英検一級はどうすれば実用的になるか
前回、英検一級はその語彙問題のありようから非実用的である、と断じました。おおこわい。あんな大企業に喧嘩を売るなんて。この数年は大学入試の優遇措置なんかも味方につけて、どんどん巨大化しております。
さて、喧嘩を売るだけでは不遜がすぎるので、私なりの実用化を考えてみました。
とはいえ、変えてしまうとこれまでの試験との整合性がとれません。
英検は資格試験で一度取得したら、いつ何時のものであれ同様に扱うことになってます。したがって過去のものとの乖離が激しく、その信頼性が担保できませんので、この変更はありえません。
それでもこんな変更はいかがでしょう?と考えるのは楽しいものです。
現行の語彙問題はその広さだけを問題にしています。わかりやすくいうと、知っている語彙の数です。
しかしながら語彙知識には数だけではなく、一つの単語についてどれほど深く知っているか、という側面もあることが研究で示されています。
たとえば、goodという単語です。誰しもが知っている意味では「よい」というのがありますね。
ですが、We have a good readon.だと「正当な」という意味になったり、A good deal of で「かなりたくさんの」という意味になったりします。
これらを熟語だと割り切ってしまうとそれも語彙の広さ(数)にはなりますが、goodとつながる語彙と考えるとコロケーションの問題になりますし、多義語の知識とすると語彙の深さと考えられます。
他にもaddressには「住所」という名詞も、「問題に対処する」という動詞もあります。
このように見知った単語であっても、文脈に適した意外な単語を選ばせるなんてのはどうでしょう?一生に一度出会うか否かのレア単語よりも、普段から目にするけど意外なやつってのを知ることでコミュニケーションに誤解を生じさせることも減る、とすると実用的と言えるのではないでしょうか?
それっぽく書いてますが、実はこれ、論点のすり替えなんです笑
現行の英検は需要語彙の広さを測定しています。ぶっちゃけ使えなくてもいいんです。見たことあるなーこんな意味だったかなーでもいいんですね。一方で私の提案は発表語彙の深さを問題にしています。これらは同じ語彙問題であっても、まったく逆の知識です。
こんな変更はありえませんが、語彙問題といっても色々あるんだなーということが少しでも伝われば、こんな妄想話にも多少の意味はあるかもしれません笑
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