名前

私の名前は、男の子に多い名前。

子どもの頃、担任の先生が変わる度、「〇〇くーん」と呼ばれて、みんなにクスクス笑われながら、「はい、、、」と返事するのが恥ずかしかった。

漢字をよく間違えられた。

中学生のとき、ある日、黒板に書かれた私の日直の名前が、「悲」になっていた。
誰にも言えなくて、自分で正しく書き直した。

中二の頃付き合っていた人から、年賀状が届いたときも、漢字を間違えられていてショックを受けた。

でも、私は、私の名前が大好きだった。

父親が名づけた私の名前。

賢い子に育つようにと、大層な意味が込められていて、正直、名前負けしている。
敗北してばかりの人生だし。

でも、

この名前の字面が、響きが、意味が、
そして、この名前の中性的なところが、
大好きで堪らないのだ。

私の話はこれくらいにして、
ひとの名前を間違えることは、すっごく失礼だと思う。

私も、予測変換とかで、たまに間違ったままになっちゃうことはあるんだけど。
私が、たくさん、名前を間違えられたから、私は、ひとの名前を間違えたくない。

でも、高橋と髙橋はゴッチャになりやすいよね。

私は、毎日、たくさんの名前と出会う。
職業柄ね。
初めて見る名前も多くて、楽しい。珍しい名字のひとと出会うと、心が躍る。
思い込みで、名前を間違えないように、と、カルテで名前を確認してから、患者さんのところに行く。たまに、下の名前の読み方を忘れる。

そういえば、インターネットに長くいると、本名ではない名前のお友だちもたくさんいるなぁ。

私の名前、漢字一文字って縛りが無かったら、夏に纏わる名前だったらしいよ。何になっていたんだろうか。