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タバコってかっこいい。

子どもの頃から、大人になったらタバコを吸おうと思っていた。

多分、父親に対する反抗。

父親はお医者さん。

肺が真っ黒になった画像とか、ラットの実験動画とか、そういうものを見せながら、タバコは百害あって一利なしと、頑張って私と妹を教育してきた。

でも、子どもの頃の私は、アニメや漫画、映画を観ていて、「タバコってかっこいい。」なんて思っていた。

母方の祖父、じいじはタバコを吸っていて、画用紙に「じいじはニコチン中毒!」って書いて見せたりしていたこともあった。

父親の弟ふたりは、タバコを吸う人だった。

私はタバコの副流煙の匂いが好きだった。

中学生の頃、不良の同級生と遊んだとき、同級生たちがタバコを吸っていて、「〇〇ちゃんも吸う?」なんて聞いてきたりした。

好奇心はあったが、帰宅して両親に気づかれたら怒られてしまうと思い、断ったのを覚えている。

大学生になってから、帰仙したときに、高校の同級生がタバコを吸い始めていて、初めてコンビニでキャスターを買った。

ドキドキした。

タバコを吸い始めたときは、苦くて、喉が渇いて、本当にただのかっこつけだった。

でも、大学時代、タバコを吸っていたことで、所謂タバコミュニケーションというやつは捗った。

大学三、四年生くらいのときに、アイコスが流行り始めて、はじめはまずくて仕方無かったけど、手や服が臭くならないのはありがたかったので、私は紙タバコをあまり吸わなくなった。

母親は私がタバコを吸っていることに気づいていた。

ずっとしらばっくれていたけど、社会人になって東京でお茶するときに、「分かってたでしょ。」と初めて目の前でタバコを吸った。

母親は、「程々にね。」と言った。

アイコスを吸うようになってからも、たまに、かっこつけて紙タバコを吸っていたことはある。

アイコスを忘れたときとかも、紙タバコを買っていたし。

元カレの家のベランダで吸う、くゆり、くゆる、燻り、燻る、タバコの煙が大好きだった。

冬に吸う紙タバコは、つんざくような冷たい空気も相まって、美味しかった。

今の私は、タバコに身体、精神的に依存しているだけだから、紙タバコを吸うことは無いだろう。

今の私が、写真を撮る、撮られるたびに思うこと。

「アイコスって映えねえ〜。」

だからと言って、紙タバコを買うことは無い。

私は、今でも、「タバコってかっこいい。」って思ってる。

私はかっこよくないけど。

タバコは辞めたいか辞めたくないかで言ったら、辞めたくないけど、多分、身体には良くないレベルで吸っているので、不安はある。

元カレに、「たくさんタバコ吸ってんのね。」と言われて、辞めようと思ったが無理だった。

好きな人に、「タバコ辞めたら付き合ってあげる。」って言われたら、辞めるんだろうか。

うーん。

お父さん、喫煙者になってごめんね!

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