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ロズタリア大陸2作目『その13』

『効率重視の運用方法』

医療従事者を志すが、才能がない!と諦めて賭博に溺れた者。
酒の飲み過ぎや暴飲暴食が原因で病気になった資産家が大金積んでも助かりたい!!
健康な身体に治したい!
そんな願望を願えるべく医療都市は【治せない病はない!】とまで謳われている。
「彼女が咄嗟に話して事なきを得たのは、そういう仕組みを知っていたからです」
アーシュが腰に手をあて、先が思いやられると懸念する。
「お前ら、そんな裏事情知らずに志願や同行してきたのか??
これから行くとこは、もっと……なんていうかヤベェ場所だぞ??」
当惑する近衛兵やシャールヴィの様子に、アーシュが軽く吐息を漏らして昼飯を提案する。
「立ち話もなんだから、どっか近場の店行って腹ごしらえでもするか……」
蒸した饅頭が描かれた飲食店に入っていったのだった。

揚げ茄子や、肉団子、海鮮、飲み物など一通り注文し終えてアーシュが、これから行く目当ての場所について解説を始める。
「城下町を出る辺りで馬を調達する。
そこからさらに東の先、大陸の果てともいえる山を登る!」
近衛の一人が、だから自分達男集は登山用品を持たされているのか……合点する。
「聖戦再来の可能性がある!
その為に医療都市の神器の無事をまず確認してこい!
さらには死んだ人間やみたことない神話生物との交戦がありえる!と……隊長や政務官達からは伺ったのですが?」
別の近衛兵が軽く手を挙げる。
「あの……その、死んだ方との戦闘ですが……先程みたいな感じの状態(内臓)でも襲ってくるのでしょうか??」
アーシュがひらひらと手を振り、物理的にあり得ない!!
けれど、可能性のひとつとして『あるかもしれない』と付け加える。
「本来なら【臓物】が動く!なんてあり得ねぇよ!
でも、お前らは数年前、育ててる野菜達が公国住民に襲いかかったのを【経験済み】だな?
つまり理論上は可能だよ」
コンシュテール公国を守護している管理精霊が
『住民達は自分達、野菜や果物を粗末にしてる!!
なんとかして思い知らせてやりたい!!』
植物達からの嘆願、陳情を受け入れ、食わず嫌いの住民や飽食で食べ残し常習者などに対して
『日頃の恨み、思い知れ~!!!(激怒)』
ピーマンや茄子、カボチャ、大根などがこぞって襲撃!近衛兵士達はひとまず、住民達をタコ殴っている野菜や果物達を網で【捕縛】
城の大広間に集めて、レイドルフが野菜達と対話、今後は食べ物を粗末にしない!と提案、政策として罰則を設けることで解決してみせたのだった。

シャールヴィは心密かに疑問を抱き、眉を潜める。
『野菜??
そんな訳わからん不可思議現象を体験してるから、今回の俺やシェドの与太話を真剣に向き合ってくれたのか??』
自分以上に不可思議な現象、経験をしている人物に対して密かに驚嘆する。

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