【ただの私得】ラーメンズの紹介文をまとめました。(2001年から2009年まで)

2000年

ラーメンズ初の全国公演「news」についての特集

別々の場所でお互いの言葉が、聞こえる(見える)男が2人。ひっそりとココとの中で思ったこともすべて聞こえて(見えて)しまう。
つまり、この2人の間には秘密は存在しないというわけである。こんなシチュエーションのコントで第7回公演『news』は幕を開けた。難解?いいえ、とんでもない。それは「何となく」見ても面白い、ラーメンズの創り出す世界。(『演劇ぶっく』 えんぶ vol.88 2000/11/9)

2001年

”ボケ””ツッコミ”といった、いわゆる王道の「笑い」とは明らかに異質な彼らのコントは、マスコミなどで「アート系」「知的」「演劇的」「不条理」などという言葉を冠して紹介されることが多い。そしていつからか「笑い」に来ているはずのお客さんたちが、ラーメンズを「読む」ことを始めた。(『QuickJapan』 太田出版 vol.38 2001/8/21)

2002年

2002年は特集号が多い。

ラーメンズの面白さは、二人しか登場しない人物の、関係性の妙。
つくりこまれたネタのなかに、ちりばめられる、様々なしかけ。「和」をテーマにに描かれた三部作のラストを飾った『雀』は、記念すべき第10回目の公演となった。結成四年、独特のスタイルで活動を続ける彼らが、このキリのいい数字の公演に感じたこととは?

小林)
細やかな思考回路でラーメンズを操る仕掛け人。たくさんの緻密な計算がされている彼の描くコントの世界には頭が下がる。
片桐)
芸術家肌なふるまいでラーメン鵜を躍動させる表現人。天然という言葉だけでは言い表せない独特の雰囲気で観客を笑いへと誘う。
(『演劇ぶっく』えんぶ 96 2002/3/9)

銀縁の眼鏡の奥に、全てを見透かす独特な眼光を潜ましているような小林賢太郎と、もじゃもじゃの髪がスキあれば乱れ踊ってその場を攪乱させてしまおうと企んでいるような片桐仁。
NHKの若手お笑い登竜門番組『爆笑オンエアバトル』で、いまや伝説的ともいえる快進撃を果たしたラーメンズは、多摩美術大学で知り合った2人組である。脚本を手がける小林と、舞台での鍵を担う片桐という構図は、よくあるお笑いコンビのそれを思わせるが、そうではない。従来型のボケ・ツッコミという掛け合いからも、コント的な間合いからもいちじるしく自由で画期的な笑いがラーメンズなのだ。そして、それは、「笑い」をつかさどる方程式をアナライズし尽くしたうえで、あらたな原理を模索する小林の異常なまでの探求心と、天然なのか計算なのか、そういう受け手側の邪推を軽々と飛び越えた地点で特異なXであり続ける片桐のキャラクター、そのどちらかが欠けても成立しなかったものだろう。舞台公演で数万人を動員するラーメンズ、それは存在するだけでひとつの脅威である。
(『CUT』 ロッキング・オン 0 2002/4/19)

ラーメンズの頭脳・小林賢太郎VSラーメンズの笑いの守護天使。片桐仁のコンビ内対決が実現?
(『H』 太田出版 56 2002/7/4)

毎回1万人以上もの観客が訪れる超人気の本公演をはじめ、小林さんプロデュースによる「小林賢太郎プロデュース公演 good day house」が8月27日からスタートするなど、もうとにかく絶好調。緻密に構成された脚本から生み出される小林さんの笑いと予測不能な片桐さんの笑いの核融合。
操られ、翻弄されながら、いつのまにかドップリと深くはまってしまう中毒性の高さは必見です。
(『BUZZ』 ロッキング・オン 401 2002/9/17)

片桐)
一度見たら忘れられない個性的な風貌と、温度の高い演技が印象的、
また、彫刻やオブジェなどでもずば抜けた才能を発揮、2001年には個展『片桐仁 俺の粘土展』で、観る人を驚かせた。
小林)
すべてのコントの構成・演出を担当。…劇作家としての期待も高まる。
(『Invitation』ぴあ株式会社 2002/12/10)

2003年

小島監督との対談記事が多い年

小林)多忙を極めるラーメンズ作家。秋に公開予定の映画、JAM FILMS2『机上の空論』の撮影では、九十九里浜で白装束で馬に乗り、過労でダウンというハプニングも。
そんな中、今回のライブを大成功させた。次は虎視眈々と映画監督の座をねらっているとか!?/(片桐)着々と演技レベルを上げているラーメンズの看板役者。今回の本番中には腰を痛めてしまい、途中からは、コルセットをつけながらの熱演となった。夏には、繊細な彫刻家としての才能が話題を呼んだ個展『俺の粘土道』の第二弾が開催される。
(『演劇ぶっく』 えんぶ 103 2003/5/9)

2004年

お笑いよりも広告や映画論としてインタビューを受けている印象が強い年

”お笑い”か”演劇”か、ラーメンズは、一体どのジャンルに属する芸人なのだろう。
公演を観たことがる人は分かるかもしれないが、おそらく”どのジャンルにも属しない”という領域にラーメンズは到達している。彼らのコントは、何もない(あっても箱程度)シンプルなステージで繰り広げられる。にもかかわらず、緻密な状況描写と、巧妙な台本、2人の絶妙に保たれたちぐはぐな関係によって、観る者は知恵熱を伴った、ある種無防備な笑いを引き起こされる。ラーメンズの公演は映画的だと思う。観終わった後に残る余韻は、久々にいい映画を見終えた時のそれに酷似している。
(『QRANK』サンクチュアリ出版 6 2004/4/27)

小林)
多摩美術大学美術学部絵画学科(リトグラフ)専攻。在学中にラーメンズを結成。すべてのコントの構成・演出・出演をこなすラーメンズの頭脳。
片桐)
多摩美術大学美術学部絵画学科版画(木版)専攻。在学中にラーメンズ結成。小林賢太郎のコント、戯曲には欠かせない、ラーメンズを体現する身体。
(『演劇ぶっく』えんぶ 109 2004/5/8)

ラーメンズにとって、フライヤーは、宣伝のためだけではない。その公演に来ればもらえる、いわばおみやげのようなもの。
公演終了後も大切に持っていたいと思わせる、クオリティの高いデザインを手がけるのは、グッドデザインカンパニーの水野学。数々の偶然が重なり、第5回公演『home』よりプレーンとして参入してきた彼は、ラーメンズの2人と大学の同級生でもある。一枚一枚の、個性豊かな作品が生み出されるまでも探る。
(『演劇ぶっく』 えんぶ 109 2004/5/8)

2005年

演劇か、お笑いか。決めるのはあなた。お笑いの星座に大きくキラめく星だけど、世のブームから距離を置き、好奇心のおもむくまま、さまざまな領域を自由に横断中。
わけても演劇に対する関心には、並々ならぬものがうかがえる。しかし、ジャンルなんてどうでもいい、と本人たちは無関心。が、そこはご用心。とびきりの知能犯は無知を装い、とんでもない何かをやってのける。

まっすぐな道をあるいていたはずなのに、なぜか少しずつ軸がズレていき、気がつくと奇妙な風景の場所に出るー。
ラーメンズの笑いを説明すると、そんな印象になる。作・演出を兼ねる小林賢太郎と、役者に徹し、小林にインスピレーションと安心を与える片桐仁。たったふたりからなるラーメンズは、たとえば最新の本公演『アリス』が今年1月から4月にかけて全国j11か所で上演され、63ステージすべてのチケットが即売、というとんでもない人気を誇る。
(『レプリーグBis』阪急コミュニケーションズ 1 2005/7/20 )

2009年

お笑い文化の中でも独自の境地を切り開いてきたラーメンズ。ドラマや映画で役者として異彩を放つのは片桐仁。 
舞台台本を書き、かたぎりを縦横無尽ニ演出するのがラーメンズの頭脳・小林賢太郎だ。4月には全国ツアー「Tower」がスタートする 新しいコントに挑戦しつづける小林賢太郎の素顔に迫る!

"サッカーではサポーターは12人目の選手と言われるが、ラーメンズの舞台では観客は三人目のラーメンズであり、
ただの演者と観客というだけでは言い表せないようなものが確かに存在している。"

小林)
研ぎ澄まされた感性、鋭い人間観察力、独特の言語感覚を武器に、唯一無比なラーメンズの世界を構築する。…知性の職人
十年後もその先も、小林賢太郎は、小林賢太郎であり続けるだろう。頑なにそのブランドを守り続け、永遠のロングセラーとして。

(『GARAC』 角川グループパブリッシング 478 2009/4/6)

小林賢太郎と片桐仁という、ふたりでしか生み出せない世界観。言葉のおもしろさ、生の舞台の可能性を見せつけた、ラーメンズ第17回公演『TOWER』。
(『演劇ぶっく』えんぶ 140 2009/7/9)


2000年から2009年までの9年間でも、ぶれることなく新しい笑いを開拓し続ける姿勢が伺える。

小林が仕掛け人、頭脳、演出家、そして片桐は表現人、身体、守護天使?とキャラクターの対比がはっきりとわかるのもラーメンズというコンビの特徴といえる。

#ラーメンズ #小林賢太郎 #片桐仁

スキを押すと、2/3の確率で冬にうれしい生活雑学を披露します。のこりはあなたの存在をひたすら誉めます。