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忘羨よ、永遠に-中国ドラマ「陳情令」46話-50話&全話視聴後雑感-

全話視聴してすっかり満足してしまいブログを書くのを怠っておりましたが、きちんと最後まで感想を終わらせようと本日ようやく重い腰を上げました。

33話かけて散りばめられた伏線と謎が一気に明らかになった最後の10話。とにかく孟瑶(金光瑶)はしぶとかったですね…。

※ネタバレのみのブログですので、視聴済みの方かネタバレ気にしない方のみ先に進んでください。

↓EP41-EP45の感想はこちらから

金丹の謎がようやく解き明かされる

私が死ぬほど気になって仕方なかった、江澄の金丹を取り戻した謎が46話にてようやく解明。思っていた通り、魏嬰が自分の金丹を差し出していました。

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出典:「陳情令」ドラマ公式HP

ここで20話前後に戻って、乱葬崗から帰って来て崖から落ちるまでの魏嬰を見返すと泣けてくる。金丹を失っているから剣を佩けなくて、みんなに色々言われるたびに悲しそうな顔をしています。「剣術の修行を怠ったのだろう」「異端児」そう言われているシーン全部が切ない。江澄のために自己犠牲までしてやったのに、あそこまで江澄に責めれてるもの見ていてつらくなりますね…。忘機だってちょっと疑ってるし。

取り乱した江澄と、すべてを飲み込み静かに涙を流す忘機と、江澄が事情を知らなくて好き勝手言うのに耐えきれなかった温寧と、それぞれの痛みが感じられる場面でした。おおお…つらかったねぇ、魏嬰(涙)

そこでまたまた疑問なんですけど、金丹があるから空を飛べるとかじゃないんですか?どっかで空飛んでませんでしたっけ。金丹と呪術は別もの?そして生まれ変わった時は莫玄羽の体になったから、魔力的なものもあるという認識でいいのでしょうか。この辺曖昧ですよね…。それと金陵から移した悪詛痕は忘機が取り除いてやったんですか?いつ…。

金光瑶が欲しかったもの

自分の正体がバレてしまったことで観念したかと思いきや、沢蕪君の霊力を奪って側に置き、また何かたくらんでいます。私この場面で一瞬沢蕪君が金光瑶側に付いたのかと思いました…。だってしれっと金光瑶の弟子たちに教えているし。

序盤の初登場から何かうすら寒い感じがしていたこの男、結局ここまでのことをして手に入れたかったものは何なんでしょう。もちろん地位もそうでしょうが、誰かに心から愛して欲しかったのかなぁ…。それでもこんなことしていたら誰からも愛されないし、自分で自分の首を絞めているようなもんだと思うんだけど。

最終的に地位も名誉も失った金光瑶が命だけは…と願っていたのは、愛する自分の信頼する人とひっそりと暮らしたいということだったのかもしれない。(沢蕪君を連れていこうとしてた?)でもあれだけのことをしといて静かに暮らしたいって虫が良すぎるけど、ひと思いに殺してしまえない沢蕪君や他のみんなは結構優しい。

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出典:「陳情令」ドラマ公式HP

最後の最後に「一緒にここに残って欲しい」と言う金光瑶の言葉を聞いて、動かなかった沢蕪君。最終的には沢蕪君を突き飛ばし、自分だけが犠牲になる形になったのは、金光瑶の最後に残った良心でしょうか。自分が慕っている人が、自分一人を残して逃げられないと思ってくれた…それだけでも満足していたような気がします。

影で事件を操っていた意外な人物

魏嬰を蘇らせたり、魏嬰&忘機を刀霊が向かうところに連れて行って事件を明らかにさせようとしたり…。自分が直接的になにもしていないのに、分からないように復讐をしようとしていた犯人は聶懐柔でした!これは気づいていた人が多いのかもしれないですが、私は最後まで分からなくて、実は温情が生きているんじゃ…?って疑っていたくらい。でも1話に戻って見返してみると、夷陵老祖の話をさせるためにお金を払っていた人も、それを横で聞いていた人も、着物と扇子が間違いなく聶懐柔!最後に来るまでその存在を思い出しもしなかった…。

後から見直すと、魏嬰が聶懐柔の扇子を見て座学時代に「ダサい」って言っていたのを、蘇った後は「センスがいい」と言ったりと、この扇子がかなり印象に残るように撮られているということに気づきました。それでも意味も分からず見ていた1話時点のことを、この後の方まで覚えておくのは至難の業だぜ…。

聶懐柔って知らぬ存ぜぬで何もできない愚かな人間を装っているけど、頭が切れる人間なんでしょうね。計算された愚かさというか。実は金光瑶より策士なのは聶懐柔なのかもしれません。

兄である前聶宗主の敵討ちのために魏嬰まで蘇らせるってすごい執念。そこに関しては番外編があるようなので、ぜひ見て背景を知りたいです。何も語られていないけど、実はめちゃくちゃ深い人物なのかもしれない…。

結局は離れられない2人

ブロマンスドラマということとお国柄色々な規制がある中で、もしかしたら2人は別々の道を歩むという終わり方になるのではないかと予想して見始めました。すべてが片付いた後に別々の道を歩もうとしていた2人だったけど、魏嬰の笛の音を聴いて忘機は何を思ったのでしょう。やっぱり離れられないと悟ったのか、「魏嬰」と声をかけて一緒に雲深不知処に戻ることにしたようです。そして2人微笑み合って終わる…「ぼんやりさせるなぁ」とは思いましたが、お別れすると予想していた私にとってはほっとひと安心したエンディングでした。

こういう終わり方したら、原作とか二次創作とかを読み漁って補完するのが私にとっては大事!創作で幸せに平凡に日々を暮らしている2人を摂取して、完全なハッピーエンドとして脳内に刷り込んでいくのです…。(創作してくださる方に感謝)

マメ知識:このエンディングですが、日本で配信されている終わり方と本国&諸外国で配信されているエンディングが違います。全く違うというわけではなく、編集で場面が入れ替わっていて、一番最後に来る場面がそれぞれの国で違うんです。日本版は崖?滝?のところで微笑み合うのがラストシーン。本国版は、山で2人が別れた後に魏嬰が笛を吹き、忘機が「魏嬰」と呼び掛けたところでラストになっています。日本版の方がより”これからも一緒にいる”というハッピーエンド感が強くなっている気がしますよね。制作陣の想いとしては、日本版の方がより近いのかな。「忘羨よ、永遠に」という気持ちが強く伝わってきます。

全話視聴後感想

正直いつもBLドラマを見ている私からしたら、ブロマンスで満足できるのかな?という心配もありながらの視聴開始。そもそもドラマの本筋がブロマンス部分ではないため、おまけの気持ちでドラマをより楽しめた気がします。現代劇にはない面白さが中国の時代劇にはありますね。

また、主人公以外のブロマンス風味も「まさか!」というところから来たりして楽しめました。葭洋と暁星屑と宋嵐のドロドロ愛憎劇とか、やっぱりあったか沢蕪君と金光瑶との尊敬を超えた愛情みたいなものとか。サイドストーリーとかスピンオフとかがいくらでも作れそうなほど、キャラクターたちそれぞれに背景がきちんとあり面白かったです。

CGも「素晴らしいな!」というところもあれば「ん?」というところもあったり、それはそれで楽しませてもらいました。それでもwebドラマにしてはお金のかけ方が半端ない気がして、中国ドラマの規模の大きさと世界観にすっかり魅了されました。これからも一つの興味あるジャンルとして、中国時代劇ブロマンスは見続けていきたいと思います。(だからブロマンスまで規制かけないで…)

そして!海外のドラマを見た後の楽しみと言えばメイキング集!陳情令は日本の公式さんからたくさんの日本語字幕付きBTSが出ているので、ドラマが見終わった後も存分に楽しめますよ。

CGで陳情令の世界観が作られて行く様子から、微笑ましい撮影の合間の2人まで、たっぷり27本の動画が!終わった後はこれらを見ているだけでロスが癒されます。

また、タイで行われたファンミーティングの様子もYouTubeで見ることができます。日本語字幕はありませんが、楽しそうな俳優さんたちの様子を見ているだけで笑顔がこぼれます。

そしてそして!VPNが必須にはなりますが、タイにVPNをつないでWeTVを立ち上げて陳情令の検索をかけると、Special Editionがあります。これは本編を再編集し直した特別バージョンで、忘羨2人の関係にフォーカスが当てられた約60分×20話のものです。本編ではカットされたシーンも入っているので、時間に余裕がある方はぜひこちらも見てみましょう!(日本語字幕はありません。英語字幕や中国語字幕など)

50話視聴にかけた日数おおよそ1週間半。私を陳情令の世界に没入させてくれたこのドラマに感謝です!そしてこのドラマのおかげで中国時代劇ブロマンスという新しい扉も開くことができました。今後もこのジャンルのドラマをチェックしていきたいと思います!

50話視聴後個人的雑感に最後までお付き合いくださった皆さま、ありがとうございました!

※トップ画像は「陳情令」ドラマ公式HPから引用させていただきました。

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