いかにしてマイオナを脱するか 好きなメガミで勝つための調整法
皆さんは「マイオナ」という言葉をご存じでしょうか。
元はポケモン由来の言葉で、以下の定義となっています。
本来的には敢えてメジャーなポケモンを使わずマイナーなポケモンを使うことにより「弱いから負けても仕方がない」と予防線を張ったり言い訳をしたりする人達や、「マイナーこそが正義で厨ポケは悪である」という選民思想持った人達を揶揄する際に使われる言葉である。
(2021/12/4 ニコニコ大百科より)
つまり、メジャーな組合せではなく、マイナーな組合せを妄信し、ともすればメジャーな組合せに対してヘイトを向けたり、あるいはそういう発言が散見される人のことを指します。一般的にはあまりいい意味では使われていません。
しかし、誰しも「俺が考えた†最強†の組合せ」で大会等で結果を残したい、そう思うのではないでしょうか。
ゲーマーの悲しき性とも思われるこちらについて、私なりにどのようにアプローチしているのか、具体的には、私がふるよにの大規模大会や全国大会に向けて、どのように調整しているのか、そんなことをご紹介しようと思います。
こちらを読む前に留意いただきたいのは、以下の調整方法を行えば必ず結果が残せる、というわけではございません。しかし、3度の大規模大会およびオンライン大規模大会で結果を残したのも同じやり方ですので、参考になる部分があれば幸いです。
はじめに
まず、当記事の前提として、お前はちゃんとマイナーな組合せで勝っているんか、という点があるかと思います。
新幕始まってからの、いわゆる大規模大会(完全戦)の戦績は、以下の通りです。
大会名の下に、その時の使用メガミと戦績(勝ー敗)を記載しています。
シーズン1規模大会(炎熱の大交流祭)
刀忍書 7-0(優勝)
シーズン2大規模大会(新涼の大交流祭)
扇書爪 5-1(ベスト4)
シーズン3全国大会(天音杯)
予選 笛書爪 3-1
本線 古戦書 3-2
シーズン4大規模大会(白露の大交流祭)
古扇書 1-2
シーズン5オンライン大規模大会(オンライン大決戦)
戦鏡嵐 6-0(優勝)
シーズン6-1大規模大会(オンライン前期戦)
古恐書 5-0(優勝)
シーズン6-5全国大会(巫鏡杯)
予選 書新仮 2-2
本線 書新仮 1-1
すべてのシーズンで結果を残せている、とは口がさけても言えませんが、アベレージは高い方かと思います。
そして、1シーズンを除き、すべての大会で、好きなメガミであるシンラ様(以下書と記載)を使用しています。このように、競技で好きなメガミを使うために、私がどのような調整をしていたのかを、順を追って説明していきます。
1.メガミの強みと弱みを理解する
まずは大前提として、好きなメガミへの理解が必要不可欠です。
自身のメガミの強み、弱みはそれぞれ何か、どのメガミに有利・不利か、ゲーム展開はどのようになるのか、という点を把握しておきます。
書の場合は、ざっくり書くと以下の通りです。
強み:
・詭弁による序盤のライフダメージリードが取りやすい
・終盤は森羅判証による、対応不可のライフクロックがある
・ビートのサポートとしての立論・反論によるオーラダメージへの圧がある
・引用や煽動などで、通常札に対する防御がある程度できる
弱み
・打点の出し方として、瞬間火力を出すのが非常に難しい
・切札に対する対応力が脆弱
ここはマイナーなメガミを握るかどうかに関係なく、ふるよにがうまくなるためには、自分の握るメガミ、および相手の握るメガミへの理解が必要です。こちらは言語化せずとも、ある程度イメージをもっておけるように努めましょう。
2.メガミの強い組合せ(とその動き)を理解する
自分の好きなメガミがいる場合、「この組合せが返ってきたら自信がある」という組合せを用意しておきます。要は通常選択の大会で、自分が握ってもよい、と思える組合せですね。
例えば、書の場合は、以下のようなデッキは通常選択レベルで持ち込めるかなと思います。
・古書ー天地反駁不完全浦波嵐のコンボが強力で、月影落も持っている。
・書棹ー森羅判証のワンショット性能が極めて高く、詭弁当ててフレア貯めればおおむね勝てるようになっている。
三拾一捨は、これらを中心に最後の1柱を添えることが多いです。なので、通常選択レベルで持ち込みうるレベルの組合せは、たとえ本番では使わなかったとしても把握しておく必要があります。
また、自分の得意なメガミで自信のある組合せを持つのももちろん大事ですが、一般的に強いとされている組合せも、ある程度把握しておいて損はないでしょう。ここは「環境を理解する」という次項でも触れますが、自分がBANを選ぶ時の基準になりますので。
3.環境を把握する
さて、1と2は、ふるよににおけるあくまで基礎的な部分で、シーズン共通で使いまわせるノウハウもありました。ここからが、各シーズンごとに行う調整になります。
この時には、以下の2点を確認します。
①単体で多いメガミが何か。
②組合せで多いメガミが何か。
この二つは、似て非なる内容です。
①は、はやりのメガミ(最近は、特に新メガミであることが多い)が何か、と、なぜそれが強いのか、という点を理解します。
シーズン5の嵐、シーズン6の仮面、(そしておそらく、シーズン7の剣もこうなりそう)などがこれに当たります。
これらの強い動きを単体で理解しておくことによって、その後の対策をいかにして立てるのか、が鮮明になってきます。
また、②は①とは若干異なり、組合せ単位での話となります。おおむね①と同じように、通常選択でブイブイいわせている組合せ(例えば、最近だと炎戦や薙毒、そして忍剣など)を把握します。これらはBAN基準の一助になるだけでなく、環境にこれら二つ+1みたいな組合せが多くなる傾向にあり、それを考慮して、次で使う仮想敵を設定し、メガミ選択をする場合があるからです。
さて、では肝心の、①と②のリサーチはどうするのでしょうか。
これらに関しては、実際に大会等に出て、実践を通して学ぶしかありません。SNSでも、各人が様々な発信をされているので、表層情報は手に入りますが、細かい動きなどは対面して初めてわかることが多いです。
また、対面でやるのが難しい場合には、SNSに転がっている断片的な情報を整理して一人回しをしたり、可能であればオンラインで対戦を申し込んだり(これはハードルが高いかもしれませんが・・・)などで、環境に対する最低限のインプットを得ます。
4.環境トップの組合せとメガミの組合せ相性を正しく把握する
3である程度環境のことがわかったら、最後に自分の使いたいメガミとの検討を行います。
上記で挙げた中で、「こんなメガミ、こんな組合せが強そう」という仮想敵がいくつか出来上がるかと思いますので、自分のメガミの強い動きが通るのか、また、自分のメガミからむ組合せで、環境に対して通りのいい組合せがないか、あたりを考えながら、ひたすら一人回しをします。
一人回しでは、お互い手札・切札が見えていますが、そのあたりは相手の構築は基本的なものにしつつ、こちらの構築は最適化される前提で動いて問題ないかと思います。大事なのは、「相手の基本的な強い動きに対してこちらが有利が取れるか」という検証をしていきます。
ここでは自分の使いたい組合せについついひいきしたくなりますが、そういうことはせずに、基本的にはコテンパンにするスタンスで臨みましょう。これはトライアンドエラーでやるしかないです。
5.自分が納得ができるものが見つからなかったら
4で自分が納得ができる組合せが、必ず見つかるとは限りません。
基本的には、メタゲーム上で多く使われている組合せは、パワーが高かったり、総合力があったりと、強い理由があるわけです。なので、いくらやっても、「だめだ、これでは勝てない」と思うときがあります。
そういう場合には、最悪潔くあきらめて、仮想敵にしていた組合せを中心にまた考えましょう。
仮想敵に据えた強い組合せを、自分で一人回しすることによって、その組合せの強さが自分の中で理解ができているかと思います。なので、自分で「倒す側」から「使う側」に回っても、一定以上のパフォーマンスは出せます。
私が、競技において最も大事にしているのは、「自分が好きな組合せを使うこと」ではなく、「勝つこと」です。もちろん、競技的な大会に自分の好きな組合せを持ってくるな、とは全く思いませんが、もし優勝を目指す場合、そしてその際に最善を尽くそうとした結果、自分の検討している組合せではそれがかなわないと思えるなら、いずれにしろ、後悔の少ない選択をしようと、シーズン5以降は心掛けるようになりました。
また、トップメタではなくメタ外を握ると、自分だけが一方的に情報アドバンテージを持った状態で、有利な決闘を進めやすくなります。いずれにしろ、自分が「これならワンチャン勝てる」と、検証に裏付けされた自信ある組合せを握ることが、大事かと思います。
以上が、私が普段大会に向けて行っている一連の調整の流れです。
もちろん、繰り返しになりますが、上記のやり方は、確実に効果が出るやり方ではありませんし、私が「勝つこと」を目指してやっていることです。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。
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