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赤穂しゅなとして、あたしは何ができるんだろう

ときどき、頭の中に考えが溢れることがある。
単語だったりイメージだったりのいろいろの断片が、爆発するみたいに頭の外に向かって広がっていく感覚。
どれも私の興味を引いて、あっちへこっちへ、進んでいこうとするから、それで私は立ち止まってしまう。

こういうときはいつも、飛び回る彼らの「核」がどれにあたるのか、彼らをきちんと頭の中に並べるための優先順位を付けてやらなきゃいけない。

普段の赤黒を落として、ごく薄く塗った桜色のネイル
最近見つけた飛行機の新しい航路
コラボをしたい相手から、可否の連絡が返ってこないこと
スマホに貼っているシールが欠けたこと
地理が好きだけど勉強不足を日々感じること
梨木香歩の世界観
将来のこと
外を走る陽気な音楽
赤穂しゅなとして、残せるものがあるかということ

ああ、私はつくづくしまうのが苦手だ。
最近見たこと、感じたことを伝えたくて、引っぱり出したままのもの。
自分の感情をうまく処理できなくて、宙ぶらりんにしたままのもの。
それらがぐちゃぐちゃになって、エントロピーは増大し続ける。

今回の核はきっと「将来のこと」と「赤穂しゅなとして、残せるものがあるかということ」のふたつがひとかたまりになったもの。
私の中でVTuberの赤穂しゅなはミトコンドリアのような存在で、互いに違う遺伝子を持っていて、行動原理も呼吸もばらばらで、だけど互いに栄養を送り合う不思議な共生関係にある。
どうやら今回はその栄養管にお互いが巨大な感情を詰めすぎて、破れて飛び出してきたらしかった。

将来のことを考えるのはあたしであって赤穂しゅなではなく、赤穂しゅなとして残せるものはあたしではなく赤穂しゅなの中から見つけるべきだというのに。

なんだ、整理してみたら、バイト中に恋愛にくよくよする学生くんみたいじゃない。

あたしの将来がどうなろうが赤穂しゅなは気が済むまで走り続けるし、
赤穂しゅなが残していきたいものは知の財産と企画と縁。

成果物が目に見えなくても、とくべつの武器がなくてもかまわない。
つねに"わくわくの最前線"に立ち続けることが、きっと赤穂しゅなの存在定義なんだと思う。

2024.05.19 赤穂 しゅな


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