金色のコルダ3(PS2版)プレイ記 八木沢雪広攻略感想

※これは2010年にブログに書いたもので、PS2版の感想です。
個人の感想ですよ〜。

攻略6人目は八木沢部長。
コルダ3のキャラは外見だったり性格だったり、どこかしら良くも悪くも「これは」と絶句させてくれるが、この八木沢はあまりに普通で逆に目立つ。
穏やかで優しくて育ちがよさそうな草食系だが、部長らしく意見ははっきり言うしっかり者。
タイプ的にはティムカ(アンジェリーク)っぽい。優等生だけどそこまで堅苦しくはなく、飴と鞭を使い分けて部員を導く至誠館の善き部長だ。
何もないところでいきなり躓いてコケたりしているが、どうやら運動もできるらしい。料理までできる。
八木沢は、人格的にも搭載したスペック的にも欠点というものがない。コルダ界で最もよくできた男だと思う。
また、えてしてこういうキャラは裏の顔を持っている場合が多いが、八木沢に関しては柚木のように壁ドンから豹変することもない。
本当に真っ白なのが彼の魅力であり、なんとかしてその聖人君子面を崩したい慌てさせたい赤面させたいという、プレイヤーの内なるサド心に火をつけてくれる。
そしてヒロインに落ちてくると、その期待通り頻繁に赤面するわ、ニアにからかわれるわ、その後表情を取り繕おうとするわでなんとも萌える。
さらに八木沢のいいところは、墓場での肝試しでも全然怖がらないし、ヒロインがアンサンブルのミーティングをすっぽかした時には怒鳴りつけるなど、意外と男前なイベントが多い事だ。
彼に怒られた時にはかなりときめいた。攻略対象に怒られてときめくなんて、なかなかあることでは無い。
七海に怒鳴られた時には、こちらに非がなかっただけに腹が立ったが、八木沢の場合は200パーセントヒロインが悪い。怒られて当たり前だし、それでも怒鳴った後で自分が落ち込み中になるのも彼らしくてよかった。

そして告白。
コルダ界では、ヒロインに惚れてもエンディングまでは告白してこない、もしくは好意を匂わす程度なのが暗黙の了解である。
しかし八木沢はエンディング前にはっきり「あなたが好きです」と言ってくる。これまた男前だ。
もう一人、水嶋新もエンディング前に告ってくるが、こいつはいかにも告ってきそうな性格であり外見なので、あまり衝撃はなかった。しかし、あの性格の八木沢がフライング告白してきたのには驚いた。
そして、エンディングではこれから遠恋になることが話題になる。遠方組はみんなその話をするのだが、他のみんなが言い方は違えど「君に会えなくなるのがつらい、寂しい。だから会いに行く(会いに来て)」という内容なのに対して、八木沢は違った。
なんと謝ってくるのだ。遠恋になることを。
こんなやつは初めて見た。
「あなたに寂しい思いをさせてしまう。すみません」
と。
プロポーズめいたことも言ってくるが、それが嘘くさくないのは、それまで見てきた八木沢の性格があればこそ。
こいつとなら遠距離でもやっていけそうだ、と信じられる。
八木沢の魅力は意外と男らしいところ、めったに物事に動じないくせにヒロインが絡むと途端に照れたり動揺したりするところ、そしてそうなったときに必死に表情を取り繕おうとするところだと思う。
私はプレイ前には八木沢に全く興味がなかったのだが、一気に大好きになった。彼はあの地味顔の下にすごい威力の爆弾を隠し持っていたのだ。
こういう丁寧な口調の優しいキャラは、二次創作の過程で鬼畜テイストが加えられてしまうことが多い(特にエロあり創作では、妙に言わせたがりだったり焦らしたがりにさせられたりする)が、八木沢に関してはそういう創作を読みたいと思わない。
私も二次書きの端くれとして、創作するなら白いままの彼の話書きたい。

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