痛みの歌
痛みの歌
痛み。
僅かな痛み。
大きな痛み。
それらはすべて遥か彼方の宇宙からやってくる。
遠い星の彼方からやってくる
青色の光。
とてつもない速さで地球に住む私の元をめがけて走ってくる。
誰も望んではいないのに。
それはやがて私の痛覚にまで伝わって、
全身に広がる。
人体はまるで小宇宙だ。
みたいなことはよくいわれているけど、
とおい宇宙からやってきた
綺羅星のごとくあらわれた
ほうき星のようなスピードで駆け抜けた
それが痛みという感覚を伝わってわたしに送ってくるシグナル。
それを追っかけるのは薬。
そう、現代科学の叡智の薬。
痛みを消そうとする薬。
痛みから逃げ去りたい気持ち。
我慢したほうがいいという葛藤。
圧倒的スピードで駆け抜ける痛みと
わが軍最強。という顔をしてそれに追随する薬
それらがわたしの体の中で起きていることは事実。
薬と痛み。
永遠のいたちごっこ。
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