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鳥と魚と虫とベッカムと竹中さんの話。

当社の評価制度に用いられている
コンピテンシーの一つにイニシアティブというものがあります。

これはらおおむね5段階で求めるレベルが変わるのですが
例えば、レベル2とレベル3だとこんな感じです。

イニシアティブ レベル2
時間に限りのある状況や他に緊急課題があるような状況においても、想定される問題を解決するために迅速な行動をとっている。
イニシアティブ レベル3
近い将来起こりうるまだ顕在化していないチャンスやリスクを察知し、打ち手を講じている。

読んでいただけると分かると思いますが
目線がレベル2では「今」だったものが
レベル3になると「未来」に変わっていますよね。

そのまんまですが、言い換えるならば、
未来から逆算して、今すべき行動を考え、そして実際に行動する
ということがレベル3以上において求められるとなります。

目線を変える。
視点を変える。
視座をあげる。
視野を広げる。

モノの見方にはいろいろとありますが、
この観点から、今日は書いていきたいと思います。

鳥の目、魚の目、虫の目。

鳥のように俯瞰し、
魚のように流れを読み、
虫のように目の前のものを細かく見る

メンバーラインの人は
自身が直接的に成果をあげることを求められているため
目の前の顧客、目の前の課題に向き合い、それを解決していくこと
ここでいう虫の目で普段、業務を行っていることと思います。

なので、虫の目については自然にできていることも多いと覆うので
この三つの視点の内、鳥の目と魚の目について今日は考えていきます。

鳥の目という観点でまず意識してほしいのが
マクロからミクロへ、大から小へという視点を持つことです。

たとえばオーソドックスな経営戦略、事業戦略の立て方として
マクロ環境分析からミクロ環境分析、PEST分析から3C分析を行い、
その後にSWOT分析を行うというものがあります。

それぞれの分析手法が全く分からない人は
たぶんただの勉強不足なので、自分でググってみてください。

3等級のアセスメントや普段の1on1などをしていて思うのが、
自分の目線、自分たちから思考をはじめ、かつ、終始する人がとても多いです。

ま、自分も前職で、社長にすごい怒られていたので
人のこと言えないのですが、目線を変えることは、これはもう意識して行うしかありません。

視野の広さという点で
アンオフィシャルな場ではベッカムの話をしていますが、
ベッカムは小さい頃から他の子どもより遠くまでボールが蹴れたようです。

遠くまでボールを蹴ることができると何が起きるか
自分がボールを蹴れる範囲が自分の関心事になり、視野が広がります。

例えばある試合において
右サイドでボールを持っているとき、
監督からの指示で左サイドにボールを運べと指示があったとします。

このとき、他の子は直接、そこにボールを蹴ることができないので
自分で左にドリブルするか、左側にいるすぐそばの子にパスを出すでしょう。

一方、直接、左サイドに蹴ることができるベッカムは
まず左サイドがどういう状況かを確認し、そこに直接蹴りこむことを考えます。

そこでベッカムは監督の指示の意図に気づくことができます。

あ、敵も味方も自分がいるサイドに集まっていて
左サイドの味方の方が自分よりフリーでボールを前に運べるからか、と。

また別の場面で今度は監督からの指示がないとします。

その状況では右サイドにスペースがあり、左サイドには敵が密集していたとして、
右サイドでボールを持った選手は前回の監督からの指示を思い出し、
右にあるから左に、と左にボールを運びかねません。

ベッカムであれば、左サイドまで視野が及んでいるので
左サイドにはスペースがなく、自分がいる右サイドの方がスペースがあることに気づけます。

そうすると彼は左にボールを運ぶことなく、ボールを前に運ぶ選択をするでしょう。

視野が広いことでより正しい選択ができる。

その繰り返しにより、彼は評価され、世界を代表するサッカー選手になれたのだ、と。

ま、これは間山の創作なので、実際にどうだったかは知りませんが、
サッカーであれば、視野を広げることにボールを遠くまで蹴れた、
という能力が必要かもしれませんが、仕事においては遠くまで見るかどうかは
ほぼほぼ意識の問題ではないかと思うわけです。

俯瞰する、鳥の目で見る。

そのために主語と変えて考えることがとても有効な手段ですね。

自分の上長、さらに上の上長、また自分の所属するチーム、事業部、会社、
より広い社会またが日本という国、世界、、、と。

拡げすぎるとそこから自分への落とし込みが大変ではありますが
それをすることで鳥の目で物事を見れるようになると思います。

さて、、次は魚の目。。

感覚的には魚の目、時流を読むことが一番難しく、
どうすればいいか分からない人が多いように思いますし
イニシアティブにおいてもとても重要な見方です。

鳥の目、魚の目、虫の目。
このうち、魚の目は流れを見る目です。

時流を読むことの重要性については
ことさらに強調する必要がないと思いますが、
どうしたら時流を読み、効果的な手を打てるのか。

答えはないですが、方法論について書いていきます。

この点、竹中平蔵さんは「川を上り、海を渡る」ことが大事といい、
出口治明さんは「タテヨコ」で考えることが大事といいます。

「川を上る」≒「タテ」

「海を渡る」≒「ヨコ」 という関係ですね。

言わずもがなな気がしますが、
「今」という時間は過去の延長線上にあるので
過去から現在までの流れを追うことで自ずと未来が見えてきます。

賢者は歴史に学ぶという言葉がありますし、
歴史は繰り返すとも言われます。

今、娘といっしょに
シグナルというドラマをAmazonPrimeで見ているのですが
過去の出来事が今(過去からみた未来)に大きく影響を与えます。

それにも関わらず
歴史を知ろうとしないことはあまり賢い選択ではないですよね。
聖者にはなかなかなれませんが、せめて賢者を目指しましょう。

また「日本」という国は先進国と言われますが
局地的に見たときには「日本」より進んでいる国はたくさんあります。

今であれば高福祉国家といわれる北欧の国々や
ITや通信においてはアメリカや中国など
環境問題であればEU諸国などなど、世界を見渡すと
いろいろな先行事例があります。

また現在の社会を考えるのに
日本以外の国、世界を意識しないことには
正確な自分たちの位置を把握することは困難です。

国に関わらず、相対的な位置づけを把握することは
比較して評価するかは別として、情報としてはとても有用です。
人は他者との比較においてしか自分自身を理解することは難しいので。

グダグダ書いてますが、
時流を読むためには二つ、歴史を知り、世界を知る、という話でした。

虫の目については以前、書いたこの記事がそれについてなので省略。

以上、ご確認ください。

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