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ヒビが入ったキャンドルの補修~金継ぎ風

ハンマリング」の記事の中でも書きましたが、キャンドルは、落としたりぶつけたりするとキズが付きやすいものです。
固い物にぶつけてしまうと、白く痕が残ったり、場合によっては欠けたりヒビが入ってしまうこともあります。
高い所から落としてしまった場合もそうです。ガラスや陶器などのように、粉々に砕けてしまうことはほとんどないと思いますが、キズが付いてしまうので、できれば
落としたりぶつけたりすることの無いように
丁寧に扱いたいですね。
でも、いくら気をつけていても、予測できない出来事はあります。
例えば…

大きな地震の揺れで落ちてしまった

などです。

大きくヒビが入ったキャンドル

写真のキャンドルは、3月16日、東北地方で震度6の地震が起きた時に、棚から落ちてしまいました。材質は、パラフィンワックスのブレンドです。
ご覧の通り、大きくヒビが入ってしまいました。
おそらく、パカッと割れてしまうようなことはないと思いますが
そのままではなんとも痛々しい見た目です。
キャンドルですので、溶かして新しい作品に作り直すこともできますが、このヒビもそのまま活かせる補修を思い付きました。

補修をします

ワックスシートをパテ代わりに

まず、ヒビが入った部分に少し隙間があいてしまっているので、それ以上隙間が広がったり汚れが入ったりしないために、ふさぎます。
柔らかいワックスで出来ているシートをパテのように使いました。

「金継ぎ」風にできるんです

キャンドルデコペイントで金継ぎ風に

キャンドルに、文字や絵を描くことができる専用のデコペンのような画材が市販されています。
様々な色が出ていて、ゴールドやシルバー、ラメカラーもあります。
ゴールドを選び、凹みを埋めたりヒビをなぞるように描けば、「金継ぎ」風になりますね!

絵付け気分♪

ゴールドが固まった後、その線だけではつまらないので、ちょっと陶器の模様のようなイメージの絵を描き足しました。色は混ぜて作っています。味を出すために、爪楊枝の先を使って描いてみました。

味わいある、自分だけの一点ものに

灯して楽しみます

補修した後は、似合いそうなキャンドルホルダーを探して、灯して楽しんでいます。
無色の丸いキャンドルに見えますが、灯すと中から赤やピンク・グリーンの、お花のようなイメージが浮かび上がる作品です。
金継ぎ風の補修と、少し足した線画のおかげで、東洋的な雰囲気が増した感じがします。

キズが付いてしまえば、もちろん売り物にはなりませんし、気に入っている作品なら本当に残念な気持ちになりますが、逆に工夫の余地が生まれる、と考えてみるのも良いですね。
補修には、他にも様々な方法が考えられます。古い作品のリメイクや、市販のキャンドルのアレンジにも繋がりますので、また色々と試してみたいと思います。

( 2022年4月24日 )

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