巨悪と大正義

おはようからおやすみまで

あっ君チャンネルです。

本日の食材は

邪智暴虐のクラブとファン

です。

金、権力、名声、ファンベース、整った環境。全てを手に入れたクラブは、今際の際に言い残した。

「俺の財宝か？欲しけりゃ探せ！この世の全てをそこに置いてきた！」世は正に、大海賊時代！(ドン！！)

他クラブの生命線となる選手を当たり前の様に引き抜き、更にそれらを競わせ、生き残った者のみがプレイタイムを与えられる特濃の蠱毒。その豪華なロスターは泣く子も黙らせ、鬼にセーラー服と機関銃。

誰もが羨む銀河系軍団は、その他の有象無象をちぎっては投げ、ちぎっては投げ、その立ち振る舞いは氷の皇帝エメリヤーエンコ・ヒョードルを彷彿とさせる。ファンはその圧倒的な姿に自分を重ね、さもありなんと言わんばかりに増長していく。その勢いたるや、日本の未来はウォウウォウウォウウォウ。傲慢なLOVEマシーンは、汗をかく事を忘れた人間社会に、機械的かつ冷んやりとしたNOを突き付ける。ジェイソン・ステイサムも真っ青だ。

片やその足下では、持たざる者達が怨嗟の念を隠そうともしない。選ばれし者たちへの嫉妬か、草刈り場にされた怒りか、はたまたその両方か親の仇か。坊主憎けりゃ袈裟固め！一本！そこまで！

うまい棒、キャベツ太郎、モロッコヨーグル(駄菓子菓子)、ここで一言だけ言わせてほしい。

できる努力をやり切る前に、口を開けば羨ましいだのあいつらはズルいだの！権利を主張したければ責任を果たしなさいこのバカチンがぁ！お母さん許しませんよ！！メッ！！

あの金はタンスに眠っていたのか？違う！

あの会場は寝て起きたら満員になっていたのか？違う！

あの熱量はエルニーニョ現象か？違う！

相応の対価を払って勝ち取った物でしょうが！！バカチンがぁ！！

それにね、お代官様。あっし達にとっても悪い話じゃないんでさぁ。

ビッグクラブに勝った時の脳汁の味が忘れられないでしょう？

彼らはバリバリだった選手の役割を削り、誰かのオンリーワンから代替品のナンバーワンに変えてしまう。そして次の年には当社比お手頃価格で市場に放り出してくれるでしょう？

自分達じゃ手の届かないような外国籍、大学生を定期的にリーグに呼び込んで新陳代謝を上げてくれる。新鮮ではないものの、熟れて美味しいところてんに心当たりがあるでしょう？

大樹ほどその蜜は甘く、活発で、大量である。これがいわゆる三蜜ですね。三蜜オブジョイトイ。

…ここで研究員の手記は途切れていた。

(株)アンブレラは製薬会社の体を装い、人々をゾンビに変えるウイルスを秘密裏に開発していた。悲しき生物兵器どもに汚染されたこのラクーンシティに平和を取り戻すまで、俺たちの戦いは終わらない。

結論

僕は憧れ、同時に疎む。1回勝利し、10回敗北する。そんなビッグクラブが大嫌いで、大好きです。これからも妬み、見下され、でもお互い居なくなると寂しい存在。敬意を忘れず楽しく理性的に煽り合って、プロレスごっこが出来る。そんな家族に、なろうよ。どんな事も越えてゆける、家族に、なろうよ。

※このnoteはフィクションです。実在の人物や団体などとは一切関係ありません。