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美しい世界観にどっぷり浸かろう-中国ドラマ「陳情令」見どころ&あらすじ

恐らく名前ぐらいは聞いたことがある人が多いと思うこのドラマ。全50話あるため見始めるのを少し躊躇してしまいますよね。私も最初はそうでした。中国の歴史ファンタジーだし、果たして理解して楽しめるか…という心配も。

でも大丈夫です!そんなことを思っていた私ですらハマって現在陳情令沼から抜け出せなくなっています。名前の多さや物語の複雑さ、独特の世界のことを理解するのに時間がかかるため、その辺りの解説をしてドラマの理解度を高めてもらえれば…という思いでこのブログを書いています。皆さんの視聴の手助けになることを祈って。

あらすじと視聴方法

あらすじ:五大世家(藍氏、江氏、聶氏、温氏、金氏)が世の秩序を治める中、快活で何ものにも縛られない自由奔放な魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が無口で戒律を重んじ己にも厳しい藍忘機(ラン・ワンジー)に出会う。そんな対照的な二人は、偶然にも藍氏の禁地へ足を踏み入れ、藍氏が代々守ってきた秘密を知る。正義のため力を尽くすことを誓った二人は、共に事件を解決していくうちに、徐々に絆を強めていくが、魏無羨は罪を被せられ、断崖から身を投げそのまま消息を断ってしまうのだった。その16年後、呪術によって再び蘇る魏無羨は藍忘機と再会した。二人は新たな事件の真相にたどりつくと、それが16年前の忌まわしい過去につながることに気づく…。(U-NEXTより引用

【概要】

BL小説「魔道祖師」が原作。(原作小説の日本語版が2021年5月~7月にかけて全4巻発売予定

2019年の中国ドラマ。45分~50分の全50話。番外編「生魂」「乱魄」の2つもあります。

【視聴方法】

U-NEXT:月額2,189円(税込)で見放題配信中

FOD:プレミアム月額976円(税込み)で見放題配信中!段階的に配信終了していきます(一番早いので2021年9月末)

TELASA:月額618円(税込み)で見放題配信中

d-TV:15話まで見放題配信中。7月15日(11~20話)、8月1日(21~30話)、8月15日(31~40話)、9月1日(41~50話)配信予定。月額550円(税込み)

RakutenTV:1話のみ無料。全話レンタルパック7,546円(税込み)、全話購入パック15,092円(税込み)

WeTV:※要VPN VPNがいりますが、タイにつなぐと全話英語、中国語、タイ語などの各種字幕で無料視聴可能。※日本語字幕はありません。タイ語吹替バージョンやタイでのファンミーティング(VIPのみ)の様子も視聴できます。台湾や香港に接続しても視聴できますが、11話以降がVIPのみになっています。

※陳情令の番外編2本が2021年7月1日木曜日から楽天TVで配信決定!これで私も見れます~!嬉しい!

続々と配信先が増えて嬉しいですね!タイBLや台湾BLも好きな方は、FOD(台湾に強め)かTELASA(タイ主にGMM系に強い)に入ると他のドラマも見れるのでおすすめです。d-TVが月額料金は一番安いけど、最終話の配信を9月まで待たなければなりません…。

物語の設定を掴む

陳情令は中国時代劇ドラマの中でも「仙侠」(ファンタジー)ものに分類されます。ファンタジーと武術が合わさった時代劇という感じですね。当たり前のように魔術を使えてみんな空を飛びます。

陳情令の世界では、魔術を使える仙師たちが中心で世が形成されており、その中でも五大世家(藍氏、江氏、聶氏、温氏、金氏)が主に支配している世の中。服装の違いで一門を見分けることができるので、だいたいの色を覚えておくと理解しやすくなります。

姑蘇藍氏:戒律が厳しく品行方正な一族。楽器を操って戦います。山の中の仙人でも住んでいそうな場所が住処。頭に抹額と呼ばれる紐を巻いて白っぽい服装をしているのはここの一門です。主人公の白い方藍忘機(ラン・ワンジー)はここの人。

雲夢江氏:自由で大らかな感じを受ける一族。鞭や剣を扱って戦います。水が多く蓮の花が浮かんでいる美しい場所が住処。紫っぽい服装をしている人たちはここの一門。主人公の黒い方魏無羨(ウェイ・ウーシエン)はここの人。名字が違うのは養子だからです。

清河聶氏:正義感が強いが裏切り者は徹底的に成敗する目には目を歯には歯をな一族。大きな刀を振り回し戦うスタイル。黒やグレーっぽい服を着ている人たちはここの一門。

蘭陵金氏:とにかくお金持ちだがちょっと傲慢な一族。絢爛豪華な住まいです。金色の服に額に赤い印がある人はここの一門。

岐山温氏:見るからに悪者な一族。火山が噴火しているおどろおどろしいところがアジトです。赤と黒の服を着ているのはここの一門。

そしてこのドラマはBL小説を原作としたブロマンスドラマです。お国柄ゴリゴリのBLは制作できないため、兄弟愛か友情か愛情か、そのギリギリのラインをついてきている妄想力が試されるドラマ。本筋がしっかりしていますが、その他にも主役2人の友情を超えた絆を描いている作品でもあります。

名前の呼び方基礎知識

一番引っかかるのが「登場人物覚えられない問題」ですよね。名前がいくつもあり、呼ぶ人との関係性によって呼び名も変わってくるため、「誰のこと言ってるの?」と思うこともしばしば。でも見ていくうちに覚えるので心配しなくて大丈夫です。50話見終わった私でさえ、名前がうろ覚え…という人がたくさんいますから。

【名前の基礎知識】

陳情令の世界では、姓・名・字(あざな)というものが使われます。(中国の歴史ものはそうらしい)毎回U-NEXTさんでは出てくるたびにその人の姓・名・字を表記してくれるのでそこで確認しましょう。

:日本の苗字にあたるところ。

:正式な名前。ただ昔はこの名前を呼んでいいのは師匠や親など限られた者のみで、気軽に誰でも呼べる名前ではなかった。

:改名も可能なあだ名のようなもので、誰もが呼ぶことのできるパブリックな呼び名。

それでは、主人公を例にとって説明します。

姓:魏(ウェイ) 名:嬰(イン) 字:無羨(ウーシエン)

姓+名:魏嬰(ウェイイン)→本来は親とか師匠のみ呼んでいい呼び名のはずが、なぜか藍忘機が呼んでいますね。(萌え要素)

姓+字:魏無羨(ウェイウーシエン)→一般的にみんなが呼んでる名前。ドラマでも忘機と家族以外はこの名前で呼んでる人が多いと思います。

名前の前に”阿”を付けると下の人を親しみを込めて呼ぶ呼び名になります。お姉さんからは「阿羨(アーシエン)」と呼ばれています。

他にも「魏公子(ウェイゴンズー)」→魏の若君という呼ばれ方も多いかも。姓+公子(ゴンズー)でどこそこの若君や若様という意味。忘機(ワンジー)に関しては次男なので「藍二公子(ランアーゴンズー)」→藍の二若君という呼ばれ方も。

近しい間柄だと「魏兄(ウェイション)」、後半になると「魏前輩(ウェイチャンベイ)」←ここは曖昧…「夷陵老祖(イーリンラオズー)」なんて呼び方も加わったりしてもはや混乱ですよね。とりあえず”魏””羨”が入れば主人公の黒のことなんだな、と覚えておけばOKです。その他の人にも応用できますよ。

前半覚えておくといい登場人物

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

魏無羨(ウェイ・ウーシエン)/ 魏嬰(ウェイ・イン)

明るく口が達者で自分の信じたことを曲げないタイプ。酒が大好きで犬が大嫌い。無邪気だが後先考えずにとんでもないことをしでかすことも。幼い頃江氏に引き取られ養子になった。

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出典:「陳情令」ドラマ公式HP

藍忘機(ラン・ワンジー)/ 藍湛(ラン・ジャン)/ 含光君(ハンゴンジン)

藍家の次男。品行方正で無口で真面目。頭の抹額がちょっとでも歪んでいると許せない几帳面さ。とてつもなく酒に弱い。そして強い。後半は魏嬰(ウェイイン)専属のセ○ムとなる。明るく無邪気な魏嬰(ウェイイン)に巻き込まれながらも、次第にかけがえのない存在になっていく。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

江澄(ジャン・チョン)

魏嬰(ウェイイン)の義弟分。プライドが高く少しの失敗も許せないタイプ。自由奔放な魏嬰(ウェイイン)に振り回されていつも怒っているが、きっと魏嬰(ウェイイン)に対してはとてつもない愛を抱えていると思っている。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

江厭離(ジャン・イェンリー)

江澄の姉で魏嬰の義理の姉。美しく優しいとてもできた女性。金子軒(ジンズーシュエン)となんだか甘酸っぱい雰囲気を漂わせている。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

藍晴臣(ラン・シーチェン)/ 沢蕪君(ズーウージン)

藍忘機(ランワンジー)の兄。善良を絵に描いたような人。でも意外と話のわかるいい人でもある。無表情である弟の些細な心の動きに一番に気づくのはいつもこの人。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

金子軒(ジン・ズーシュエン)

金家の跡取り息子。父親があちこちの愛人に子どもを生ませているため色々ややこしい家族。無口な金持ちで何を考えているのか全くつかめない。魏嬰と喧嘩ばかりしているが、魏嬰の姉と甘酸っぱい雰囲気がダダ洩れてくる。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

聶懐柔(ニエ・ホワイサン)

いつも扇子を仰いで知らぬ存ぜぬを通していることなかれ主義者。藍家の座学で魏嬰と仲良くなり悪友のような関係に。聶宗主の弟。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

温情(ウェン・チン)

温家に子どもの頃弟と共に拾われたため、温家に仕えている。医者。釘やらなんやら扱う。敵なのか味方なのか図りかねる人。きっと江澄は好きなはず。

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出典:中国ドラマ「陳情令」公式Twitter

温寧(ウェン・ニン)

病気がちだが心の優しい青年。魏嬰のことを兄のように慕うが、温家と敵対していくため姉の温情からは関わるなと叱責される。

他にもたくさんいますが、公式の人物相関図を見つつ補ってください。

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出典:「陳情令」ドラマ公式HP

物語の構成を掴む

このドラマは過去(1話冒頭)→現在(1話途中~2話終盤)→過去(2話終盤~33話前半)→現在(33話中盤~50話)という構成になっています。

【つまずきポイント】

その①:

とにかくつまずきやすいのが冒頭の2話!いきなりここを見ると正直訳が分かりません。でもここに至るまでに何があったのか?という興味は引きつけれるはずなので、とりあえず理解できなくてもなんとなく見ておきましょう。そうすれば33話を見た後に見直せば新しい発見があり楽しいです!

その②:

20話ぐらいまでは敵となる温氏のやり方がひどくつらいこともたくさん起きるため、挫折しそうになります。これは歴史ドラマあるあるだと思うんですが、悪者が分かりやすく悪者として描かれ、反撃に出るまで耐えるというパートがあります。でも大丈夫!そこを過ぎればスッキリするので、とにかく20話までは頑張りましょう!(え?長い?)

その③:

魏嬰が孤立してしまい1話冒頭のシーンへと繋がっていくわけですが、その過程がまたつらいかもしれません。でも大丈夫!33話で現代に戻ると萌えるし33話かけてばらまかれた謎と伏線が回収されていく爽快感が味わえます。頑張って!(え?長い?)

その④:

独特の用語がたくさんあるのが意味が分からないかもしれない。陰鉄、陰虎符、傀儡、金丹…それも徐々に覚えていくし、なんなら私未だに傀儡はなぜ生まれるのか?とかその辺のことぼんやりとしか理解できてませんから(笑)。

長い長いと思っていましたが、緩急つけながらしっかりとした物語の軸の中で進んでいくので、気が付いたら50話まで見てしまっている…というとんでもない魅力のあるドラマです。寝不足だけには気を付けましょう。私は見終わった後2日間泥のように眠りましたから…。

妄想力をフル稼働して萌え要素を逃さず摂取

そう、これはブロマンスドラマ。主人公である魏嬰(ウェイイン)と藍忘機(ランワンジー)の友情を超えた絆の物語なのです。

正直過去編ではあまり2人が一緒にいることも少なく、萌え要素もちょこちょこ落とされるぐらいです…が!現代編ではずっと一緒にいるし色んな絆が見えて妄想力で萌えることができるので、そこまで頑張って行きましょう!33話頑張った人にしかわからない爆重感情を抱えながら2人を見ていると、エモさが止まらなくなるから…。

【魏嬰のセ○ムこと藍忘機】

1話冒頭で魏嬰を死なせてしまうというその現場に居合わせる藍忘機。現代編で再会してからは絶対守るぞ!離れないぞ!という思いが前面に出ています。

・呼ばれたらすぐ駆けつける

そんなこと藍忘機にとっては当たり前。大事な魏嬰のためなら(文字通り)飛んで現れます。そして強い。

・とにかく守る

一緒に戦う場面も多いですが、どこからともなく魏嬰を守る藍忘機の剣が飛んできます。敵対する人が近づこうものなら、前面に出て体を張って守ります。

・見つめる眼差しが熱い

言葉が少ない分、眼差しが物語っています。そう、魏嬰に対する重い愛情を…!

細かい萌えポイントはネタバレになるので、視聴が進めばぜひ5話ずつ雑感ブログもご覧ください。細かい萌えポイントなど気づいたことを書いてます。↓マガジンにまとめているのでよろしければどうぞ。

美しい映像と迫力のあるワイヤーアクションは必見

この壮大な世界観をCG技術を駆使して見事に再現!webドラマにかけるお金も中国は半端ないです。

五大世家それぞれに特徴があり、衣装や背景、小物まですごくこだわって作られているのが分かります。あの衣装をヒラヒラさせながら戦う姿を見ているだけで眼福!

戦いのシーンもワイヤーアクションとスローモーションを駆使し、迫力満点!主人公たちは強いので見ていて爽快ですよ。剣術と魔術を上手く融合させた面白い戦闘シーンになっていると思います。

まとめ:50話が長く感じない不思議

最初抵抗があったこの50話という話数をも感じさせないほど物語が面白い。いつもBLドラマを見ている私からしたらブロマンスですらどうかな?と思っていましたが、物語の本筋の方が面白いので気になりませんでした。むしろこの面白いドラマにおまけでブロマンスが付いてくる!こんなにカッコいい2人が何か友情を超えたバカでかい感情をお互いに持ってるやん!って思うだけで何だか得した気分になりました。

U-NEXTの見放題は2021年8月末までなので、その間にぜひ見てみませんか?

※トップの画像は中国ドラマ『陳情令』公式Twitterより引用させていただきました。

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