Huret Jubileeのモデル差分
はじめに
先の記事にJubileeには10種類あると書いたが、それぞれの差分を実物の写真を載せてまとめてみたい。基本的に差分が逆に戻ることはないが、ピボットボルト径のみが先祖返りする。
また、1980年以降の最大歯数24Tのモデルは不明だが、おそらく1979年版の#2200ボディベースのものであろう、こういった明示されていないが流通していたモデルも可能性がある。
ロングケージについては、最終型までバネ、ケージに変更がなく、簡単に差し替えてロングケージ化出来るため、考察から除外した。
初期 (1972-1975年)
#2200 : ボディ短、ハンガー付き
#2252 : ボディ長、ハンガーなし、ユーレー台座用
#2240 : ボディ長、ハンガーなし、カンパ台座用
上ボディに違いがあり、#2200と#2240,#2252は型が違い、ボディの短い、長いになっている。
また、#2240はカンパエンド取付爪があり、はパンタ方向に深く削られているが、#2252はユーレーエンド取付のためにパンタ側の肉が残っている。
2次型(1976-1977年）
リターンスプリング長い、三又ケージもカタログに掲載あり。
#2200 : ボディ短、ハンガー付き
#2252 : ボディ長、ハンガーなし、ユーレー台座用
#2240 : ボディ長、ハンガーなし、カンパ台座用
3次型(1978年)
ジョッキープーリーシャフトが2156TL（低頭）に変更、三又ケージのみ。
アダプタは現れていないので、カンパ台座用にどんなオプションがあったのか不明。シャフト以外、2次型と区別がつかない。
#2200 : 分解図に掲載されている。アダプタはない。
#2252 : アダプタの付いていない図がトップに掲載されている。
三又ケージと旧ケージでホイール側の形状も異なる。
4次型（1979年）
ピボットボルトの#2270への変更に伴い、ボディ側穴もφ11.5mmになり、段差が付く。これで裏面の留めナットを無くして、多段化に対応しようとしたのだと考えられる。また、従来品からボディの切削加工追加、#2270ボルト、アダプタの追加で出来る変更なので、暫定的なものだったのかもしれない。ここまでがHuret金文字。
#2200 : 分解図に掲載されている。アダプタも掲載されている。実物確認済み。
#2252 : アダプタの付いている図がトップに掲載されている。実物未確認。
5次型(1980-1982年）
ボディのアルマイト化。ボディのHuretも銀文字へ。ただし、#2200でアルマイト、銀文字は見かけた事がない。
#2200 : カタログに 最大歯数のオプションとして 24 or 28とあるので存在した可能性あり。ただし、1979年モデルのポリッシュボディの流通在庫だったのではないか。
#2252 : カタログには#2200という型番で記載あり。実物確認済み。
ボディはアルマイトされ、Huretの文字も銀色。
6次型(1983-1984年)
ピボットボルトがφ10.0mmに戻り、裏留めできる#2276へ。
プーリーケージが穴あき（テンションスプリング形状もSuccess共通）、ケージもアルマイト、テンションスプリングカバーが付き、最終型となった。
この頃はすでに会社もSACHSに買収されており、Successなどはダブルネーム刻印になっている。
#2252 : カタログには#2200とあるが、#2252にアダプタを取り付けたもの。
7次型（1985年？-）
Sachs Jubilee
特徴は6次型に似ているが、上ボディ、パンタアームは形状が異なり新造。
蛇足
#2252はネットで見かける事があるが、初期型、２次型、3次型、4次型（1979年）、どれも未入手。
ユーレー台座のフレームで最大歯数28T欲しいとか使い方が限られるのが。。。。
1979年の#2252型は特に注意していないと見逃してしまう。#2252型でアダプタが付いて、ポリッシュ、金文字、三又ポリッシュケージが特徴。どこかにありそうなものだが。
1979年#2200型はたまたま手元にあったが、狙って入手したわけでなく、入手してから、なんじゃこれ！？となったもの。
以上
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