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ごーごー音がなるほどの大金持ちのお宅のお手伝いさんをやってみた

大金持ちのおばさまのお家へお手伝いの日。
どれくらいのお金持ちかと言うと黙っていても毎月500万円くらい入ってくるネットワークビジネスの初期メンバーで、その上、投資やらなんやらをしていらっしゃったり、株や不動産もたくさんお持ちでその配当とか利益も毎月1000万くらいあるんだそうで。一族大金持ちだけど仲が悪いのか今から相続放棄をされているそうで、「死んだら国に全部取られる」そうだ。80過ぎでお友達はいないご様子。みんな亡くなってしまったのか、お仕事柄そんなふうになったのかはわからない。


年齢がそうさせるのか、そうしたからお金持ちなのか、元々の性格なのか。
私にはわからない。

花を植えて枯れた葉っぱ、花びらは一枚たりとも捨てずに全て庭の植木の根元に
ふぁっさーと置いておく。堆肥になるらしい。

バナナの皮、みかんの皮も全部ふぁっさー。

部屋の中にある植木鉢の上にもふぁっさー。

11月くらいまでは庭にこばえがぶんぶん飛んでたけどこの寒さでようやく
こばえもいなくなった。

切花を生けていらない枝は「根が出る」とのことで全部、植木鉢に差す。

枯れた細い枝が何かの宗教の様にプランターに並んでいる。
結界を張っているのだろうか。

去年からじーっとみてるけど今のところ何も出てこない。

スリーコインズで購入したショールをさんざんぐるぐる巻いたあと
「肌触りが悪い」と言って返品するとおっしゃってた。


いつも帰る時に何かくださる。優しいのだ。

去年の古米。腐ってゴムのようにびょんびょんに曲がるきゅうり。
「手」の部分に真っ黒い垢がみっちりついた亡くなって間もないご主人ご愛用の孫の手。

お給料は「あなたは他から貰ってるからいらないわよね」の一言でくれないことに
なってしまっている。

お金持ちって・・・なのか、この方がなのか。


いろんなしがらみがあって、この方のお宅に仕方なくお手伝いに行ってるけれど。

必ず私の悪口を私の雇い主に言う。私がお掃除している時は私の雇い主の悪口を言ってる。私は「一軒家に住んだことがないから掃除ができない常識知らずの女」だそうだ。

私の両親が一軒家を買ったのは私が7歳の時でその歳から家を出るまでずっと一軒家だったけど。一軒家に住んだことマウントみたいなのがあるのは知らないしどうでもいいので黙って聞いてた。

排水溝の真っ黒なカビもお手洗いの見えないふちのまっくろな汚れも全部、取ったのは私だけど「前の人の方がきちんと掃除して良かった」そうだ。

私がネットワークに加入しないのがいやなんだろうなー。

でもね、陰口だけで面と向かっては言わないの。会ってる時はにこにこしててやさしいおばさま。よっぽど面と向かって「そうじの仕方が気に入らない」とか「この貧乏人」とか意地悪言ってくれた方がこっちもやる気がもっと出るのに。


最初はいちいち気持ちが悪かったり、腹が立ったり、がっくりしてたけど。

今では何かのアトラクション見に行く感じで、今回はどんなすごいこと言われるんだろうとわくわくしてしてる。

前回はかちかちになってチューブからどうしても出てこないハンドクリーム使いかけを下さった。


自分がいらないものは、人にもあげるのやめましょう。

自分のものさしふりまわすのはやめましょう。

陰口は絶対にばれない相手にしか言うのはやめましょう。

と、この方から学ぶことは多いのでした。

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