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日崎さんと出会ってから最初の春、 僕の記憶に最も残った案件を 以下に紹介する。 依頼主は、訪問ヘルパーさん。 依頼内容は、 利用者である70代女性の鈴木さん(仮名) の物取られ妄想について。 この妄想は、 認知機能が低下した時の症状の一つ。 財布・鍵など大事なものを失くした時、 自分が失くしたのではなく、 他人が盗んだと思いこんでしまうものだ。 鈴木さんは、老人性認知症と診断されて おり記憶力にやや難があるが、 日常の家事は自立しており1人