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無人島に持っていきたい本と棺桶に入れて行きたい本
「無人島に持っていきたい本と 棺桶に入れて行きたい本を教えてください。」への回答(閉鎖されてなくなったザ・インタビューズにて)
写真はフィンランド ヤルベンパーにあるシベリウスの墓
ツイッターで何度か言及してますが、長い文章を読むのが苦手なのもあって、本はあまり読んでません。なので、「○○にベストな本を選べ」系の問いには結構窮してしまいます。
大学院に進学した時、大学の寮に住むことにしました。寮のルールで、初年度は必ず相部屋が当てられます。私の入る部屋には学部生が既に入っていたのですが、「今度来る人は院生らしいぞ」ということで、私のスペースに本棚を用意してくれていました。
ですが、私が寮に持っていった本はたった一冊、菅野浩和著「シベリウス―生涯と作品」 だけでした。「院生」の知的イメージから遠く離れた私に、同居人たちは呆れた顔をしていましたね。そして大学院にいる間にそのたった一冊さえも読了することはありませんでした。
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いくら本嫌いだとはいっても、技術やノウハウについて知る必要があれば、それを記した本の必要なページは開きます。もし無人島に住むにあたって一冊本を選択して持っていけるのなら、無人島でのサバイバルノウハウ本を持っていきますよ。知的生活よりも、まず衣食の充実を目指します。
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さて、棺桶に入れる本は、もはや読む本ではなくて、スピリチャルに象徴的な意味の本ということになりますよね。これは、ほとんど迷いがありません。シベリウスの交響曲6番のオーケストラスコアを持って行きます。これ以外は要りません。
もしシベリウスの交響曲6番をご存知なかったら、是非聴いてみてください。最期の音が消えていく時、静かにこの世から立ち去る、安らかな辞世を思わずにはいられないことでしょう。
長い文章を読むのが苦手な私にとって、心の友たる本は、文章が書かれた本ではなく、楽譜が書かれた本のようです。
2011-09-08 10:20:02
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