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はじめての失恋は、推しの引退で

去年の11/16我が人生最大の推し、
小林賢太郎さんが芸能界引退を発表した。

昼過ぎにそのニュースを知って、夜の歯医者に行かねばいけない時間まで
魂が抜けたようにベッドから動けず、
ひたすらにTwitterやネットの海を泳いで
驚きやうろたえの呟きを眺めていた。

歯医者から帰ってきてその晩したことは、めったに飲まないコーラのロング缶を、コンソメのポテトチップスをつまみにダラダラちびちび飲むこと。

やけ酒ならぬ、やけコーラを煽る。
夫はその姿を見て「失恋した女の顔してるで」と言った。

初恋の相手と結婚したので、これから一生失恋することはないんだろうと思っていたのに、推しの引退によって失恋の痛みを知ることになるとは。

引退するのは「パフォーマー」として舞台に上がる小林賢太郎を。ということで
執筆活動や裏方として今も作品や文章を作り続けてらっしゃるが、

年が明けて半年以上たった今でも
心のどこで「もう舞台に立つ小林賢太郎を見ることができないのか」とがっかりしてしまう瞬間がある。

忘れられない。
はじめて小林賢太郎の舞台、ポツネンを観に行き、涙した日を。

忘れられない。
小林賢太郎のブログを見て、舞台公演のニュースがUPされた瞬間の気持ちの昂りを。

忘れられない。
舞台後、ロビーで立ったままアンケート用紙に舞台の感想を書き殴った瞬間を。

たった一人、舞台に上がる役者が引退を発表しただけ。
それでも、その役者が舞台に立つ。
舞台に立つから劇場に行く。
劇場での感動、劇中での興奮、幕後の余韻。

舞台の前後の経験がスパッと消えてしまうようで悲しい。


一ファンとして、出たがりのおじさんがヒョコッと舞台に戻ってくることを心待ちにしている。



スキを押すと、2/3の確率で冬にうれしい生活雑学を披露します。のこりはあなたの存在をひたすら誉めます。