三国恋戦記プレイ記 孔明ルート感想

※これは2010年にブログに書いたものです。

孔明は飄々として人懐こそうに見えて、実は本心を明かさないタイプ。普段はふらふらしているのに、いざとなれば頼りになる(いざとならないと頼りにならないということでもある)。
このゲームは必ずヒロインが一度過去に飛ばされて、黄巾党の乱を助けるというイベントが起こるが、その時に会うちびっこが実は幼き日の孔明。
ただ、それは最初にプレイした仲謀ルートの時から分かっていたことなので、孔明ルートは3へえくらいで特に驚きはなかった。正体も何も孔明本人が「亮です」って名乗ってるんだから、そりゃこいつは諸葛亮孔明だろとしか思えないし、そこにルート制限が掛かっている理由がよくわからない。
孔明よりもどっちかというと雲長の方に制限を掛けるべきだと思う。もしくは、ちび孔明に本名を名乗らせずに、突然現れた怪しい女(ヒロイン)を警戒して偽名を名乗らせてくれた方が、もっと驚きがあってよかったのになぁと思う。とにかく正直に本名を明かしたことで、驚きが全くなくなってしまったのが残念。
ちび孔明は、目標を持って進んでいるヒロインと行動を共にするうちに、自分の生き方を考え直させてくれた彼女を好きになる。黄巾党の反乱が成功するとヒロインは元の世界に戻るが、ちび孔明は突然消えてしまった彼女のことをずっと想い続けていたのだ。
孔明のルートはリズ先生(遙か3)のルートとすごくよく似ている。歴史を延々ループしている部分(雲長)と、過去に出会った女の子を想い続けている部分(孔明)の合わせ技がリズ先生なのだ。
成長した後ヒロインに再会して、彼女が誰か、そして今後彼女はどうなるのか、どうしなければいけないのか、すぐに理解する孔明先生。これぞ稀代の軍師諸葛亮の神算である。
私がプレイしている時に最もときめいたのは、孔明が「ボクの初恋は君だよ」とあっさり教える場面だ。孔明は「あの時の君はかっこよくみえたなぁ」みたいなことを言うのだが、そういうことをさらっと言えるのがかっこいいなと思うのだ。
もしも両想い確定後にようやく「ボクの初恋は君だったんだよ」とか甘く回想されたら興ざめだったが、途中でズバーンと言ったところが男前だなぁと思ったのだ。
もともと現代人である雲長は置いといて、孔明が他キャラと違うのは、この本がある限りいずれはヒロインが元の世界に戻ると本人に聞かされる前に理解している点だと思う。ヒロインの住む世界は別にあり、戻ることが彼女の幸せであると最初から孔明は気付いている。
ヒロインから本の秘密を聞かされて初めて「帰るな!」となった他の面々と違って、孔明の場合はずっとそれに気付いていながら彼女を好きでい続け、気付いていても口に出さなかった点が他と大きく違う。
先生は「幸せになりな」と突き放して一度ヒロインを元の世界に返そうとする。
しかし、土壇場で自分の想いに気付いたヒロインが「ちょっと待てーーーー!!やっぱ帰るのやめるーーー!!」ということで出戻ってくる。
それにはさすがの孔明もびっくり。「一度目は帰したけど、もう次はないよ」的なことを言ってハッピーエンド。
多分孔明は、最初からヒロインがガタガタ抜かさずに「好きです!先生の傍にいたいので帰りません!」と直球で言っていれば、わざわざ突き放しはしなかった気がする。
ヒロインはさっさと告るべきだったのだ。
このルートは軍師孔明のルートのわりに、翼徳ルートと同じで、あんまり戦の匂いがしないイベントが多くて好きだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?