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OVERSEAS (EUROPE) TOUR20 This Way to Self-Destruction 2020/2/1(土)【Berlin】Astra Kulturhaus

DIRENGREY OVERSEAS (EUROPE)
TOUR20 This Way to Self-Destruction
2020/2/1(土)【Berlin】Astra Kulturhaus

切っ掛けは本当に些細な事だった。海外で見るDIRENGREYはこの目にどう映るのか。それを確かめる為に2018年10月覚悟を決め初の海外遠征。最初で最後になるかも知れない。ただその想像を超える体験の連続はまたいつか行きたいと思わせるには十分過ぎた。そして今回再びの海外遠征。行き先として選択したのはMunichとBerlin。念願のドイツ公演。

本日の会場はAstra Kulturhaus。とてもLIVE会場があるとは思えない異様な雰囲気。生憎の雨の中で待機。18時過ぎに開場。クロークに荷物を預けステージに向かう。かなり奥行きのあるLIVE会場。変わらずシンプルなステージ。後方にはスクリーン。ドセン10列目程で待機。

時折歓声が起きては止みを繰り返す。一旦照明が暗くなるもまだ始まる気配はない。いつ開演するか分からないのも海外公演ならでは。20時ついに暗転。

【新SE】が流れスクリーンに映像が映し出される。国内で何度も見た映像。これを見るのも今日が最後。メンバー登場。歓声と拍手が起こる。最後に京が登場。両手には白の手袋。

1曲目【絶縁体】。マイクも持たないまま前奏から京が奇怪に動く。『The Insulated World』の核とも言うべき曲。このTOURの1曲目はやはりこの曲が良い。その世界観に一気に引き摺り込む。悔いの残らぬ様にコーラスも全力で。続けて【人間を被る】。会場の熱が上がる。「誰の為に生きるのだろう?」は客側で。2番サビで早くも京が御立ち台の前に。会場内に呼応する「Blessing to lose heart」。客側の声も出ている。高まる熱と共に確実に後ろからの押しを感じる。

小休憩後に【Rubbish Heap】。押しが更に強まる。間奏で「ベルリ--ン‼︎」と煽る。続けて【Devote My Life】。最初から京は御立ち台の前で歌唱。この曲は疾走感と曲調転換の瞬間が堪らない。「残酷な」は客側で。御立ち台の上で不敵な笑みを浮かべ左手でゆっくりと首を切る動作。そのまま【軽蔑と始まり】。全力で首を落としにいく。最高の流れ。そして【Celebrate Empty Howls】。「穢されて行くのは--」の後は「むしろお前等の方だ」と歌詞替え。歌い終えるとマイクを落とし首を紐で締め崩れ落ちる動作。

ここでSET LISTが本編はMunichと全く同じになる事を確信する。ただそれで良い。

小休憩後に【赫】。恒例の「またこの天井に--」の後にマイクコードで顔の前に輪を作り首に掛けるも躊躇う動作。そしてそのまましゃがみ込み頭を抱える。曲の最後で再び輪を作ると今度は首に掛け首を吊り呻く。一瞬の静寂。その前奏と共に大きな歓声が湧く【Merciless Cult】。「繰り返し--」を客側に振る。「Gasp」では力強く拳を突き上げる。

小休憩後に【Downfall】。再び会場の熱が上がる。そして【Values of Madness】。「Go MAD」で指を上に突き上げる。2番サビ前に左手でカウント。一斉に楽器隊が前に来る。凄まじき迫力。2番サビは客側で。「その瞳に--」のメロディと歌詞が堪らなく好きだ。呻き始め【谿壑の欲】。歌詞替え。裏声で「そして次に--」の後「私はこう叫ぶ」と替え『早く...死ね--‼︎‼︎』と叫ぶ。続けて【Ranunculus】。感情が昂ぶっていく。直接的な歌詞がより痛みを増す。最後はただ強く言葉を放つ様に。歌い終えるとその場で倒れ込む。呻きは突如泣き声と叫びに変わり御立ち台を掴み激しく揺らす。【The World of Mercy】が流れ出す。昂ぶった感情のまま1番メロは凄まじき形相で歌唱。間奏では左手首を呻きながら貪りその血を右手で拾い顔に塗る動作。続けて腹部を裂きマイクコードを引っ張り出し一旦抱えると直ぐ様捨て踏み付ける。それを左手で拾うと今度はその左手を右手で何度も強く殴る。狂気。最後は眩い照明が会場を包み神々しさを演出する。京は歌い終えるとマイクを落としそのまま膝から崩れ跪いたまま頭を両手で抱える。スクリーンに赤字で「DIR EN GREY TOUR20 This Way to Self-Destruction」とTOUR TITLEが映し出される。

メンバー一旦捌ける。
直ぐ様アンコールコールが始まる。声が確りと揃う。

メンバー登場。左手を掲げ【Followers】。左手の手袋を口に咥え外す。両手を胸に当て目を瞑り祈りを捧げる様に「それが私、これが私」。最後左手を掲げたまま曲が終わる瞬間迄何度もマイクで胸を叩く。次第にそれは強くなり痛々しい音が会場内に響く。続けて【NEW AGE CULTURE】。ずっと海外で定番のあの曲を期待していた。それをまた聴きたいと言うのが海外遠征を決めた理由でもあった。ただそれがどうでも良くなるぐらい熱過ぎるLIVE。今日はこれで良い。いやこれが良い。京の水を取りに行く足が覚束無い。会場の熱量と共に京のパフォーマンスも終始凄まじかった。御立ち台に上がり『ベルリ--ン‼︎』『ベルリ--ン‼︎』『ベルリ--ン‼︎』『ベルリ--ン‼︎』『ベルリ--ン‼︎‼︎』。そして両手を振り上げ更に強く声を求める。『LAST SO--NG‼︎』『LAST SO--NG‼︎』『LAST SO--NG‼︎』『LAST SO--NG‼︎』『LAST----‼︎‼︎‼︎』【詩踏み】。間奏で再び『ベルリ--ン‼︎』と煽ると両手を振り上げ声を求める。しゃがみ込み更に強く両手を振り上げる。最後の力を振り絞る。

スクリーンに白字で「DIR EN GREY TOUR19 This Way to Self-Destruction」とTOUR TITLEが映し出される。

京は拍手の後に片手を狐にして客側に投げキスをし指差しをすると再度拍手をして『バイバイ』と口にし捌ける。

公演終了
完全燃焼

この熱さは想像していなかった。凄まじい熱量を海外で感じられた。違う文化で違う言語で生きる人々が同じ空間で確かに一つになっていた。これがどれだけ凄い事なのか。海外公演は今回もまた素晴らしい体験を与えてくれた。

「This Way to Self-Destruction」
国内海外含め昨年9月から半年にわたるTOUR参戦を終えた。国内12公演と海外2公演。LIVEを経て確実に進化していった『The Insulated World』の楽曲と『The World of Mercy』を加え更に強く構築された世界観に触れる事が出来た。ここまで完成させたその次。終わりを示した今次は一体何を見せてくれるのか。期待を胸に秘めて。

また春に


SET LIST

SE.新SE
01.絶縁体
02.人間を被る

03.Rubbish Heap
04.Devote My Life
05.軽蔑と始まり
06.Celebrate Empty Howls

07.赫
08.Merciless Cult

09.Downfall
10.Values of Madness
11.谿壑の欲
12.Ranunculus
13.The World of Mercy

ENCORE
14.Followers
15.NEW AGE CULTURE
16.詩踏み

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