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ゾウのカラダとココロをコントロールするブルフックという道具について

ブルフックとは先端に金属製の鉤(カギ)が付いた頑強な棒です(写真)。ゾウの体の繊細な部分を叩いて、ゾウの動きをコントロールために使われます。

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サーカスやゾウライドを呼び物にした観光地などで頻繁に見られます。日本でもゾウを直接飼育する動物園、ゾウライドやショーをアトラクションにしている市原ゾウの国やサーカスで使用されています。

直接飼育とは飼育員がゾウの檻の中に入って飼育する方法です。飼育員が柵の外から世話をする間接飼育とは違い、直接飼育はゾウと飼育者の間に仕切りがありません。

ブルフックの使用について「ゾウの皮は厚く、ブルフックで少々叩かれても、ゾウは痛みを感じない」とか「ゾウに痛みを与えないよう使っている」、逆に「強く叩かなければゾウに舐められる、危険だ」といった話しを聞きます。

ゾウは群れで暮らす高い知性と社会性を持つ動物です。ブルフックで与えられた痛みや不快感を忘れません。それは自分に与えられたものでも、一緒に暮らす群れの仲間に与えられたものであっても、です。ブルフックを持った飼育員がブルフックで自分たちをどのように扱うかを理解します。ストレスや恐怖心から服従するようになります。ブルフックはゾウのカラダに痛みを与えるだけでなく、ゾウのココロに恐怖心や嫌な感情、ストレスを植え付ける道具なのです。

こうした恐怖心や不快感は本来ゾウが送るべき健やかな暮らしにあってはならないものだと思います。米国ではすでに大多数の動物園がブルフックの使用を禁止しており、アメリカ動物園水族館協会も2023年1月までにブルフックの使用を全面禁止する方針を打ち出しています。

日本の動物保護団体もブルフックの使用禁止を求める活動を行っています。

動物解放団体リブ
https://twitter.com/Anima_Liberator/status/1343737308067983363
PEACE命の搾取ではなく尊厳を
https://twitter.com/animalsPEACEnet/status/1395988836971388931


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