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共創の4つのステップ


ステップ1: 共想(共同想起)

 共想の段階では、メンバーが集まり、自由な環境の中でアイデアや意見、経験を共有します。
 このステージの主な目的は、創造的な発想を刺激し、未来に向けた可能性を模索することです。
 ここで重要なのは、全員が自由に発言できる開かれた空間を確保することで、互いの考えを知る基盤を作ることです。
 このプロセスを通じて、多様な視点やアイデアを集め、次のステップへの素材を集めます。

<共想ステージで取り組むこと>
①アイデアの発散

メンバーが自由にアイデアを出し合い、互いの発想から刺激を受けることで、新しい可能性が見つかります。この過程で創造的な空気が醸成され、動的(ダイナミック)な関係性が育まれます。

②情報の共有
メンバーが持っている情報を共有することで、全員が同じ理解の基盤の上で意見を出し合うことができます。これにより、全員が参加しやすい環境が整います。

③問題の認識 
現在直面している問題や課題を明確に認識し、解決すべき点を共通認識として落とし込みます。これが、具体的な目標設定につながります。

④ビジョンの共有
「こうなっていたい」という長期的な目標やビジョンを共有することで、集団や組織の動機を確認し、目指すべき方向性を明確にします。

⑤関係の強化 
初期段階でメンバー同士の関係を強化することで、後のステップでの協働がスムーズに進むための土台を築きます。


ステップ2: 共鳴(共感共鳴)

 共鳴の段階では、ステップ1で出たアイデアや視点に対して、メンバーの対話的なコミュニケーションを通じ、さらに深く理解を深めていきます。
 このステップで大切なのは、相互理解と価値観・価値基準の共有です。メンバーが互いの感情や価値観に共鳴することで、集団・組織としての帰属感や所属感が高まり、一体感が育まれます。
 信頼関係が築かれることで、より創造的で実行可能なアイデアへと進化する基盤が作られます。

<共鳴ステージで取り組むこと>
①相互理解を進める

メンバーがお互いの考えや感情を理解することで、信頼を築き、より深い共感を生み出します。

②価値観や目標を共有する
メンバーそれぞれの価値観や目標を共有することで、方向性を明確にし、意志のすり合わせを図ります。

③感情を調整する
メンバーの感情のバランスを取りながら、積極的な意見交換を促すことで、創造的なアイデアの種をまくことにつながります。

④対話を促進する
構造化された対話を通じて、メンバーの思考を深め、多様な視点を統合することができます。

⑤試行錯誤する
実際にアイデアを試し、フィードバックを反映することで、より実現可能で効果的な解を見つけます。


ステップ3: 共振(共同振動)

 共振の段階では、共鳴したアイデアを具体化し、実際の行動に移す準備をします。ここでは、意見の結集や試行錯誤を通じて、実現可能なプランを作成します。
 メンバーは共通の目的に向かって力を合わせ、個々のアイデアを一つに結び付ける作業を行います。具体的な実行計画が立案され、問題解決と課題達成に向けた明確な方向性が確立され、「チーム」としての自覚が生まれます。
 この段階での試行錯誤の知見や知識の統合(創意工夫)が、イノベーションを引き出す鍵になります。

<共振ステージで取り組むこと>
①意見結集
さまざまなアイデアや意見が集約され、チームとしての独自の解決策やアプローチが明確になります。

信頼を育む
互いに信頼を深めることで、メンバーはリスクを取ることができ、創造的なプロセスが進行しやすくなります。

③知識を統合する
メンバーの持つ専門知識や経験を統合し、複合的な問題解決に役立てます。

④創意工夫する
新しいアイデアを創出し、既存の枠組みを超えた解決策を模索します。

⑤計画を実行する
具体的な計画を実行し、各ステップの責任者や期限を明確にすることで、アイデアを現実のものにします。


ステップ4: 共創(共同創造)

 最終ステップである共創では、具体的なアイデアや計画が実際の創造物として具体化されます。この段階で、チームは共振した計画を元に具体的な成果物を創出します。プロジェクトの実行と評価が行われ、成果が共有されることで、チームの努力が形となります。
 ここでの成功は、チームの能力と結束力の証明であり、今後の活動への大きな動機付けにもなります。

これらのステップを経ることで、チームは一連のプロセスを通じて、単なるアイデアから実際の創造物へと移行することができ、持続可能な成果と成長を実現することが可能になります。各段階での理解と協力が、最終的な創造へとつながるわけです。

<共振ステージで取り組むこと>
①具体化する

アイデアや計画を具体的な製品やサービスに変換します。この段階での具体化は、アイデアを実際の形として見える化し、成果物としての価値を生み出します。

②詳細化する
共創の過程で得られた成果をさらに詳細にブラッシュアップし、品質や効果を高めます。これにより、より完成度の高い製品やサービスが完成します。

③実装する
成果物を実際の運用環境に導入します。このプロセスは、計画から実行へと移行する重要なステップであり、成功の可否が試される場面です。

評価する 
実装した成果物を評価し、その効果や問題点を検証します。このフィードバックが次の改善点につながり、継続的な改善のサイクルが始まります。

⑤展開する
うまくいった成果物をさらに広範囲に展開し、他の部門や市場での応用を図ります。これにより、創出された価値が最大化され、組織全体の成長に寄与します。

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