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幼馴染とのあれこれ②

 今まで気になった異性は数知れないがその中で好きな人は?と聞かれたら3人と僕は答えるだろう。

 最初に好きになったのはもちろん幼馴染である彼女だった。

 彼女とは幼稚園からずっと同じクラスだったが、不思議と小学4年生になり彼女の事を好きだと自覚するまで彼女の存在をまったく記憶の片隅にも残していなかった。

 彼女はそれまでおとなしい性格だったが彼女の家庭は長男次男と次いで彼女だった為、潜在的には男勝りな性格をしていたのかもしれない。

 それがわかったのは、彼女が反抗期に突入したからだ。

 僕の通っていた小学校では4年生になると部活に入ることを義務付けられる。男子はサッカーか卓球か吹奏楽で女子はバレーボールかダンスか吹奏楽部だった。

 学生にとっての部活動っていうのはそのままスクールカーストに直結する。男子でサッカー部以外に入る奴は、それだけでクラスのマイノリティに分類されるので、僕も当然サッカー部に入った。
(女子の場合はバレー≧ダンス>吹奏楽の順でスクールカーストが高かった。)

 音楽の先生からは向いてるから吹奏楽はどうと誘われたが毛ほども僕の心は揺れなかった。当然である。それほどサッカー部以外は”ダサイ”と僕らは思っていたのである。
(今となってはその考え方がとても幼稚でそれこそ”ダサイ”のだとはわかるが小学生なんてのはそんなものである。)

 しかし、あいにくと僕にはサッカーの才能はなかったようでいくら練習しても上手い子たちのようにリフティングを何度もできるというようなことが全くできなかったのである。その代わりにドリブルとボールキープの能力は多少あった為、背番号が17番であった為デブロナと呼ばれていた。(クリスティアーノ・ロナウドが当時17番だった為)
 当時の僕はいわゆるぽっちゃりで身体能力が抜群に高いというわけではなかった。そんな僕とは対照的に彼女は運動神経もよく、マラソン大会では女子の中でトップ3には入るほどだった。

 そんな彼女は傍から見てもわかるくらいの反抗期だったのもあるが、彼女の胸の発育が早かったのもあってかとても目立つようになった。

 ロリ巨乳となった彼女(小並感)に自然と目がいくようになって1年が過ぎ、5年生になった時、女子の転校生がやってきた。転校生と彼女はすぐに仲良くなりよく行動するようになった。

 転校生は少しませていて特に恋愛に対して敏感だった。そんな転校生と彼女と僕の友人と遊んでいたある日、手招きして耳元でコショコショ話をしてきた。

「幼馴染ちゃんってあんたのことが好きなんだって。」

 僕は自分のルックスがスマートではないことを自覚していたので、最初なにを言われたのかわからなかったが、言われた言葉を理解したと同時に漫画のように真っ赤に赤面していた。
 その様子をみたいた彼女からなんの話をしたのか詰問してきた。
――あぁ、からかわれたのか…
 そう思いもやもやしていたが夕暮れ時、そろそろ帰ろうかという時になって彼女から携帯の連絡先を教えて欲しいと言われたのだった。
 僕は嬉しくなってすぐに教えた。その日から毎日彼女とメールをするようになった。

つづくかもしれない

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