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『あなたがずっと護ってくれるの?』 それは、古い約束だった。 この世に生き残った、ひとりの少女。火の手が上がる魔王城で逃げ遅れた彼女の周りだけ、景色が違って見えた。彼女との出会いが、俺の運命を変えた。 この少女の命の灯火を消してはならない。自分の命を懸けてでも護り抜かなければ。 犯した過ちを拭い去ることはできない。それでも、生き延びることを赦された善意に、少しでも報いたかった。 その思いは二百年経った今でも変わらない。 主に呼ばれれば、どこであろうと馳せ参じる