黄色い花

黄色い花が、初夏の風に揺れていて、気分が良くなる。

黄色が似合う女の子になりたかった。

からし色でも、小麦色でもなく、黄色。

たんぽぽの花が、次の日には綿毛に変わっていて、いつ変わっているのか気になる。

昔貰ったSUQQUのアイシャドウ。

差し色の黄色はなかなか減らない。

昔の恋人は、黄色い喉って名前で弾き語りしてたっけ。

彼は黄色が似合う人だった。

私の誕生花は向日葵で、誕生日に向日葵を一輪貰ったことがある。

向日葵なんて、本当に私には似合わない。

竜胆のように悲しみに打ちひしがれている方が、性に合っている。

黄色は、あたたかい色だ。

私は、あたたかくない人間。

友人の結婚式で帝国ホテルに来た。

私の両親も、帝国ホテルで挙式したらしい。

結婚式のお色直しに、私は、別に黄色を選ばないと思う。

何色を着るか考えたこともないけど。

女の人たちが片手に持つコップにはオレンジジュース。

オレンジジュースみたいな黄色って、可愛くて好きだ。

黄色い花、最近は、ポピーが綺麗だったな。

この結婚式には知人がひとりも来ないので、私は、浮いた感じがしている。

一瞬友人の花嫁姿を見てホッとした。

浮き足だった空気の中、黄色のことを考えている。

黄色のドレスは候補になかったな。

オリーブ色のドレスに、水引のピアス、小さな真珠の指輪。

次、誰かに結婚式に呼ばれたら、黄色いドレスを着ようかな。

朝一生懸命塗ったネイルも剥げた。

緊張して文章も書けなくなってきた。

なんの話だっけ。

私は、黄色い花が好きなんだよな。