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アイカツに待ち受ける''新しい夜明け''をウルトラマンを例に出して語ってみる

夏の暑さが遅れてやってきた今日この頃、皆さんはどう過ごされていますか?
どうも、赤凜です。
今回は最近新展開があったアイカツシリーズを同じバンダイのウルトラマンシリーズに例えながら語ってみたいと思います。

8月10日にて発表されたアイカツシリーズ新作「アイカツプラネット」、情報が解禁されてからオタクの間で賛否両論の意見が飛び交っています。
・アニメとドラマの融合
・キャスト総入れ替え
・今までの「アイカツカード4枚でのプレイ」の廃止及び「スイング」という新システムの導入
大体この3つの要素でアホほど荒れてます。
今回はあまりこの事については語りません。
というよりかは「コンテンツの新展開」について多く語っていこうかと思います。

さて、アイカツに限らずこの手の長寿コンテンツの新展開(いわゆるテコ入れ)はどこでも荒れるのが恒例行事ですが、世の中にはコンテンツの新展開で新たな客層を獲得し、人気を集めている所もそれなりにあります。
その中で僕が個人的に今のアイカツと似ているなと思っている長寿コンテンツが

ウルトラマンシリーズです。
今回ウルトラマンシリーズに関する詳しい情報は話しません、興味があったら自分で調べてみてください。
今回は主に''共通点''について語ります。
僕がなぜウルトラマンシリーズを例に出したのかというと、このコンテンツはシリーズ最初のウルトラQ初放送から現在のウルトラマンゼットに至るまでに2回の「新展開」があるからです。

①2回の「新展開」と「橋渡し」の役割となるキャラクター
ウルトラマンシリーズでは過去2回の「新展開」があります、それは
・「ウルトラマン80(昭和シリーズ)」から「ウルトラマンティガ(平成三部作+‪α)」への移行
・「ウルトラマンメビウス(平成三部作+‪α)」から「ウルトラマンギンガ(ニュージェネレーション)」への移行
の2つです。
ここで重要になるのが移行するにあたっての「橋渡し」いわゆる繋ぎ的な作品です。
ウルトラマンシリーズは新展開へ移行する際、繋ぎとして低予算の作品を何本か出すのですが、その間そこでコンテンツのメイン、象徴として扱われるキャラがいます。
1つ目の「昭和から平成への移行」の間メイン扱いを受けていたキャラクターが

ウルトラマンネオスです。
このキャラは「21世紀のウルトラマン」というコンセプトで作られたキャラで、主にパイロット版のビデオ、ビデオ展開されていた今までのシリーズの総集編「ウルトラマンワールド」、ヒーローショーなどで活躍していました。
ですが、「シリーズ内の1作品」として扱われる事は少なく、最近はキャラ単体で企業やアーティストとのコラボなどでしか登場していません。(後に1クールの作品が撮られ、地上波放送もされました)
なのでネオスは他の「1年間作品が撮られて商品展開もされたウルトラヒーロー」よりも影が薄い存在となっています
しかし、ネオスの活躍が無ければ平成1作目の「ウルトラマンティガ」を作れるほどの予算は集まりませんでしたし、結果的にはウルトラマンシリーズのコンテンツの転換を支えた縁の下の力持ちになれたのではないかと思います、まずこれが1つ目です

次に2つ目の「平成三部作+‪αからニュージェネレーションへの移行」です、この間に活躍していたキャラは割と皆さんご存知かもしれません。

ウルトラマンゼロです。ウルトラセブンの息子。
CVを宮野真守さんが務め、今までのウルトラマンの「無感情で神秘的なイメージ」を変えたキャラクターです。
このキャラは、主に劇場作品で多く活躍し、その中でウルトラマンゼロがメインの作品も作られました。ネオスよりも扱いがいいですね。前回の反省か技術力の進歩か。
今までのウルトラマンとは違い、人間の変身者は固定されておらず、変身後もめちゃくちゃ喋ります。例えるならアメコミのヒーローみたいな感じですかね。
この「ウルトラマンがめちゃくちゃ喋る」という文化は後のウルトラマンギンガ以降でも受け継がれる事となります。人間っぽくて馴染みやすいから子供に受け入れられやすいんですかね。

映画では今までの昭和、平成三部作+‪αのウルトラマンと関わる機会が多かったです、合体したり力を貰ったり。
平成三部作+‪αからニュージェネレーションへの移行を終えてからもウルトラマンゼロは様々な作品に登場しました。主人公の先輩兼サポート役をやったり、自分の(自称)弟子に力を与えたりなど。
ウルトラマンゼロに関してはこんな感じです。

さて、この2人のキャラを見て何か感じたことはありませんか?
シリーズとシリーズの橋渡し、扱いは少し不憫でもしっかりとコンテンツを支えてくれている影の立役者。
アイカツシリーズにも似たようなヤツいましたね。
勘のいい人ならわかりますね?

そう、輝石らきです。
今までのアイカツシリーズから新作のアイカツプラネットが始まるまでの短い期間「アイカツオンパレード」という作品で活躍していた主人公です。
このらきちゃん、今まで紹介した2人のウルトラマンと割と共通点があります
・活動期間が他作品と違い短い
・今までのシリーズのキャラと深く関わっている
・初代のオマージュ(割と性格や行動が星宮いちごに似ている)
・過去キャラから力を貰う(ドレスのくだり)
・設定の掘り下げ(主人公メイン回)があんまり無い
ざっとこんな感じですかね。
輝石らきは紹介した2人のウルトラマンと同じく、アイカツの新展開への移行に関して「橋渡し」の役割として沢山活躍していました。新シリーズになり、輝石らきの出番はこれで終わりなのかと思ってしまいますが、ウルトラマンゼロのように今後出てくるシリーズの先輩役やサポート役として出てくる可能性も無いわけではありません。特に輝石らきは「前作のシリーズと現シリーズを繋ぐ存在」として欠かせない力を持っています。(例の時空超える扉) 今後も活躍は期待できると思います。色々不安が残る新シリーズ、今までのウルトラマンの歴史を見れば案外いい作品になるのではと今も常に期待しております。

②「移行」することで変わっていく物
さて、ウルトラマンシリーズでは2回の「移行」で変化しているものがあります。
1つ目の「昭和から平成三部作+‪α」では、ウルトラマンの大幅なデザインの変更が行われました。

赤、銀主体の色合いから、紫、赤、銀のカラフルな色合いになりました。胸のラインが増え、頭部の造形も「増やすのではなく減らす」というアイデアですごくシャープでかっこいい造形になりました。
色合いに関しては、今までのウルトラマンシリーズにはこんなカラフルなウルトラマンは存在しませんでした。当時は様々な意見があったと思いますが、結果として人気作になり、これ以降のウルトラマンシリーズでは様々な色合いのウルトラマンが増えました。
能力では、今までなかった「タイプチェンジ」が採用され、現在のウルトラマンに至るまで、多くのウルトラマンに採用され続けてきました。

変身アイテムもかなりデザインが良くなりました。
これ以降色々な形をした変身アイテムが出ました。
昭和シリーズからかなりの変更点がありましたが、多くの子供たち、ファンから受け入れられ、平成三部作+‪αのシリーズは現在でもとても愛されています。

そして、2つ目の「平成三部作+‪αからニュージェネレーション」への移行です

これがニュージェネレーション1作目のウルトラマンギンガです。
昭和の要素も残しつつ、各所に付けられたプロテクターのようなものがどことなく平成シリーズのような印象を受けます。
デザインでは、今までのウルトラマンには無かったクリアパーツのようなものが取り付けられ、いかにも未来感漂うデザインとなりました。
最大の変更点は「戦う相手」でしょうか
今までのウルトラマンシリーズでは「何らかの影響で目を覚ました怪獣たち」や「突如襲来した宇宙人」などが主に戦う相手だったのですが、ギンガ以降では「黒幕の陰謀で操られて怪獣に変身した人間」や「敵の能力で召喚された怪獣」が主な敵となります。これには商品展開が関わっているのですが、どことなく平成の仮面ライダー感がある敵の仕様になりました。
先程商品展開と言いましたが、理由はすごく単純で

変身アイテムが''主人公の変身アイテム兼敵の変身アイテム''になったからです。主人公の変身アイテムと同じ物を使って、敵が怪獣に変身したり怪獣を召喚したりという感じになりました。特にウルトラマンギンガは「スパークドール」というおもちゃに対応したソフビを使って変身するので、敵側が変身するにあたって「主人公のウルトラマンと一緒に怪獣たちを変身アイテムに対応したソフビとして販売できる」という理由で敵側の変身が増えたのかと思います。
これ以降様々な媒体でコレクションアイテムが増えました。当時は「仮面ライダーのパクリかよ」とぶっ叩かれていましたが、実際仮面ライダーがこの商法でめちゃくちゃ稼いでいるので、撮影に沢山の予算を使うウルトラマンシリーズにとっては、嫌でもこの商法を取らざるを得なかったと思います。
まぁでも昔からウルトラマンはコレクションアイテムが少ないコンテンツだったので子供たちにとってはとても嬉しかったと思います。ソフビの値段も500円というリーズナブルな値段になったのでより子供たちに触れやすくなった点で言えば成功なんじゃないかなと僕は思います。

さて、2つの時代の「変更点」を見たところで次はアイカツシリーズの新作での変更点を見ていきましょう。

これがアイカツの新作「アイカツプラネット」です。
3次元の主人公がアイカツの世界(?)に入ると2次元の女の子になるという感じです。
実写パートがあるということで今までのシリーズよりかは全体的に年齢が上がった印象があります。
おそらくですが別企業のコンテンツ「ファントミラージュ」を意識して、アイカツ初の実写パートを採用し、差別化するために少しキャストの年齢層を上げた感じですかね。
2次元のキャラデザは初代とあまり変化は無く、色合いだけが「アイカツフレンズ」を思い出すような感じになっています。一応アイカツの世界が現実ではないので少し現実離れした色合いになっているのがいいですね。

筐体の方はこんな感じ
今回はいわゆる「アイカツカード」ではなく「スイング」という新しいカードになりました。

正方形の形をしており、トップスやスカートなどといった衣装をモチーフとしたカードではなくスイングというカードに宿ったドレシアという存在の力を使ってドレスアップするそうです。
そしておそらくですがこのスイング1枚でドレスアップが全て完了すると思われます。今まではトップス、スカート、シューズ、アクセサリーを全て揃えないとフルのコーデを作れなかったのですが、今回は1枚で済むということで、より子供たちに触れやすくなったと思います。最大3枚までセットできるらしいので沢山ドレスアップできるとなるとバリューが広がりますね。

今回は実写の俳優(アイドル?)がアバターとして2次元の姿になるということで、実際の演者と2次元のキャラクターが限りなく同じという感じになりました。
これには現在も様々な意見が飛び交っていますが、僕の意見としては、昨今様々なインターネットコンテンツが増える中、「ネットで自分のアバターを作る」ということが子供たちにとって当たり前になり、その中で、「テレビに出ている自分たちと同じ3次元の人間が、いつもテレビで見ていた現実離れしたアニメキャラになる」ということを見せることによって「自分たちもアイカツの筐体に行けばあの子たちのようにアニメにいるような可愛い女の子になれる」と思わせてくれるのは、昨今の暗い世の中で子供たちに希望を与えてくれると思います。主人公が鏡のようなものでアイカツの世界に行く描写も「女の子にとって鏡を見ることはとても大切なこと」なので、そこと上手くリンクさせてるのが本当にすごいと思いました。
公式YouTubeチャンネルでも演者がいわゆるYouTuberのように3次元の姿で配信をされているのも、「昔女児アニメでよくあった主人公のキャラのコスプレをした演者」を自然にやっているので、子供たちにとっても馴染みやすいと思います。昔きらりんレボリューションやめちゃモテ委員長も同じような感じで子供たちの支持を集めていました。
ストーリーも前作シリーズのアイカツスターズを担当していた方が描くらしいのでお話的にも問題は無いと思いますし、実写パートも牙狼で有名な「東北新社」が制作しているのでとても期待しています、特に東北新社は牙狼を見てる方ならわかると思いますが自然なCGの使い方が上手く、より現実とリンクした作風になると思います。
現在はあまり新作シリーズは期待されていませんが、同じ道をウルトラマンシリーズも歩んでいます、そしてどれも次の作品に影響を与え、シリーズの新たな要素となりました。アイカツもまだまだコンテンツとしてまだまだ短い方です、新たな時代に合わせた新たな発展を僕は望んでいます。

③最後に.......
色々長文で語ってしまいましたが、結局のところ、僕はアイカツもウルトラマンも大好きです。
ウルトラマンギンガ放映時、大幅な変更点で少し戸惑いはしましたが、見ていくうちに慣れていき、結果としてはコンテンツとして大成功できてとても嬉しいです。
新展開が行われ、過去作が好きだった人達はなかなか新しい展開を受け入れ難いと思います。
ですが、それは様々なコンテンツで度々行われてきた事なのです。あなた達が好きなコンテンツも、様々な新展開、変更を超えて現在素晴らしいものを作り続けています。
最初は拒否してしまっても、時が経てばそれが当たり前になる日が来ます。辛かったら少し離れてみるのも大丈夫だと思います。コンテンツは日々変化を繰り返しています。あなた達が再び、そのコンテンツを「面白い」と感じる日が来たのなら、彼らは全力で様々なエンタメを届けてくれると思います。
コンテンツの終わりなき成長に期待し、僕は「アイカツ」の進む道を見ていきたいと思います。

長文、駄文、失礼しました。
最後まで読んでくださってありがとうございます。

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