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高校 基本大全数学ⅠAについて ④テキストの構成・レベル設定

3/30に受験研究社から販売となる参考書についての4回目です。

基本大全のテキスト構成は名の通り「基本」を身につけるものです。

大事なことは「基本」=「簡単」ということではないということです。いろいろなところで言われていることではありますが,やはり基本無くして応用はない,ということです。そのためにも,なるべく多くの基本について解説を扱うことを目指しました。

タイトルは「高校」基本大全ですが,中学範囲についても適宜触れることにしています。1次方程式などは方程式の意味や代入法,加減法などの計算方法についても触れています。

今回のテキスト構成で特徴的なのは「前から解いていくだけでよい」という構成です。一般的にはある分野の中で
「基本問題」→「確認問題」→「発展問題」
のような構成になっていることが多いと思います。

しかしながら,例えば初めて学ぶ分野では発展問題はとりあえず不要,という場面も多いと思います。
逆に,受験学年の場合は基本的な考え方は理解ができていて,基本問題は不要になるという考え方もできます。
ニーズに応じて様々な使い方を提示する方法もありますが,「参考書をできる限りシンプルに使う」ということを考え,そういった構成をとらないことにしました。

今回の書籍の企画が「ベーシック編」と「コア編」の2分冊にしたのもそのためです。書籍内でのレベル分けをせずに,テキストそのものが目的別になるように考えました。
ただ,「レベル別」のような問題集であれば(本書は参考書ですが)数多く存在します。この参考書を分冊にした最大の目的は

「学ぶ順序も考慮した分冊構成」


ということです。つまり,

例えば「どの公式を学ぶべきか?」「どこまで知っていればいいか?」

といった,学ぶ順序や学びの深さもテキスト構成で決めたということです。
ですので,公式の証明なども基本的にはほとんどのもので扱いますが,「ベーシック編」で扱っているものもあれば,「コア編」で扱うものもあります。
そのあたりの学びの線引きをテキストを分冊にすることで自動的に提示できるようにしました。

また,問題を解く際には特定の知識だけが作用することはあまりなく,様々な考え方や定理が組み合わさって解けるものが多いです。
そのためにも,各分野を掘り下げすぎず,

速い段階で問題を考える際に必要な基本的な力を習得する,というのが「ベーシック編」の大きな目的

であるといってもいいかもしれません。具体的な内容についてはさらに,次回以降に述べていくことにします。


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