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【2022/6月 スリアロCS】「決勝オーラスでの放銃について」

最後の最後で負けてしまった悔しさやら、初めて決勝に残って放送対局に出れた嬉しさやらで色んな感情が渦巻いていましたが、4日経って気持ちの整理がついたのでまとめてみました。

気持ちの整理がついたと言っても、なんとなく自分の感情や反省点が明確になっただけで、めちゃくちゃ悔しい事に変わりはありません。

私は最後の放銃をした時「盛大な勘違い」をしていたのです。誤解なきよう先にお伝えしますが、勘違いをしていたから放銃してしまったという言い訳ではありません。最後に三萬を摘んで放銃、見事にアガリきった長沼さんが優勝したという結果が全てで、自分の実力不足だとしっかりと受け止めています。

自分の戒めのために書いてる部分が大きいので、無理に読まなくても大丈夫です。恥ずかしいですし、文章も普段書かないので下手くそです笑
あとたぶん長くなります笑
「最後の放銃について」と題していますが、もっといろんな事を書いています。ただそこに全てが集約されていたというだけなのです。

勘違いに気付いたのは、帰りの駅まで歩く中で長沼さんと話していた時。なので終局後のコメントでもトンチンカンな事を言ってしまった。
6/24現在、アーカイブは6000回弱再生されている。どれだけの方が最後のコメントまで観てくれているかわからないが、「ん?」と思った方も少なからずいると思うので説明の意味を含めて書いています。

アーカイブはこちら↓
https://www.youtube.com/watch?v=G8AvfXXcxtY

ここから先、反省の念ばかりでネガティブな文章になりかねないので、先に良かった事も書いておきます。
私はRMU入会3年で放送対局の経験は無く、「タイトル戦で勝ち進んで放送対局に出たい」という強い思いがありました。準決勝のオーラスにハネツモの大逆転トップで決勝進出を決めた時はとても興奮した。今年度の目標の一つである「タイトル戦の決勝進出」は早々に達成され、放送対局を大いに楽しんだ。対局中は思いのほかリラックスして打つ事ができ、手牌にも恵まれて自分らしい打牌をする事ができた。最後の一打までは。。。笑笑
とにかく決勝は楽しく、今後も絶対にそのチャンスを掴んでやろうと思った。土日を費やす事も、交通費・宿泊費を費やす事も一切気にならない(秋山は普段大阪在住のサラリーマンです)。
あ、別に決勝や放送じゃなくても全ての麻雀が、一局一局が純粋に楽しいですよ!競技麻雀はなおさらです!リーグ戦とか!!

前置きだけで既に長いですが、本題はこの後です。私が尊敬してやまない園田賢選手も試合後のコメントが長い事で有名(?)ですが、いつも「めっちゃ気持ちわかる」と思って観ています。私レベルとは読みの深さも違うのだからなおさらですよね。と、さらに文章が長くなりそうなところを抑えつつ、本当に本題です。

まずは状況を整理すると、この半荘でトップを取った者がほぼ優勝というポイント差の詰まった決勝戦。
オーラスは下記の点棒状況(※敬称略)
南4局0本場 親は豊口 ドラ八萬
井上▲40
秋山377
長沼309
豊口354

自分はアガリトップ、
長沼は満貫条件で13・26はわずかに届かない、
豊口は一旦アガっても連荘、
井上は役満ツモでも変わらない。

ここまでは把握していた。
そしてラスト一巡を残して自分のツモは三萬
・長沼は萬子の清一色テンパイ気配
・親の豊口は、五萬を余らせた長沼に対し六萬、七萬を通した後、直前にポンを入れてテンパイ濃厚
・井上の河に偏りはなく、直前にチーを入れてこちらもテンパイ濃厚
・自分はアガリトップの58sテンパイ

九萬と二萬のポンをした長沼には五、六、七萬が既に通っている。三萬をツモった瞬間「これは切れない」と思った。そして手牌右端に三萬を置き、長考に入った。
ここで自分の脳はとんでもないバグを起こしていた。
「自分と豊口の2人ノーテンは豊口の優勝だ」と思ってしまった。豊口とは2300点差で自分の方が上、自分は1000点のテンパイ。点差を逆に勘違いしたわけでもない。この58sをアガれば優勝である事はわかっていた。
勘違いには「〇〇という前提があったから」とか「〇〇だと思い込んでたから」みたいに理由がハッキリしているケースもあれば、「なぜその時そんな風に思ったのか自分でもわからない」というケースもあると思う。
今回は後者であった。

故にここ数日、「なぜあの時俺は」と後悔していたのだが、冷静に振り返ると「その後悔の仕方も違うな」という考えに至った。

長考に入ったところまで場面を戻す。私は「いかにも切れない牌を掴んで悩んでます」というモーションをしてしまった。

本来は降りても構わないのだが、豊口と自分の2人ノーテンは負け」という頭になってしまっていた私は、「なぜこんなモーションをしてしまったんだ。というかなぜ通ってない萬子を引いた時の事を想定していなかったんだ。時間を使い過ぎず、さりげなく索子を落とせばノーテンはバレないかもしれないのに」と考えた。「もしも降りた後、豊口も萬子を掴んだら降りてしまうかもしれない」などと考え、私は全くもって切りたくない三萬をしぶしぶ河に放ってしまった。
こうして初決勝の舞台は悔いの残る一打とともに3位という結果に終わった。

さて、この「盛大な勘違い」については確かに致命的なものであったが、これ以上あまり考察のしようがない。自分でも気づかない疲労や緊張なのかもしれないし、たまに起こるヒューマンエラーがたまたまあの場面で起こっただけかもしれない。今後はもっと丁寧に条件確認しようという反省はあるが、それ以上にどう気をつけて良いかもわからない。

しかし、その勘違いを除いて考えたとしても、私には反省すべき点が数え切れないほどあった。
・秋山の残りツモがあり、テンパイ復活の可能性もあるのだから、豊口が萬子を掴んでもノーテンにする可能性は低いと考えるべきであった(そもそも長考して索子を落としたとしても秋山がノーテン確実とは決めつけられない)
・「ノータイムで打った方が良い」というのは索子を落とす時の話であって、三萬を切るのであればもっと時間を使って考えても良い状況であった
・親が必死でテンパイを入れにくる局面であると言う認識が足りていなかった(親のアガリは連荘だから優勝は確定しないという認識でしかなかった)
・役満条件の無い井上が何を目指して打つか、あまり考慮していなかった

上記の点はとどのつまり、「普段疎かにしがちな事が当然のように決勝の場で出来なかった」という自分の実力を現したものだった。
競技麻雀において大切な
・他家の立場で考えた時にどのように立ち回ってくるか想定する事
・時間打ち切り等の無い対局において(あったとしても場面によっては)、大切な場面で「ふわっと」打牌しない事
これらに対する自分の未熟さが浮き彫りになった。表面上の条件だけを確認し、その立場の相手がどのように打ってくるかという考慮が足りなかった。親の立場でどう振る舞うか、それをもっと深く考えていれば、そもそも勘違いを起こさなかったかもしれない。あるいは三萬を切るまでにもっと時間を使えば、自分の間違いに気づいたかもしれない。
未熟なばかりかあろう事に、「なぜ萬子を掴んだ時の事を考えなかったのか」などという後悔と反省をしてしまっていた。反省など終わった後にすれば良いのに、勝負の途中で「今すべき事」から目を逸らしてしまった。

必死でテンパイを入れた豊口さん、次局の役満条件のために放銃しないよう慎重に進めながらテンパイを入れた井上さんに申し訳なく思っている。

これだけだと長沼さんが秋山のミスで優勝したみたいになってしまうので補足しておくと、秋山が降りても残り2回の長沼さんのツモに三萬がいたり(残り1枚山にいた)、親が掴んでテンパイ維持のための2択で三萬を選べば長沼さんの優勝でした。流局しても次局はより軽い条件で優勝の可能性がありました。
さらに言えば、この局は九萬ポンから入った長沼さんの思い切りが素晴らしいと思います。ハネ満条件であれば清一色ドラ1まっしぐらで不思議じゃないですが、満貫条件と考えると、九萬ポンは1番鳴きづらいところだと思います。

Twitterのやり取りで、長沼さんは謙虚に「運が良かった」と言われてましたが、一枚上手だったと言わざるを得ません。

決勝進出を目標にしていた自分にはまだ、優勝するための準備が全然足りていなかったと感じました。3年間で初めての決勝卓、次にその機会を得るのはいつになるのかわからないと思うと後悔はつきません。
けれどいろんな事に気付けたので、ラッキーで優勝するよりも今後成長出来ると信じて、優勝を目標に挑み続けたいと思います。

長文お読み頂きありがとうございます。

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