「深夜の電話」第14話

慢性気管支炎。そんな病名だった。死ぬような病ではないが、気温の下がる夜半から朝は声が全く出せず、喉が痛み悶え苦しむ。全く眠れないこともあるようで、翌朝にヒステリックに少年や物に八当たりするのも珍しくなかった。そんな母を単に苦しめるために起こすなど少年には許されなかった。……続く

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