茨木担当ωさんに90分間ネタのダメ出しをされた話


はじまり

相対する茨木さんと僕。
ちょっと離れて座る素顔のこれかライダー

この日のために買ったというICレコーダーの録音開始ボタンを押し、可愛らしい表紙のまだ何も書かれていないノートを開いた茨木さんが口火を切った。
「それでは始めますか。」

返事をした僕に続いて茨木さんが申し訳なさそうに話し始める。

「本人を目の前にしてこう言うことを言うの申し訳ないんですが…。
 赤坂さんを面白いと思えないんです。

そこから90分、僕は茨木さんにYouTubeに上がっている僕のピンネタへのダメ出しをされることになる。

なぜこんな事になったのか。
経緯はこうだ。

茨木さんと会う事になった経緯

1年ほど前、所属事務所のyoutubeチャンネルに上がっている僕の複数のネタ動画に同じ人物からネガティブ寄りのコメントがついていることに気づいた。
他の芸人の動画には一切その人物からのコメントが付かないのに、僕の動画にだけ。


その人物とは茨木直人さんだった。


茨木直人さんとは僕が所属している仙台ティーライズのライブに何度か出演していたアマチュアピン芸人だった。
そんな茨木さんは2022年に東京に渡り、「タイタンの学校」へ入学した。
その際に芸名を「茨木担当ω」としプロとして活動し始めたのである。

そんな過去に会った事のある、ましてや同じ芸人として活動している茨木さんから僕の動画にだけネガティブなコメント投稿が続いている。
これは僕が過去に茨木さんに対して何か謝らなきゃいけないことをしたのではないか?
そう思うと居た堪れなくなってしまった。
意を決して茨木さんにDMをしたのは2023年の11月だった。


正直返事なんか期待していなかったが、返事がきた。

秘めたる思い???
なんだそりゃとは思いながらも、別に僕が茨木さんに何かしたわけじゃないことがわかって安心した。
もう僕はそれでよかった。

そんなことも忘れかけていた2024年の1月。
茨木さんからDMを頂いた。

2024年中に会いたいらしい。
僕は茨木さんに何かしたわけじゃないことがわかってるのでいいのだが…

次にDMを頂いたのが2月の終わりだった。

こんなDMのやり取りを数回行った後、我々はついに相対することとなる。

およそ90分間のダメ出し

「赤坂さんを面白いと思えないんです。
要約するとどうやらたまたま見た僕のキャラネタが面白くなかったことがきっかけで、僕の面白くないところがどんどん目につくようになってしまい考えずにはいられなくなったらしい。

コロナ禍で行われていた配信版のタケニスズメTVでは「キャラネタに挑戦」と言うコーナーがあり、各芸人がエンタの神様出演芸人のようなキャラネタに挑んでいた。確かに僕もキャラネタには苦戦していたけど一応挑戦すると言う趣旨のコーナーだったので、ここまで同業者に嫌悪感を与えているとは思っても見なかった。

そこからおよそ90分僕へのダメ出しが続く

茨木さんから頂いたダメ出しを覚えている範囲で

  • 赤坂の動きは面白くない

  • リズムネタ「絶対やっちゃダメ」を見た時ゾッとした。オーソドックスすぎるリズムネタだったから。オリエンタルラジオを1人でやってる感じ

  • 最近やった医者のコントはキャラネタ「ドクターチャンピオン」のオチゼリフから考えたのか?

  • ダブルフォックスはギャグになってないし、ダブルパンチコ、坂上二郎さん、三拍子のネタに出てくる件と似てる

  • 「言えるかな?」のネタはSAKURAIさんだ

  • みちょぱとゆきぽよは比べるもんじゃない

  • セパレートくんの裏声が気持ち悪い

  • たとえモンの顔は白塗りだけだと気持ち悪いからメガネをかけた方がいい

  • 「よーそこの年寄り」というネタがあるが、途中から年寄りへの事じゃなくなっているし、最後は本家の歌詞そのままになるのはどうなのか

  • 「どういうお笑い?」で落とすのは千鳥さんだ

  • セクシーボイス生徒会長の面白いとこはどこだ

ネタ以外の事だと、

お笑いをなぜ始めたのか?
本当にやりたいことはなんなのか?(漫才?漫談?コント?)
月にどのくらいお笑いをやっているのか?
髪型を角刈りにしたほうがいい

僕がさせてもらったお話

90分ずっとダメ出しをされていたかというとちょっと違う。
それは申し訳ない。
僕が茨木さんに対してお話したこともある

  • いろんなピンネタに関してご意見頂くのはありがたいがほぼもうやらないようなネタなのでこのような場は生産性がない

  • 茨木さんにハマらなくて申し訳ないとは思うが、茨木さんにハマらなくてもお笑いはやる

  • 茨木さんも僕のことを気にしている時間があったら自分の事に時間や頭を使ったほうがいい

終わりの時間が近づくと茨木さんは、
「次いつ会えますか」と言った。

僕は答えた。
「もう会わないよ。」

茨木さんは優越感を得たかっただけ?

ダメ出しを受けている途中で気づいた。
時間追うに連れ茨木さんの僕への言葉に棘が出てきている。
表情もどこか嬉しそうなのである。

ICレコーダーで録音しこちらに下手なことをさせたり言わせないようにしながら自分は相手の批判をし続ける。

茨木さんは僕に会って僕が面白くないことを伝え一時の優越感を得たかっただけなのではないか?
これはもう僕の憶測でしかない。

茨木さんは言っていた。
ネタ見せでは「このままでいいんじゃない?」と言われる。
ならいつまでライブで同じことをして自己紹介的なことをしなきゃいけないんだ。

こうも言っていた。
実家にいる時より幸せだが、思っていた東京の生活とは程遠い。

いろいろ溜まってるものがあるんだろうな。

これも憶測だけど。

終わりに

僕は別に誰にどう思われてもいい。
ただもう茨木さんとこういう形で会わないのは僕にとってメリットがないからだ。
優越感に浸りたくなった時は自主で「茨木担当ωにネタを見せてダメ出しされるライブ」を開いて頂きたい。

本当に最後に

僕は茨木担当ωより面白い


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