雰囲気イケメン
先日行ったとあるイベントで、若者のバンドが出てきた。印象に残ったのはボーカルの方で、顔と服と音楽性、どれもがばらばらで完全に乖離している。よくわからない。見れば見るほど違和感がある。
なによりMCがすごかった。とにかく何を言ってるのかわからない。なんかおれ深いこと言ってますみたいな感じで、吐息混じりに雰囲気たっぷりにいろいろ言ってるんだけど、例え話が不明瞭だし話がコロコロ変わってまったく意味がわからない。隣にいたら胸ぐらをつかんで「お前は何を言っているんだ」と詰問してしまうかもしれないので、ステージ上にいてくれてよかった。そのわからないMCのあいだもバックバンドがなぜかムーディなBGMを演奏しているので、ますます「なんかいいこと言ってる感」が増幅されて、その中身のなさとのギャップでこちらはもう憤死しそうである。でもファンの人はキャーキャー言ってるので別にいいみたいだ。
その後に出てきたイケメンシンガーも、顔が非常に整っておられるのだが音楽性が完全に海外R&Bの既製品ですごかった。このインターネットどころかサブスクリプション時代にこんなコピー商品の需要があるんだろうか。あるのかな。顔がいいから別にいいのかもしれない。そしてやっぱり吐息混じりの俺いいこと言ってるでしょ的雰囲気MCをしていてとにかく絶望した。
世の中いろんな人がいる。人間、発言することに意味なんかいらないのかもなあ、、と思った一日であった。
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