人とばったり会うことのからくり
意外なところで人に会うことがある。
昨日の昼、半蔵門のラジオ局で取材の仕事があって、その直前に打ち合わせをやっておこうということになった。打ち合わせの場所は、その場に来ない人(東京で一番働く女ことまゆみ嬢)からメールで指定された。ラジオ局の隣にあるホテルのラウンジ。身内の打ち合わせだし、駅のほうにドトールとかもあるからそっちでもいいんじゃないかなと思ったけど、わざわざ予定を変えるのも出来なくはないけどなんかあれだし、まあいっかと思って待ち合わせ場所に向かった。
大手町とか半蔵門のあたりってすごく建物が立派で、道が広くて、ワシントンとかブラジリアみたい(想像)な感じ。開けていて、人がいなくて、日本っぽくなくてすごく気持ちいいところ。私はそんな道を歩きながら
「そういえば寸さんが会社行くときにこの辺で降りて歩くんだって言ってたな〜。寸さん元気かな。この前焼き肉食べたけど。萩原くんとインターネット会合して欲しいって言ったやつ、やったら面白そうだからほんとにやろうかな。連絡しなきゃな」
などと考えていた。
で、そのホテルの喫茶店に到着。あとからもう一名来ると店員さんに伝えたら、「広いソファ席が良いですか?」って聞かれた。窓際の席がいいなという想いを込めて「狭くて良いです」と答えたところ、果たして窓際の席に案内されたのだが、
案内された向かいの席に、
その寸さんがいた。びっくりした。
寸さんもびっくりしている。私を見ると、
「うわあなんでここで会うんだ。なんなんだ。ここは知られたくなかった。オレの秘密の場所だったのに。きみはそうやって全部繋げてくるから困るよ。ああそうか、隣がラジオ局か。それじゃマスコミの人が来るだろうな。普段はほぼ百パー国立劇場を見たお年寄りが客層で、安らぎの場なんだけど。でもそれじゃあ仕方ない」
と言った。聞くと休日出勤の帰りにここに立ち寄ったそうだ。わたしは、そうそう、ここに来る時に寸さんがこの辺通るって言ってたの思い出してたんだよ、と言うと、
「そういえばさっき、僕も今週金曜ドミニク・チェンさんのオフィス移転のパーティがあるけど齋藤さんも来るかな、聞いてみようって考えてた。それが届いちゃったんだ。呼んじゃった。齋藤さんはホントどこにでもいるよね。それってそういう電波を拾ってるんだと思う。齋藤さんはいま僕の目の前にいる間にもきっといろんなところから電波が飛んできているんだ。それを感じて、しかるべきところに出かけていくんだろうね」
と言った。なんと素敵なからくり。
私が「打ち合わせはドトールにしましょう」と連絡をしたら寸さんには会えなかったんだし、私も人とばったり会うのには何かしらのしかるべき理由があってそこに導かれその機会が作られていると思ってはいるけど、からくりについては考えたことはなかった。人とばったり会うのには、もしかしたらそういうメカニズムがあるのかもしれない。寸さんの考えるからくりはとってもすてきだし気に入った。
で、その後に、ライブをするために大阪から来ためとめくんと秋葉原に行った。そしたら横断歩道の向こうから、そのライブのオーガナイザーのやこさんがやってくるではないか!!ライブはこれから何時間か後に全く違う街の渋谷で行われる。これからやるライブのオーガナイザーと、全然違う街での路上ばったり。これはうけた。やこさんもツイートしてた。きっとこれも電波が呼んでくれたんだろう。ゆんゆん。
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