金色のコルダオクターヴプレイ記 月森ルート感想
フェスタルートを選ぶと日野は冬海とともにハルモニア本島で真っ先に月森と出会う。
そこでなんだか知らんが、楽器の音色が歌になって響く怪現象とそれで日銭を稼げることを知り、初日から学園の寮に泊まる。
発売前から話題でありユーザーの心配の種だったリズムゲームだが、「かんたん」でやれば苦手な人でもA以上は取れそうだ。逆に得意な方の「音ゲーとして楽しんでいる」というツイートを見かけたので、難易度を上げてチャレンジするという楽しみ方もアリだろう。
私はこのゲームを音ゲーではなく乙女ゲーとしてプレイしているので、難易度については簡単にこしたことはない。ふつう程度で十分満足だ。
そこで使われている曲は全てキャラソンだが、曲を知らなくても大丈夫だった。
ちなみに私はキャラソンに疎い。ほとんど知らないと言っていい(ボイソマソは知ってるけど)。ゲームキャラの声自体にはあまり興味がなく、なんならボイス無しでも構わないと思っているタイプだからだ。
せっかくコルダなんだからクラシック曲を使えばよかったのにという感想を沢山見たが、私はキャラソンでよかったのではないかと思った。
こういう機会でもないと、私のようなタイプがキャラソンに触れることはないだろうと思うからだ。曲を知らなくても、一通りやった後はまんまと「ったく、お前ーって♪」とか口ずさみ始めること請け合いである。
さて、月森と冬海と一緒に寮で一晩過ごした後は仲間を探しに街へ。ここで日野チームの全員が揃う。加地と衛藤以外は魔法慣れしているせいか、ホグワーツ的な寮を見てもわりと冷静。
加地を見ているとこの時点ですでに気の毒になってくる。
その後、自分たちをこの島に連れてきたのがリリだと知る(やはり貴様か)。
リリの説明でこのハルモニアが妖精の島であり、魔法切れのため沈みかけていることを知らされる。
オクターヴの情報が凍結していた時期、ユーザーの間では「まさか島が沈んじゃったとかww」などという冗談が交わされていたが、どうやらマジだったらしい。
この島を作ったのは人間の音楽による祝福の魔法だから、島の崩壊を防ぐにはやはり、島の住人(妖精)ではなく他所から来た「留学生」(人間)による音楽、それも強い祝福の音楽が必要だという。
要するに、リリのいつもの無理難題である。
またかよ。
土浦でなくともそう言いたくなる。
時間軸で考えるならこっちは、やはりリリの要請で学院分割の危機を救ったばかり。
人使いが荒すぎる。
しかも島の妖精たちは、人間の音楽が島の崩壊を止めるという伝承を知らないという。むしろ、人間の力なんていらないと思われている。
まるで、京の危機を救いに呼び出されてみたら当の京から「帰れ」と言われた神子のような気分だ。
さらに、なぜか試練まで与えられている。
こんな面倒くせえことに巻き込まれてるのにメリットが何もない。
日野もそう思ったのか、ことあるごとに「帰りたい」という選択肢が出てくる。
そんな日野たちに「お前たちなら必ずできる」と松岡修造の顔で迫るリリ。
だめ押しに「ハルモニアが救われないと帰れない」。
それ聞いてねえ。
あいつは完全に確信犯でここに連れてきていた。
「帰られない」というより「帰さない」だ。
この後で、フェスタメンバーは島を救うヒーローになるはずがなぜか(本当に)、ヒーローの資格があるかどうか散々試されることになる。
その試験みたいなやつの後で、3メンバーと合流して協力を要請、共同生活が始まるという流れだ。
共同生活の様子はゲーム内でちょいちょい入ってくるし、劇場で観ることもできる。
間に挟まる音ゲーの後でイベントを起こしたいキャラを選択していき、最終的に一人に絞る。
イベントをこなすごとにフェスタキャラの場合は「あ、これはきっとクリスマスコンサート後に想いが通じた二人なんだな」と思えるようなシナリオになっている。
第二段階あたりまではそのキャラについての復習と魅力紹介という感じで、月森の場合は料理が下手だったり、不器用だけど律儀で可愛いとこがあると再認識させられる。
月森とはぐれてしまった時に二人を結びつけたのはやっぱりヴァイオリンで、愛のあいさつだったのは「やっぱりな」と思いつつ、やはり良かった。
月森は留学が決まっていて、二人は離ればなれになることがわかっているので、この島での暮らしは二人にとっては「猶予」なのだ。
アンコールのエンディングで見た、BGMにドナドナが流れそうな月森の表情を思い出すと、たとえ一夜の夢のようなものでも、この島での暮らしが存在したことは彼には良かったんじゃないかと私は思えた。逆に残酷だという感想をお持ちのかたもいらっしゃるかもしれないが、そこは※個人の感想です、だ。
月森といえばヴァイオリンロマンス、ヴァイオリンロマンスといえば月森。
そういう基本が押さえられたシナリオだったと思う。
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