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痛みを伴う切なさ-台湾BLドラマ「We Best Love 2位の反撃」EP1個人的感想-

2月5日に最終回を視聴して1か月…待ちに待った2期がスタート!この1か月間は休むことのない公式からの供給に溺れながら、あっという間なのか待ちに待ったなのか、忙しい1か月を過ごしておりました。

この2期は1期とはまたテイストが違う社会人になった2人の、好きゆえの葛藤や痛みが30分に凝縮されていました。1期も大好きでしたが、この2期のちょっとヒリついた感じも大好きです。

副題は「レッスン」から「プロファイル」に。そしてEP1は「プロファイル1 お前がいなくても平気だ」。モノローグもEP1はシューイーサイドになっていました。

※完全にネタバレしていきますのでドラマを見た方向け感想ブログになります。

RakutenTVから2期の予告編が2つ出ています。まずはシードーとシューイー(德逸CP)バージョンはこちら↓

当初2期のメインと思われていたショウイーとジェンシュアン(守真CP)の予告編はこちら↓

視聴方法

【RakutenTV】配信日程:2021年3月5日21時に第1話配信。以降毎週金曜21時に1話ずつ更新予定。

『価格(税込)』レンタル7日間:330円/各話、購入:550円/各話、購入全話パック:2,640円

【WeTV台湾】要VPNでVIP会員になる必要がありますが、英語字幕で視聴可能。VIP配信の1週間後に一般会員も視聴可能になるそうです。(WeTV VIPは550円/月※レートにより値段前後します)台湾以外(タイや香港など)につないでも見れます。

【WeTV Japan】1話250円(93日間レンタル)にて販売。詳細はわかりませんが、VIPになった上で250円払う必要があるっぽい…?

WeTVでリアルタイムに日本語字幕がついていないので、日本語字幕が欲しい人はRakutenTV一択になりましたね。

あらすじ

シードーの会社華聲は誠逸グループと合併することに。そこへ誠逸の担当者として副社長のシューイー、法務のビンウェイと秘書のジャーユーが現れる。いきなりシードーのほほを殴るシューイー。商談現場は静まり異様な雰囲気に…。一方、シューイーの感情的な態度から、華聲の技術長のジェンシュアンは、シードーとシューイーに何か確執があると見抜く。温和そうにみえるジェンシュアンだが、ある日店を閉まろうとするショウイーをみかけ、子供のように走っていく…。シードーを故意に困らせる態度を取り続けるシューイー。5年の間に2人に何があっただろうか。そして、ジェンシュアンとショウイーの関係とは?!(RakutenTVより引用

2人ともが見ていて痛々しい

自分の中で嚙み砕いても理解しづらかったあの番外編。2期冒頭はシューイー視点で離れていた時期のことが語られます。(疑問点は最後にまとめます)

シューイーはシードーを恋しく想い帰りを待っていた。それなのにアメリカで見た光景で誤解をしてしまい、そのまま音信不通に。プライドの高い彼は自分から聞くことも歩み寄ることもなく、簡単に彼を信じた自分を「幼さゆえだった」と責め、気持ちを封じ込めて父親の会社の後継者として仕事に邁進していた。

出典:WeTV「WeBestLove」

そんなシューイーの様子が冒頭のモノローグ含むたった3分弱で語られたことで、1期ではシードーの切なさ寄り目線だった私の心がシューイーの辛さに少しシフトしてしまいました。作り方上手いな…。

【シューイー目線】

思いがけず5年経って再会することになった2人。シューイーは離れていた間に募らせていた恋しさや寂しさを、怒りや恨み、憎しみという負のエネルギーすべてに変えてシードーにぶつけています。好きの反対は無関心なんですよ…怒りや憎しみが湧いてくるということは、まだ相手に想いがあるということ。

冒頭でも描かれていた通り、シューイーはシードーの動画を見たりしていつも恋しく想っていた。大好きだったからこそ、何も言わずに帰って来なかった恋人を怨んでしまう。その痛みがあの怒りやイライラから伝わってきます。猫が毛を逆立ててフーフー言っているように見えるシューイーの怒りは、まだ全身でシードーを愛していると言っているように感じられてしまうんだよな…。

出典:WeTV「WeBestLove」

【シードー目線】

シードーにとっては買収された時点でシューイー父の会社であることはわかっていそう。いつか会うかもしれない…と思いながら台湾に帰国して、その「いつか」を心待ちにしていたのでしょうか。

目一杯の怒りをシューイーからぶつけられても意外と冷静で、自分が言いたいことを飲み込んで怒られようが怨まれようが甘んじて受け入れようとしているように感じられます。そしてただただ彼を心配して想っている…。

もうとにかくシードーは苦しそう。言えない、言いたい本音を飲み込んで、シューイーの憎しみを全身で受けてる。シューイーの性格を熟知しているからこそ何も言わないのでしょうか…。大学時代から策士で腹黒の割には自分の言いたいこととか望みは飲み込む傾向にあった気がするから。

出典:WeTV「WeBestLove」

とにかく説明しようか

ドラマを最初に見終わったときに思ったのがすべてこれ!シードーが何も語らないから、どうしてもシューイーの目線で「シューイー、何も聞けないのは辛かったねぇ(涙)」という気持ちになってしまうんです。

「對不起(すまない)」より先に説明を!

いや!”でぶち(對不起)”じゃ"めいよ~(没有)"~~!としょうもないギャグを考えるくらいに、「え?とりあえず説明してから謝ろうっか」ってなったよね…。

でもこの後一回シードーが言いよどんでるんですよね。「話を聞いてくれ。俺は君の…」この後に続く言葉に真実と本音が本当は隠れていそう。(予告でもあったので、きっと「君のお父さんに連絡を禁止されていた」って続くはずだったと思っていますが)

チャーハン作ってる場合じゃない!説明を!

いきなりシューイー宅に押しかけてチャーハンを作る…。いや、その前に説明しよっか。シードーはシューイーのことを理解しているからこそ、ストレスが胃にきてるのもご飯をきちんと食べてないであろうことも察している。でも今のシューイーにとっちゃ「想い出」を彷彿させるものを作られることも、自分のことを何でも知っているって顔をされることも、全部ひっくるめて苛立つだろうな…。

出典:WeTV「WeBestLove」

「君をもう一度振り向かせる」その前に説明を…!

いや、振り向かせる前に説明をだなぁ…。それが一番手っ取り早い気がするぞ。

シードーの説明できない背景がシューイーの父親だというのなら、説明できない理由もわかるんです。わかるんですが!!!信じて愛した人に隠し事をされること、何も話してもらえないこと…これって一番悲しくつらい。自分を信じてくれていないのかって思ってしまいます。確かにシードーの気持ちもわかる。自分で解決したい、自分の中で留めておきたい、自分が我慢すれば…すべてシューイーのため…わかるんだけど!!!!恋愛は2人でするもので、2人の関係は2人でつくり上げていくもの。だからこそすべて話して2人でなんとかしなければならなかった。

これができないというのが、若さ故の過ちということなんでしょうか。大人になり色んなことを理解できるようになり、後悔したことも生かして、今度こそ2人で2人の関係を築き上げていく…そういう2期になればいいな。

「俺にくれよ」の真意

ずっとシードーに挑発的なシューイー。「なぜか?」を問いただすこともせずにどうにかしてシードーに仕返ししてやりたい、という思いだけが見え隠れしてきます。

「また君を振り向かせる。そのためならなんだってする」そう言ったシードーへ「じゃあ今すぐ俺にくれよ」って挑発しちゃう気持ちが実は最初はよくわからなくて…。そっちに気持ちが流れたのはやっぱり愛しさとか恋しさもあるからなのか、予告でもあったように「やり直したように思わせてふってやる」という報復のためなのか。でも言っているシューイーも結局傷ついてる気がするんですよね。相手を憎んで傷つけようとする言葉や態度で必要以上にシューイー自身が傷ついている、そんな気がしてなりません。

出典:WeTV「WeBestLove」

この「俺にくれよ」というセリフの裏にあるものをプロデューサーさんが語った内容として、”自分が欲していたとき(4~5年前)になぜくれなかったのか、という色々なシューイーの複雑な思いがある(超要約)”というのがTwitter上で流れていましたが、言いたくて吐き出せなかったあの時の気持ちを今ぶつけている…というのもあるのかな。

こんな挑発に乗らないだろうって、シードーのことを見くびってる部分もあったのかもしれない。だからこそ、「わかった」ってシードーが向き合ったときに驚いてひるんでますよね。連絡もなく、何も言わずに自分から離れた相手にそこまでの想いがあるわけがない、と思ったのかも。

シードーが今の段階でもう一回振り向かせたいと言っても、私にはすごい言葉が上滑りしているように感じてしまうんですよね…。真剣な想いを伝えるためならなんだってするという言葉ですら。(あくまでシューイー目線で見た場合ですが)だったらあの時なんで?今も想っているならなんで?この5年間なぜ連絡してこない?それしか浮かんでこないと思う。だからこそ、先ほど書いたように説明をだな…。

演出の匠

今回は演出の仕方で唸る場面が多かった!

【モノローグの入り方】

5年前から現在までのシューイーの心情を軽くなぞり、文字だけで自分の愚かさを嘆いてからのモノローグ。そのモノローグとタイトルもEP6のシューイーの秀才クイズにかけていて、原語では「没有你我也可以很好(お前がいなくても平気だ)」の後に「Abruti(フランス語でバカ)」がついているんです。シューイーが送ったアスキーコードの愛の言葉ですよね。そうやって自虐しつつ、あの頃の自分は恋にバカになって愚かだったと言っているのがもう最初から痛い。1期からの繋がりも感じられて最初から引き込まれました。

出典:WeTV「WeBestLove」

【シルエット】

シードーの会社で言い合っている時。引き留めたところであの2人のシルエットを入れる演出がニクイ。何だかセクシーな雰囲気でしたよね…。

出典:WeTV「WeBestLove」

【二人の着替え】

ここを入れた意図としては、シードーとシューイーの心情の対比というのもあったんでしょうが、ある意味サービスカットに見えてしまいまして…。多くは語りますまい。

出典:WeTV「WeBestLove」

【2人の表情を魅せる】

シューイーの家でチャーハンを作ってるシーンもそうだし、最後の「くれよ」シーンもそうですが、どちらも2人の表情、目の動きでお互いが5年間抱えてきた複雑な想いを表現しているのが本当に素晴らしいと思いました。監督さんもちゃんとそれを魅せるような演出してるんだよな…。時間短いのに必ずシードーの表情を長く魅せる。

出典:WeTV「WeBestLove」

1期の時から演出が面白い、上手い、というのは思っていましたが、この2期のEP1は特にそれを感じました!これから後5話、どんな演出が来るのか楽しみにしています。

新たな謎が顔を出した

謎が残った番外編の答え合わせができるのかと思っていましたが、また謎が謎を呼んでしまってませんでしたか?(汗)

・シードーはシューイーからの返事は一度もなかったと言ってたのに、シューイーはどうやらメールを送っているっぽい

番外編でのシードーの語りでは「初めて送ったメールから音沙汰がなく、既読スルーはいつからか未読スルーになった」と言っていました。でも今回のでシューイー目線が語られてみたら、どうもメールしてるっぽいんですよね…。そしてシードーもすぐ返事してこない、ということを嘆いてる。

出典:WeTV「WeBestLove」

やっぱりアメリカに会いに行ってオスカーといるのを見たのは1年後。その時も多分行くというメールしたのに返してないのかな??

結局2年経って帰るって言ってたのに帰ってきたのは5年後になっているし、ジェンシュアンから「ようやく母親の許可が下りた。マザコンですか。」とか言われてるし。この辺まだよく分かりませんね。とりあえずお互いすれ違いまくっていたということは確かなようです。

来週くらいにシューイーパパのことが語られて、その辺りのことも明らかになっていくのでしょうか。

色々突っ込み集

①シャワーシーンがセクシー問題

まさかシューイーのシャワーシーンが出てくるとは!シードーの半裸姿も着替えで出てきてたし、1期とはテイスト変えていくということなのかな?

出典:WeTV「WeBestLove」

②ジェンシュアンが思った以上にL感あり問題

ジェンシュアンが思ってた以上にデスノートのLでしたね…。細かい動きは違うんだけど、座り方と携帯の持ち方がそれだからインパクト大きすぎ!

出典:WeTV「WeBestLove」

③オープニングの笑顔問題

カップルごとにめっちゃ笑ってるし!幸せそうだし!こんなオープニングになるってことは幸せな結末になりますよね…(涙)

出典:WeTV「WeBestLove」

④ジャーユーまでシードーをにらむ問題

結局はシードーに傷つけられた(?)者同士、ジャーユーと打ち解けているシューイー。シューイーの辛い時期をジャーユーとビンウェイは見守って助けて来たんだろうなぁ。

出典:WeTV「WeBestLove」

⑤なぜ家を知っている問題

シューイーの家に押しかけているシードー。けっこうストー…いや、昔の腹黒シードーならやりかねんな…。想い出される過去の所業…(保健室閉じ込め、時間割把握、隠し撮り...etc)

出典:WeTV「WeBestLove」

⑥人参嫌いなのに人参問題

ひとり暮らしの家に嫌いな人参が入ってる。というか、チャーハンを作れるだけの材料が入ってる?そこからの過去回想を見ていると、もしかしたら帰国したシードーに食べさせたくてチャーハンを作れるように練習してて、その名残でチャーハンだけは作れるからその材料は入ってたとか…?

出典:WeTV「WeBestLove」

⑦日本語わかる人多いね問題

ジェンシュアンまで日本語わかる設定。シューイーは愚痴すら日本語でこぼせないね…。

⑧シューイーの日本語の方言問題

あれはやっぱり名古屋訛りなんですか?私名古屋の方のイントネーションわからないけど、ちょっと方言入ってる?と感じました。「こんなこともできんのか」もおっさんくさいというよりは方言?って思ったけどいかに。

⑨やっぱりお世話問題

シードーはシューイーしか見えてないし世話をやきたがる。ペンのナイスキャッチとか、もうシューイーしか見てないとできないよね!?靴紐まで結んだらそりゃ社員たちはざわつくよ…。

出典:WeTV「WeBestLove」

⑩ビンウェイとジャーユーのカップルコーデ問題

フォロワーさんが気づいてツイートしてたので貼らせていただきます!

ジャーユーのスーツの色にビンウェイがネクタイを合わせている!これって一緒に住んでるという認識でよろしいですか??ヒリついた2期にこのカップルは癒しですね。靴紐のある靴をいつか履いてあげてね、ジャーユー。

⑪どっちが秘書か分からない問題

公式の発表ではビンウェイが法務担当でジャーユーが副社長秘書って言ってたのに…。シューイーはなにかあったらビンウェイばっかり呼ぶのなんでなん?(笑)

⑫シードーのボタンを外す指がセクシー問題

自分のシャツのボタンをはずしながら相手に詰め寄っていくとか…色気あり過ぎてたまらんから!シューイーの服に手をかけたとたんに「まった来週ねぇ」って!終わり方!(笑)

出典:WeTV「WeBestLove」

⑬シードーブレスレットしてる!問題

着替えの時にちらりと映ったブレスレット。ずっとシードーはしてるんですよ…。このまま最後までなだれこんでシューイーはブレスレットに気づかないかな。部屋にシューイーの絵も飾ってるし…。

出典:WeTV「WeBestLove」

来週は少し苦しい展開がくる?

シューイー役のYU君がインスタライブで「好き」だと言っていたのが、恐らく来週のEP2です。シードー役の林子閎くんが本当にお酒を飲んで挑んだというソファに投げ飛ばすあのシーンが来ますね。

先日台湾であった先行特別上映会で、このEP1とEP2を見た後に主役2人が泣いてしまう…ということがありました。それだけ思い入れもあるし、シードーとシューイーにとっては辛い展開なんでしょう。そんな大事な回ならば、私も心して正座して身を清めてから見ようと思います。

そしてEP1では全く出てこなかったショウイーとジェンシュアンもEP2から動き出しそう!12年ぶりの再会からどう動くでしょうか?私の予想としては、シードーとシューイーはEP3くらいでだいたいまとまって、後半はショウイーとジェンシュアンの比率がかなり高くなるんではないかなと思ってます。知らんけど(笑)

出典:WeTV「WeBestLove」

期待値が高い状態で始まった1話としてはとても良かった!もっと苦しい内容かと思って見始めて、確かに心は痛いんですが、お互いが想い合ってるのがすごく伝わってくるから…。そこまでしんどい展開になってない気がします。

さぁ、来週金曜日!伝説になるようなエピソードが来るでしょうか?楽しみに待ちましょう!

※トップ画像はWeTV台湾から引用させていただきました。

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