彼らの物語は始まったばかり-台湾BLドラマ「We Best Love 2位の反撃」EP6個人的感想-
この3か月間、心も時間も囚われていたWeBestLoveがとうとう最終回を迎えました。最終話のサブタイトルは「プロファイル6 隠しきれない心の動揺」きっとショウイーの心情を表してますよね。ようやく最終話でショウイーとジェンシュアン(というかショウイーの心)が動くことになりました!
※完全にネタバレしていきますのでドラマを見た方向け感想ブログになります。
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続・甘いだけの2人
やっぱり一緒に住んでたのか!シードーとシューイーに関しては、お互いが許し合い分かり合えて以降は甘さしかないので、こちらも顔がニヤケっぱなし。安定した関係を築けているのが感じられてとても幸せな気分になります。
しかもシューイーから愛されているという自信を得てからのシードーは、シューイーをからかったり体の関係を思わせるようなことを言ってみたり…甘えている様子が微笑ましい。
1期との対比になるような膝枕、目隠し、プールでのキス…。どこかシューイーと過ごす時間を夢のように思っていたあの頃とは気持ちが全く違う、これからの人生を共に過ごすパートナーとして、一緒に日々の生活を送っているのが分かります。
出典:WeTV「WeBestLove」
アメリカから帰って来たときに作ったチャーハンには人参を入れられなかったのに、「体にいいから食べろ」って言ってあげられるようになったのがいいですね。シューイーは意外と1期から気持ちがぶれていないけど、シードーの想いはだいぶ変わったな、と感じました。お互いを信頼し合い共に生きていく…そういう2人になったというのが分かる最終回でした。
お互いの親との関係
【周家の事情】
シューイーパパとのシーンは感動的でした!若い時に1人台湾に来て苦労していたお父さん。愛する人と共に乗り越えて行った時代のことが語られていました。お金がなくても一緒に寄り添ってくれたシューイーママ。そんな愛する人がのこした忘れ形見であるシューイーを、大事に大事に愛して来たんだろうというのが伝わります。
だからこそ、愛情の伝え方は不器用だったとしても、シューイーにもその父からの愛情は伝わっていたわけで。愛するシードーとのことを間接的にでも認めてくれるというのは、とても嬉しいことだろうと思います。
出典:WeTV「WeBestLove」
自分が妻を愛したように、息子にも愛する人ができた。そしてその人と共に過ごす日々が幸せだということが聞けた、それだけでつきものが落ちたみたいに満足そうに微笑むお父さんの顔が印象的でした。親が子どもに望むのは幸せだけなんです。自分の価値観で物事を判断してしまいそうになるけど、ゆっくり立ち止まって考えると、結局は子どもが幸せならそれで親も幸せ。そこに気づけただけでも、シューイーパパは素敵な父親だと思います。
出典:WeTV「WeBestLove」
最後の2人の会話が良かったですね!なんでもいいから美味しいものが食べたいな、とこぼしたお父さんの言葉を聞いていると、EP5でシードーがシューイーに言った「大事なのは何を食べるかじゃない、誰と食べるかだ」というシーンが思い起こされます。シードーとシューイーと一緒に食べるご飯が、シューイーパパにとっても何よりのごちそうになっているといいですね。
今回のパパはコント要因じゃなかった…!がっつりお父さんの方に感情移入して感動してしまったではないですか!(いや、全然いいんだけど笑)
【高家の事情】
シードーのママはもう2人のことを認めているので、とにかく2人が仲良く幸せに暮らしていればそれでいい。そしてアメリカに行ってから2年間の間にあったことをようやくシューイーに説明してました。
出典:WeTV「WeBestLove」
思いがけずシードーの継父にまで紹介されることになったシューイー。同棲しお互いの親にも認められて、一緒に生きていくための土台は出来た、という感じでしょうか。
シードーの継父に出て来て欲しかったですね!ブライトンでしたか?ちょっと意外なところで山男のような風貌の男性が出てきてシューイーが驚く…という展開を途中まで期待していました(笑)。
【2人の会話がちょっと理解できず…】
アメリカであったことと連絡がなかったことの話をしているんだと思うんですけど、ちょっとここの会話がよくわかりませんでした…。私だけ?「言ったら怒らなかっただろ?」というシードーの言葉からの「5年も待たされたんだ。黙って待っていられない。」というシューイーの言葉とか。どこの話をしていてどこと繋がっているのか、これでお互い納得して会話が成り立っているのがちょっと腑に落ちず…。私が考えていた連絡を取らなかったことに対するわだかまりと、2人が認識しているすれ違いって実は違ったりするのかな!?と少し自信がなくなりました…。
出典:WeTV「WeBestLove」
ショウイーの心は動いたのか
最終回の半分の尺を使って描かれたショウイーとジェンシュアンの物語。出会いから別れ?まで、20分の中にギッシリ詰め込んできましたね!
ショウイーはあんなに心ではジェンシュアンを求めているのに、実際ジェンシュアンを目の前にすると冷たいことを言ってしまう。でも目の奥にあるジェンシュアンを愛しく思っている気持ちを、ジェンシュアン本人も悟っているから離れられない。
出典:WeTV「WeBestLove」
ショウイーは感情がないと言っていて、確かにそうなのかもしれないけど、思い込んでいるところが大きいんじゃないのか?と思いました。感情が顔に出る”真似”をしているだけ…と本人は言っていたけど、真似だけでジェンシュアンが来なくなった日々に山崎まさよしする!?(いつでも探してしまう、ということです)心がない人は誰かを求めたり、いつまでもラーメンやマグカップ持っていたりしないって…。感情がないと思っていたのに、自分の感情が揺さぶられそうなのが怖いから逃げている、そんな風にしか感じられません。
【ジェンシュアンの覚悟】
ずっと夢見ていた幸せを妄想をしつつ、それが叶わないことを悟ったジェンシュアン。自分が現れることが相手に迷惑になっているなら…と、12年分の思い出の品を置いてお別れを言う決意をします。
ジェンシュアンにとっては一筋の光だったショウイーとの思い出を、一つ一つ置いて行くように階段を上っていく場面が悲しかった。その一歩一歩で自分の気持ちを整理しながらも、それでもどこかに一縷の望みを抱いて、何か言ってくれるかも、止めてくれるかも、そんなことを思いながら近づいて行ってたのかもしれない。自分の気持ちを捨てて行くようにショウイーに近づいていって、最後に「あなたの幸せを願っている」という言葉が辛すぎて泣けました。相手が誰でも、たとえ自分じゃなくても愛する人が幸せならいいって、本当に愛していたってなかなか言えるものじゃない。
出典:WeTV「WeBestLove」
【余白が多すぎる!】
きっとジェンシュアンはかなりの覚悟を持ってこの言葉を言ったのに、急に呼び止められ「自分の荷物は自分で整理しろ」という言葉が飛んできました。初見はここがどういうことかわからず…。ラストまで見て驚愕!
あれ???お別れしてなかったの???
しかもあのショウイーが笑ってる!乾杯の前に牛乳飲め、とか気遣ってる!おそろいのマグをわざわざ渡してる!
出典:WeTV「WeBestLove」
あの…荷物整理しにジェンシュアンが部屋に入った後、一体何があったのでしょうか。完全に自分の元から消えてしまうと思ったら、いくらショウイーでもたまらなくなってしまったのかな。自分から手放したはずのものが、今度は向こうが手放そうとしている…それは許せなかったのかな。
出典:WeTV「WeBestLove」
この2人にはスペシャルエピソードが控えているそうですが、主に高校時代の話だということを聞いています。高校時代の出会いから別れまでが描かれそうですね。3期の話も出てるし、ぜひ3期はこの2人のことをもっと掘り下げてください。ショウイーが感情を出せるようになるまで、その中で荷物整理していたときにどんな話がなされてエンディングのようになったのか…。余白しかない2人の話を、ぜひぜひ描いて欲しいです!!
ジャーユーとビンウェイで終わった!
いつの間にかくっついていて、何も背景が語られることがないまま最終話でまさかのキスを見せてくれた通称:ツナカプ。(本国では鮪魚CPと呼ばれていて、その漢字を文字って日本のファンが呼び始めた通称。可愛いので使わせていただいてます)シードーとシューイーのプールキスで終わると思っていたので、まさか!のボーナスタイムに驚きと喜びがありました!
出典:WeTV「WeBestLove」
特にヒリヒリしていた2期では癒しを与えていてくれたツナカプ。5年間いい関係を続けてきて、ちょっと頼りなさそうなビンウェイからプロポーズをするという終わり方が良かったですね。
ここのカップルはスピンオフが欲しい!付き合うことになった経緯と、5年間の愛の軌跡。描ける要素はたくさんあるので、ぜひよろしくお願いしたいです!3期があったとしたらこの2人の結婚式から始まるのかな、という妄想を楽しみつつ、今後に期待したいと思います。
出典:WeTV「WeBestLove」
色々突っ込み集
①長綿棒で手当て問題
傷の手当の仕方にもお国柄が出ますが、この台湾の手当の仕方も独特ですよね!オープニングの綿棒には消毒液も染みこませてなかった気がしますが、一体何を塗っていたのでしょう?
出典:WeTV「WeBestLove」
②トイレどうしてたの?問題
ジェンシュアンは一体何日警察署にいたのでしょうか。そして帰らないという言葉だけでいつまでも居座ることができるのでしょうか。そしてトイレに行くときは警察官を呼んで手錠をいちいち外してたのでしょうか。とか細かいこと思っちゃう!
出典:WeTV「WeBestLove」
③米俵問題
ショウイーの愛情表現方法が米俵担ぎなんですね。あんな連れて帰り方されたから、ジェンシュアンがまた諦めれなくなったじゃないか。
出典:WeTV「WeBestLove」
④エロチャレンジ問題
ちょいちょいエロい匂わせを挟んでくるシードー。1期の時は自分からキスすらできなかったくせに、いつの間にか大胆になりましたね…。夜のために寝ておくってそういうことでしょ!?あのおんぶして帰った日も社長室でイタシタってことですかー!!!プールで言ってた更衣室…更衣室で何しようとしてるのーーー!!!そしてまんざらでもなさそうなシューイーといい、私たちは一体なにを見せつけられているのでしょう…。
出典:WeTV「WeBestLove」
⑤いい加減教えてあげよっか問題
そろそろマザコンのこと従兄弟だって教えてあげても良くない??仕事でギスギスしませんか?
⑥仔犬ちゃんには優しく問題
ずっとずっとジェンシュアンちゃんが捨てられた仔犬みたいに目をウルウルさせてるから…ショウイーぐぉらぁ!!!って気持ちになってしまうことをお許しください…。だってジェンシュアン可愛いんだもん。
出典:WeTV「WeBestLove」
⑦首筋チューは反則問題
ラブラブを感じられていいけど、首筋キスって身長が同じくらいだからできるよね!すごく愛しい感じが出てて良かった!お母さんにそのラブラブを全部見られているオチまで含めて最高でした。こういう日常の幸せを見せてもらえるだけで満足しちゃうんだよな…。3期があってもここのカップルには波乱が起きませんように。(まぁ無理だろうけど)
出典:WeTV「WeBestLove」
⑧特別補佐問題
相変わらず愛が重いシードー。一緒に住むだけでは飽き足らず、シューイーの会社に入って特別補佐になるって!ずっと側にいたいって、片時も離れないってリアルな話すると疲れるよ?(人生の先輩のアドバイスです)
⑨人参が行ったり来たり問題
「どうしても人参を食べさせたい男 VS どうしても人参を食べたくない男」の攻防戦が繰り広げられていました。あれは何の料理に入っている人参ですか?まずは食べやすく調理してあげようっか…。
出典:WeTV「WeBestLove」
⑩日本語日本語!問題
お父さんとの会話は日本語だらけという日本人得な状況でした。特にお父さんは成人してから台湾に来ているという設定だから、日本語が通じる息子とは基本日本語で会話してそう。あれだけシューイーの日本語がネイティブなのも、お父さんがいつも日本語だからということだよね?幼少期は日本だったって言ってたっけ?あれ?
⑪「余真軒」の呼び方が甘い問題
ショウイーがジェンシュアンを呼び止めた声が優しく甘い!ショウイーからアクションを起こしたのも初だし、こんな甘い声聞いたのも初だわ…。
⑫骸骨と天使問題
さては余白を全てあの2カットで説明しようとしてますね…?
出典:WeTV「WeBestLove」
⑬演説大丈夫!?問題
これから母校での演説って言ってませんでした?プールに飛び込んでたの大丈夫ですか?キスしてる場合ですか?
出典:WeTV「WeBestLove」
成功を収めた先輩って言ってたから、これ1年後くらいの後継者と認められたシューイーってことなのかな?
⑭勝ちを譲る問題
「君を好きになった時から一生勝ちを譲ると決めた」と言っていたシードーのこの言葉。先日バラエティ番組でシードー役の林子閎君が「一番好きなセリフは最終回」って言ってたの、これかな?
出典:WeTV「WeBestLove」
毎回1位になっていたのもシューイーに気づいて欲しかっただけで、好きになった時点でその人には完敗。恋愛は勝ち負けじゃないけど、シードーは勝ちながら負け続けていたってことなんだね。
⑮飛び込んだ!問題
シューイー役のYU君は泳げないと聞いていましたが、泳げない人が飛び込みするってけっこう勇気がいること。「あ!飛び込んだ!」って驚いてしまいました。
出典:WeTV「WeBestLove」
⑯パーティーでお揃い問題
シードーとシューイーが会社のパーティーでしれっとお揃い色違いのシャツを着ていますが(あれ?微妙に違う?)、この2人の関係も会社ではみんな知ってるという認識でよろしいでしょうか。いや、知ってるよね…あのイチャっぷりとか目の前で繰り広げられたら。
出典:WeTV「WeBestLove」
「We Best Love」というドラマ
1期と2期は全く違う時間軸で進み、学生と社会人という別の関係性も見せてくれた新しい試みだったこのドラマ。
1期はシードーの秘めた片想いが実るまでという王道のラブストーリーをこれでもか!というくらいの萌え演出を絡めつつ魅せてくれました。誰かを好きになること、恋をするということ、そんな甘酸っぱい青春時代が思い出されるようなドラマでした。
2期はそれから5年後、大人になって社会に出たそれぞれを描いています。その5年も空白の5年であり誤解があった5年、可愛かった1期とは違い、ヒリヒリとした空気感で進んで行く全くテイストの違うドラマになっていました。ただ相手を好きという気持ちだけで突っ走れた学生時代とは違い、みんな背負うものができ、より相手を思いやれる心が必要なのが社会人の恋愛だと思います。
1期が”恋”で2期が”愛”。そしてシードーが夢から現実を手に入れるまでの物語でもあったような気がします。
30分×6話が2シーズンと、時間が短く余白も多いドラマでした。時間軸の謎に翻弄されたり、感情の余白を自分の想像で埋めたり…。(たまに公式さんから答え合わせが出てきますがw)
「今までとは違うBLを作りたい!」という制作陣や俳優さんたちの熱意が感じられ、俳優さんたちも「ここまで役にのめり込んで演じてくれるのか!」と感動すら覚えました。多くのシーンが印象的であり、どんなBLドラマを今後見たとしても、私の心に残り続ける作品になったと思います。
こんな素敵なドラマを全力で作ってくださった制作に携わった方々、魂をかけて演じてくださった俳優の方々、日本語字幕でリアタイできるようにしてくださった日本の会社の方々、すべての方に感謝を伝えたい。ありがとうございます。
まとめ
全話をブログには書いてませんが(EP1,2は布教ブログとして1つになっているので)このボリュームの記事を毎週書くのは正直たまに投げ出したくなることも。それでもやっぱり書かずにはいられない…そんな不思議な魅力があるドラマでした。
今後は少しゆっくりさせてもらいつつ、心が動いたドラマのブログは書いていきたいと思います。そして3期の噂もあるので、実現した暁にはまた毎話ブログを書いていきたいと思っています!(映画という話もありますがね…)
このドラマでnoteを読んでくださる方も増え、Twitterをフォローしてくださる方もとんでもなく増えました。みんなでワイワイするのが好きだということもあって色々イベントを企画しましたが、それに楽しく乗っかってくださった多くの皆さまに本当に感謝しています!これからはWBL以外のこともnoteに書いていくと思いますので、興味あるものはぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
最後にこのドラマを通して私に関わってくださったすべての皆さまに最大級の感謝を込めて。ありがとうございました!!
※トップ画像はWeTV台湾から引用させていただきました。
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