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埋葬

はっぴーはっぴーはーっぴ!(もう誰もやってないであろう猫ミーム)なnoteの直後に書くのはあれだけど、やっぱり気持ちが収まらんから書いとこうかな。

ということで、お得意の暗いモードです。(もうこの手のエモ語り自分憐れみnoteはこれっきりにしたいゼィ!!!)



今の彼と出会う前に、ほんの数ヶ月という短期間だけどずっと心に置いている人がいた。

わたしが休職入る前にたまたまサシで飲みに行って、結構メンタルしんどいんだよねと話すと、休職経験がある彼は、「休職たのしいよ!おすすめ!」と明るく背中を押してくれた。

休職してからも、「元気になってくれたらいいなと思って」と、遠出に連れて行ってくれた。

そこで男女の関係になった。

遠出から帰ってからもずっとLINEは続いてて、でももともと連絡不精な人だから、3日とか返ってこないこともあった。でも待っていたらちゃんと連絡がくるから平気だった。

言葉遊びが好きなわたしと彼はLINEでずっとしょうもない話をしていた。地味で根暗で、でも知的で言語センスが高い彼のことが好きだった。

彼は学生時代ずっと鬱々としていて、でもあるきっかけで社会と交流できるようになって、周りの人からは優しいと言われることが多いけど、実際のところ自分は無意識に人の喜ぶことを言っているだけで、そこに真心はないのかもしれない、なんて複雑で拗れたことを言う人だった。

そんな人が、りりちゃんは話しやすい、話が通じて楽しいと言ってくれた。

ずっと可愛いと思ってたと言ってくれた。

学生時代や家族の話をしたら、なんだか俺たちって非モテでこじれちゃってて、でも社会に頑張って適応しているところが似てるよねと言ってくれた。

うれしかった。コミュニティでひっそりと人気がある彼に認められて気に掛けられてるのが嬉しかった。


でも、休職を心配してくれた時も、遠出に連れ出してくれた時も、そのあとずっと連絡をとっている時も、彼には彼女がいた。

男女の関係になった時に、「彼女のことは大事だけど、りりちゃんは魅力的だし、思ったより気を許してくれていて、こっちも気持ちが抑えきれなかった」と言われた。

わたしは、でもお互いの性格を加味したら付き合ってもうまくいかなさそうだよねー、始まったら終わっちゃうし、恋人となるとたくさん求めてしまいそうだから、もう誰かと何かを始めるの疲れるよね、と言った。

強がりでなく本当の気持ちだった。彼とは友人でいた方がいいと思った。仮に彼女になれてもこういうことを今度はわたしがされる側になるかと思うと気が気でなかった。


遠出と行っても、数泊の泊まり旅だった。最初は節度を持ってそれぞれの部屋に寝に帰っていたけど、途中からどちらかの部屋で過ごすようになった。

外を歩くときは彼から手を繋いできた。暗い道を歩きながらポツポツと話をした。道端のしょうもないものを見つけて息ができなくなるくらい笑った。
たしかにこの時は幸福を感じていたんだよな。

旅の帰り道、テンションが上がってベラベラ喋っていた勢いで、彼に聞いてみた。

「この数日でわたしのことさ、少しでも好きだなとか、愛しいなとか思ったことあった?」


彼の返事は

「なんだか今日のりりちゃんはたくさん喋ってるなと思った」だった。

肝心の質問には何も答えていなかった。
遠出の行き道で彼から聞いた、「俺、嘘はつけないんだよね」という言葉がわたしの頭をかすめた。

「なによそれ。笑」とだけ返して、それ以上何も聞かなかった。

でもそれからの数ヶ月、わたしはこの言葉をなかったことにしてずっと彼と連絡をとっていた。
今思えば、この時の彼の対応がわたしたちの関係のすべてを物語っているというのに。

一度男女の関係を持ったけれど、次会ったときは何事もなく飲んで遊んで終電で帰った。彼は時計を気にしていないそぶりだったから、わたしが終電大丈夫?と聞いた。

簡単にもう一回できる女と思われたくなかった。付き合う気なんかないと思いつつ、わたしの行動は「付き合わないと二度目はヤらせませんよ」と今更な強気マインドが表出していた。

すでに試食されてるから、もう今更なのにね。

改札まで彼を見送った。名残惜しかった。彼の手を握ってブンブン降ってバイバイした。今振り返ると意味わからない行動。

本当は一緒にいたかった。


「ただのキープされてる痛い女じゃん」人からそう言われた。

その通りだと思った。前のわたしなら、そんなことない!と言っただろうけど、少し冷静に物を見れるようになったわたしは、「ああその通りだな」と彼女の言葉を素直に受け止めた。


関係を持った日、彼はわたしの言葉で泣いていた。
何を言ったかもうよく覚えていないけど、彼の琴線に触れたらしい。

彼女いるのに手を出されて、泣きたいのはこっちの方なのになぜかわたしは泣いている彼のことを抱きしめていた。

不器用でどうしようもない人だと思った。幸せになってほしいなと思った。

ままならない私たちで一緒にいたらお互いに支え合えるんじゃない?都合のいいことを思っていた。

でもわたしが抱いた感情も、哀れみのような、自分より下の人を見て安心するような、本当の意味で彼を思いやっていることにはならないものだろう。ずるずるとふたりで暗闇の中、寄り添うようなそんな関係にしかなれなかったのだと思う。


知らない世界を見せてくれてありがとう。

ここちよいテンポで話ができて、わたしの話に笑ってくれて、あなたはどう思ってたかしらないけど、わたしは楽しかったよ。

できるなら彼女になりたかった気もする。(ほらもう自分の心が支離滅裂)

違うか、大切にされたかったのか。一番になりたかったのか。おもちゃが欲しいとだだをこねる子どもみたいに、これは愛じゃなくて執着だったのか。

もう何が自分の本当の気持ちか、わかんないけど、一番最初に戻れるなら、強がらずにちゃんと真心を持ってあなたに接するから、正面から拒絶してほしい。

中途半端な優しさばっかり見せて、わたしの友だちにはクズ扱いされていて、その通りだと思うけど、わたしのことを心配してくれた気持ちは嘘じゃないよね。(まあこれも今思えば、性欲由来の優しさなのだろうけど)


このnoteを書いたら、彼にもう連絡はとらないなりなんなり、伝えようと思う。前の人みたく、ずるずるとここに囚われててはいけないし、わたしにはもう信じたい人がいる。

ここに囚われることは、わたしも彼も周りの人たちも救われない行為だから。



いろいろ言いたいことはあるけど、
これからは彼女を大事にしろよ!!


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