水玉の呪い

自他共に認める服飾センス皆無芸人なんですが、水玉の呪いにかかっています。草間彌生氏かよ。

センスに自信がないので、洋服や鞄、小物を選ぶ際、色に悩む。メタルカラ~や濃い赤、ターコイズなんかも好きなんですけど、それとは別に服に合わせるとなるとアースカラーが一番無難なんですよね。アースって言うとなんかカッコいいけど大地の色って言うか要は土色っていうか、地味な色ですよ。ベージュ茶黒カーキ。ババくせえ。ただババくさい色は大火傷もしないというのは確かです。故に保身に走って冒険をしない。ガイアに頼ってしまう。

若いころに冒険をし過ぎて「マンボ先生」という敬称を捧げられた上、ホテルのポーターがエレベーター内で耐え切れずふきだすという凄惨な事件を起こしたことがあります。ペアでバドミントンの授業を受けていた友達に、夏休み前の別れ際「ずっとお前のジャージの丈のおかしさが気になっていた」といい残し、そのまま何も言わずに転校しよったという過去も持っています。

服飾に関しては心の傷が多すぎるので、どうしても冒険ができない。で、黒は女を美しく見せるかどうかは置いといて、膨張色ではないよな?と黒ばかり選んでいると、春夏でも喪服のような姿になります。

以前ポーターのタンカーというシリーズのリュックサックが好きで旅行の時に持ち歩いてたのですが、それが写った写真を見た友達が「オッサンかよ」というコメントをくれたのがきっかけで「黒の無地に逃げるのはやめたほうがいいのか?」という迷宮に迷い込みました。

迷宮を彷徨い、仕方ないので黒にちょっとなにかごまかしを加えたらオッサンから少し遠ざかるのではないか?そう結論付けた私は、そこで水玉に目をつけたのです。水玉って無難オブ無難なので、大抵のバリエーションに入ってるんですよね。しかも黒地に白や淡い色だったら大火傷しないのでは?ということで気がついたら鞄も傘も黒地の水玉になっていた。水玉っていうと婆くささが加速するからドット。ドットって言おう。

まあそういうわけで私の持ち物のドット率がやたらに高い。作画している時もトーンに困ったらとりあえず黒くなればいいよなつってアミトーンに頼っていた。水玉は世界を救う!これですべて解決!!…と思っていたらそうではない。新たなる事実がに気づいてしまった。

得てしてドットはドットを殺す。水玉グッズを複数身に着けるとなんだか病的に見えるんだよ!!これはまた別のベクトルで問題がでてきたわけです。

そういえば二、三年前は何故か女豹ブームが来てて、レオパードという名のヒョウ柄とか虎の顔が入ったTシャツとか何枚も買っていました。担当氏に「何と戦ってるんだお前は」と言われて目が覚めたのでやめましたが、ドットに関しては目が覚めたようでいて、日和るとドット先輩に頼ってしまう。でもそれってあれじゃない?自分に自信がないからって、「これくらいの女だったら俺なんかでも落とせるんじゃね?」って妥協して告白する男と同じなんじゃないの?それって水玉に失礼なんじゃない?オンナのコのキモチわかってないよ男子!サイテー!!

そうやって自問自答しているうちにこじらせて、ipadを買った際に新調したガジェットケースなんかも黒地に白のドット地にしかけていかんいかんと迷った結果、グレー白赤の迷彩柄という別の迷宮に旅立ってしまいました。実は以前にもMILESTOで黒の迷彩柄バッグを買ったりしている。お前は戦地に赴く傭兵か。

そんないきさつがあり、戦いに疲れたので、今はまた無心で無地アースカラーの大海へ漕ぎ出そうとしています。筏に櫂一本の状態のまま、one-pieceをもとめて…


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