空き家予備軍アプローチ手法構築プロジェクトから見るヒント

おはようございます。私は福井県美浜町で建設業を経営していたり、空き家マッチングのNPOを運営していたり、最近では「空き家問題は所有者の早期決断で解決する」をテーマにオンラインサロン空き家ラボを運営しております、北山でございます。よろしくお願いします。昨日に引き続き空き家予備軍のキーワードで掘り下げながらお話しをしていこうと思います。今日のテーマは「空き家になる意識が低い」というお話しです。これはあるプロジェクトの資料を見て「なるほど」と思ったことです。東京都の調布市で取り組まれました「空き家予備軍アプローチ手法構築プロジェクト」というプロジェクトが過去にありまして、その報告書のまとめたものを見ました。彼らはこの空き家予備軍に対して非常に重きを置いていてこれから重要な部類といいますか、通常住んでいるところが空き家になる間の過程がとても大切だということで、これに対していろいろ実態調査をしたようです。実態調査をするうえでハウスメーカーと提携しながら出てきました。非常にそこでおもしろいなと思ったのが、テーマにもありますけれども空き家予備軍の所有者の方が空き家になるという意識がとても低いということです。どういうことかというと、15年以上家を継続して住まれている方を対象にしているようです。この人たちは特に今後自分の住んでいる家が空き家になるということをあまり意識されていないことが多いということなのです。これは私も同じように感じます。経験上、「自分の家がまさか空き家になるとは」みたいな感じだと思うのです。それはきっと住まいに対する愛着が深ければ深いほど、誰も住まないイメージがぜんぜんつかないというのとよく似ているのではないかなというふうに思っています。長く住めば住むほど、子供の頃から思い出がたくさんあればあるほど、それが誰かの手に渡るということはまず考えない。考えるとすれば子供たちにそれを受け渡し、子供たちがそれを喜んで使ってくれるというふうに思ってしまう、思いがちであるということは何となくですが経験上理解することが出来ました。これは実は空き家が流通に出てこない1つの原因でもあるなと思ったのです。長く住めば住むほど愛着が湧く、イメージがつかない。イメージがつかない方に空き家になることを想像して空き家対策に取り組んでくださいと言っても少しハードルが高すぎると思うのです。なので、このギャップを埋めるということが大事で、この取り組みを考えるということが次の空き家対策にとって大事なポイントになるのではないかなとレポートを見て感じました。ということで今日は「空き家になる意識が低い」というお話しでした。ありがとうございました。

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