見出し画像

食のガッキー状態

昨日とあるお店のとあるカレーを食べて釈然としない気持ちになりました。
僕は普段美味しくないカレーと出会った時、 #なるほど案件  というハッシュタグと共に写真だけ投稿します。これはお店にとってマイナスにならないように、しかしわかる人にだけわかるような書き方で注意を促すという意味でこのようにしています。なるほど案件は美味しくないのみで使うわけではありません。そもそも美味しくないカレーってほとんどありません。ですから、業務用そのまま使っていたり、サービスが酷いのに価格は高かったり、そのような全てを含めて批判をしたいけどしないスタンスなので「なるほど、そっち系の店か」という意味でなるほど案件としているのです。
今回はなるほど案件というほどに酷いお店ではありませんでした。むしろ多くの方にとっては美味しいと思える味ではないかと思うくらいに。ただ、徹底的に僕自身の好みとかけ離れていたのです。
カロリーは高そうなメニューだったわけですが、基本カロリーは美味しいんです。高カロリーなものをとれば満足感は得られることがほとんど。しかしこれは高カロリーであろうはずなのに、食べ終わった後に全く食べた気持ちにならなかったのです。腹だけ膨れて気持ちは全く満たされず、その足でマクドナルドへ行ってダブチーの肉倍を頼み、日常的に携帯しているガラムマサラをぶっかけて食べた程に満足できませんでした。
これはハンバーグを食べた気にもならず、カレーを食べた気にもならなかったからでしょう。

マサラダブチーを食べてやっとこさ満足感を得られたのですが、しばし考えてしまいました。
これを何と表現すべきか。

カレーで例えると何なのか。真っ先に思い浮かんだのがココイチです。ココイチは言わずと知れた日本一のカレーチェーン。多くの方に愛されています。僕もたまにココイチに行くのですが、基本的にココイチのレギュラーメニューを食べることはありません。何故なら、僕の好みと徹底的にかけ離れているからです。
美味しいか美味しくないかで言うと、美味しくないわけではないです。ただ、自分にとっては美味しいとも思えず「自分以外の多くの方には美味しいんだろうな」という、やはり釈然としない気持ちになるのです。
ココイチをディスっているわけではありません。チェーン店としては接客がどこのお店に行っても素晴らしく、トッピングの種類や辛さを選べるのも楽しく、自分仕立てにできるのも良いです。期間限定メニューの中には僕の好みと感じるものもあります。ただ、レギュラーのカレーが僕の好みとはかけ離れているのです。これはココイチが悪いのではなく、自分の好みが一般的なところから見るとかなり偏っているだけだと思っています。
カレーに対して求める部分が一般層とはかけ離れているのです。

食べて釈然としない気持ちをココイチと表現しても良いですがそれもしっくりこない。というか、ココイチにも食べて満足できるメニューがある。
では他で例えた方が良いのでは? と考え、浮かんだのが新垣結衣さんの存在。

新垣結衣さんと言えば日本を代表する女優の一人であり、誰から見ても美しい方だと言えるでしょう。
僕から見ても美しいと思います。ただ、徹底的に自分の好みとかけ離れていて、故に興味が持てず、長いことその顔と名前を覚えられないという状態が続いていました。今でこそやっとこさ覚えたのですが、ガッキーという愛称だけはわかるもののそれがどの人かわからないでいたのです。
余談ですがこれは長澤まさみさんにも当てはまります。
当然これも僕の好みが偏っているだけで、多くの方にとってとても魅力的だからこそ人気があるのです。新垣結衣さんをディスる気持ちは全くありません。
そこで表現したのが

#食のガッキー状態

という言葉。新垣結衣さんに例えられて嫌な思いをする方はほとんどいないでしょう。飲食店をディスるつもりもないので、むしろこれはピッタリな表現なのではないかと、そう考えてSNSに投稿しました。

すると、僕の大好きなカレーシェフ複数から「僕もガッキー覚えられません」というコメントがつきました。
妙に納得しました。確かにガッキー覚えられなさそうな人達なのです。芸能界に興味がないわけではなく、そのシェフは二人とも音楽業とカレー業の二刀流で生きている方であり、普通の人よりむしろ芸能に対してのアンテナはある人なはず。
そして僕も音楽業とカレー業の二刀流。これはかなりレアなケースだと思うのですが、そのレアなケースに当てはまる人ほど、ガッキーが印象に残らないという不思議な現象が起こるのではないかと。

繰り返して書きますが新垣結衣さんの良さがわからないというわけではなく、良さは理解できるけど自分自身はその良さで心が動くタイプではなく、他の良さを重要視しているという意味です。頭ではわかるけど体が動かないとでも言いましょうか。

そんなわけで昨日食べたカレーとハンバーグはまさにそれでした。
こういう理由で人気があるのは理解できる。ただ自分にとってその理由で好きになることはない。自分は常に他の理由で好きになるが、その理由がこのカレーにもハンバーグにも無かった。ということ。

食のガッキー状態。
そのような体験をすることは少ないのですが、稀にあります。
もしまたあったら、この言葉を使っていこうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?