前世のおはなしの続き
信心深いたかさんは、毎朝神棚に手を合わせていました。
あるとき商売繫盛の祈願のためと、仲間に声をかけて、伊勢詣でに出かけることしました。
着の身着のままで、江戸から何日もかけて伊勢を目指します。
朝から歩き通して、疲れたら煙草を一服し、小田原では台風で足止めされることもありました。
いつも土地土地の美味しいものをいただき、
おなかいっぱいの道中だったのです。
♪本マガジンでは、たかさんの闘病やリハビリの様子を観察し、兄妹(あにいもうと)の対話の断片を書き綴っています。記事を