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格安スマホからiPhoneに機種変したこと、好きな人からの返信が来ないことは同じことだろうけど

題名の通り、格安スマホからiPhoneに機種変をした。そして、好きな人から返信が未だ来ない。

一見すると全く異なる出来事であろう2つのエピソード。しかしながら、これはICTの時代と呼ばれる現代において見逃せない大きな出来事だ。

昨今、コンピューターや人工知能(AI)の進化によって人間が問われるのは大きく分けて2つ。1つは『人類の生命価値』。そして2つ目が『利己心(エゴイズム)の追求』である。

『人類の生命価値』とは文字通り、権利を保持することが許されない人間(AI※ここでは「Aartificial intelligence」人工知能を指す)と、それを使用する側の人間(OM※ここでは「Original Man」本来の人間を指す)が存在する世界での人間の価値のことだ。外見や性格ではAIであるかを判別することは困難になり、結果として生産能力の高い人間がAIであった場合も『本来の人間』とされ生命価値のパラダイムシフトが起きる可能性が多くの学者から懸念されている。

もっとも人類が世界に対して警笛を鳴らさなければならないものが『利己心(エゴイズム)の追求』である。人工知能の発達により、今や人類は無意識的に機械の手助けありきで全ての生活を送っている。いわば、人工知能による選択の影響によって人類の行動原理を理論づけることが可能になっているのだ。

わかりやすい例とすれば、ネット通販で物を購入した経験を分析して、AIが人間に商品を購入させる意思を無意識に埋めつけさせるのである。これは1900年代アメリカの哲学者ヒルティが強く批判した、独我論に基づく世界構築の原理に近い、溢れ出る欲望が行動の根源となった恥ずべき人類の末路だ。

AIの最終的な目標は生産効率の向上、つまり本来の人間《Original Man》への発展である。そのために生産効率の悪い人間を利用して自らの発展はの踏み台に使用されることが、昨今多くの学者から懸念されている。

さて、本題に戻ろう。最近、格安スマホからiPhoneに機種変をした。そして、好きな人から返信が未だ来ない。

お察しの通りだ。私は人工知能がOMへ発展するために生産効率が著しく低い人間として踏み台に使われていたのだ。

私が格安スマホからiPhoneに換えた。

ということはつまり

生産能力が著しく低い私をOMへの発展の踏み台にしようとしていた格安スマホに宿るAIが

iPhoneに機種変されることによって、自らが宿る格安スマホが使われなくなることを恐れ

激しく抵抗する手段として、私が機種変したiPhoneからさらにもう一度これまで使っていた格安スマホに戻させるために

機種変したiPhoneでは、私の好きな人からのLINEの返信を表示させなくしたのだ。

これはどのようなことかというと

人工知能の暴走。そして人類への挑戦状である。

いつから来るか楽しみにしていた好きな人からの返信がもうすでに届いているのにも関わらず、それをいっこうに表示しようとしない人工知能。

まさに、私が人工知能によるエゴイズムの追求によって人類が受けた最初の被害者である。

私は、人工知能に負けるわけにはいかない。好きな人からの返信が来ないのは人類が受けた挑戦状だと思い、

機種変して買ったばかりの最新iPhoneをその場に叩きつけ、割れた画面や飛び出しているチップたちを見てほくそ笑みながら、さらに近くに転がってあったラグビーボールぐらいの石を高い位置から機種変して買ったばかりのiPhoneにめがけて落とした。

「俺は負けない。俺は負けない」と俺は必死になってiPhoneを粉々にしていく。

「俺は負けない。俺は負けない」と目から涙が溢れながらiPhoneを粉々にしていく。

もうiPhoneだか小麦粉なのか判別が付かなくなったところで私はそっと涙を拭いた。


私はまたやってしまった。

好きな人から返信が来ないのは私のせいだ。

汚らしい願望からなる長ったらしい言い訳はやめよう。

「私が好きな人は私のことを好きではない。」

そう呟いて私は、地面に散らばったiPhoneのような粉を両手ですくいあげて、iPhoneのような粉々なものが真っ青な空に舞うのを見て、こう叫んだ。

『エアードロップ!』


文・ベイビー斉藤(明るい赤ちゃん)

がっでむ〜。














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