大袈裟なことを、大袈裟に叫んで、逆に少年は落ち着きを取り戻した。同時に、庄司の母の罵声も止んでしまった。耳を澄ませたが、遠くの話し声がかすかに聞こえるだけだ。暫しの沈黙の後、受話器の向こうから“ゴンッ”っと何かを打撃するような鈍い音が漏れ聞こえた。……続く

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