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灯りのソムリエ® 七つ道具 その2~キャンドル消し(帽子型)

「帽子型」と、便宜上 呼んでいますが、おそらく、多くの方が一番
見たことがあるのは、このタイプではないでしょうか。
お仏壇のろうそくの脇に、このタイプの小さなキャンドル消しが置いてあり
ろうそくの炎に被せて消したことがある、という方も多いと思います。
デザインやサイズも、様々なものがあります。

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上の写真は、ひとまず手元にあった2点、
柄の長い金色のものと、スイセンの花の形が印象的な錫製のものです。
柄は、長いもの・短いもの・コーヒーカップの持ち手のようになっているものもありますし、被せる部分の形やサイズ、装飾も様々ありますが、実際に火を消すには、実用的なかたちが向いていると思います。

消す方法は、簡単です。キャンドルの炎の上から、帽子のように被せると、火が消えます。この場合、煙や煤はある程度出ます。

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上の写真、分かりにくいかもしれませんが、このキャンドル消しは、
柄の部分に”帽子”の部分が固定されていません。角度を変えて使うことができるので、例えば、少し高い位置にあるキャンドルや、ガラス容器の底の方でキャンドルが灯っている場合、などにも使いやすいです。

ひとつ、注意しなければいけないことがあります。

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”帽子”よりも直径が大きなキャンドルを消す際、
燃えているとき炎の周囲にできる ロウ溜まり(溶けた液状のロウが溜まっている部分)が、”帽子”より直径が大きい場合です。
消そうとして炎に被せた時に、溜まっている液状のロウに、”帽子”の縁が
浸かってしまいますよね。
するとどうなるかというと、”帽子”の内部が真空状態になります。
そして、そのままロウはすぐ固まり始めますので、キャンドル消しがキャンドルにくっついて、取れなくなってしまうのです。
私も1度、失敗したことがあります。
すっかりロウが固まってから、キャンドルを削ったりなどして外しましたが、キャンドル本体を傷つけることになりましたし、本当にガッチリくっついてしまっていて、ロウをはがすのも大変でした。

そんなわけで、今回ご紹介した、帽子型のキャンドル消しは、テーパーキャンドルと呼ばれるキャンドル、いわゆる普通の細長いタイプのキャンドルを消すのに向いています。


3回に分けて、ざっとではありますが、「キャンドル消し(スナッファー)」についてご紹介しました。
針金型、ピンセット型、帽子型、とキャンドルの形状やTPOに合わせて、
使い分けができたりすると、ちょっと楽しいですよ。
また、キャンドル周辺の道具などについても、書きたいと思います。
次回は、マッチについてなど、いかがでしょうか?

( 2021年1月23日 )


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